今日も職場で汗流して泥と格闘してました~!
沿岸部でモロに津波を食らったウチの職場も粗方、片付いて来てきまして…
今は本当に細かい部分の掃除です。所によっては震災前より綺麗になってます(爆)
未だ稼働する気配の無い制御室で皆と休憩してると、市の防災無線から黙祷やりますとの声。
そうか今日は11日か!
ホント、時間経つのが早い(汗)
あの日が昨日の事のように思えますがもう半袖姿で汗ブッ垂らして動いてるんだよね。
3月11日、雪がチラついてメチャクチャ寒かったなぁ…
3月11日。当日の事は断片的にブログへ綴ってましたが折角なので今日は当日の流れを綴ってみましょうか。
3月11日朝。午前中は晴れてたが午後から天気が崩れるかもとの予報だった。
会社には手にしたばかりのスーパーカブで行こうか、レガシィで行こうか悩んだ。
しかし勤務は14~22時までの日だったのでカッタルイからレガシィで職場へ行く事に決定。
始業の40分前には会社の駐車場に到着。
レガシィは前日にハイオク満タン、洗車したての黒光りw
車内ではFranz FerdinandのCDをノリノリで聴き、最高の愛車を後に気分良く出社。
勤務開始。3交代職場なので引き継ぎが終わってから皆とコーヒーを飲み、他愛も無い雑談を交わしながらしばしマッタリ。制御室に上司が入ってきたのでそそくさと解散。配置に就いて仕事開始。
分析作業の為、工場建屋2階の分析室で一人作業を進めていると地震が来た。
最近地震多かったからもう慣れっこ。構わず作業続けてたら今まで経験した事の無い揺れが…
こ れ は 尋 常 じ ゃ な い
制御室に戻ろうか屋外に出ようか、とりあえず腕組んでつっ立ってたが一向に揺れが収まらない。
揺れが収まらない中、分析室のドアを開けてみると人間の胴くらいあるであろう太さの配管がグニャグニャにうねってた。送電STOPの影響で周辺の大型モーターが全て停止した。本格的にヤバい。
物凄く長く感じた揺れが弱くなった。建屋の崩落が無い事を確認して全力で走って屋外に出た。
吹き出す蒸気で先が見えないエリア。地下の配管が断裂して地中から噴き出す水。隆起した地面。液状化を起こし湧きあがる泥水。遠くの建屋の外壁も一部崩れ落ちてる…
もうそこは世界が変わっていた。
職場の仲間たちと合流し、マニュアル通り会社に隣接する山へ避難を開始。
全社員が避難し人でごった返している。それにしても寒い。雪まで降ってきた。
地震から30分は経っただろうか。
「津波なんて来ないじゃん」「寒いから防寒着を取りに…」「まだ戻っちゃダメなの??」
そんな声が聞こえる中、私はみんカラに
ブログUPしてましたwww
工場に戻ろう。そんなムードが漂い始めた中、アレは来た。
「パーパーパーパー!!」 山の下の道路から激しくクラクションを鳴らす音が聞こえた。
何だ?とそこに居た人皆と下を見下ろしてみると渋滞の車列。だが車列後部の様子がおかしい…
トラックだ。何故ヨコ向いて走ってるんだ??
…え?トラックの後ろのあれ家…だよな???
それからはもう一瞬だった。轟音と共に家やクルマが黒い波に押し流されてきた。愛車のレガシィが他のクルマと激しく衝突しながら流れて行くのが見えた。人が乗車したままの渋滞してる車列が押し固められ流れて行った。クルマから降りて逃げようとした人も巻き込んで…
言葉が出なかった。唖然と見てる事しか出来なかった。
「すぐ下まで来てるぞ!逃げろーーーー!!」
誰かが放った一言で我に返り山の上部へ向い走り出す。
走りながら身重の妻の事が頭に浮かんだ。途端に物凄い不安感に襲われた。
その後は近くの学校の敷地へ避難。体育館は満員で入る余地なし。校舎も割れたガラスが危険ですぐに出された。屋外で会社の仲間と固まって震えていた。
居ても立っても居られなくなった仲間と共に、外の状況を知りたくて学校の外へ出た。
学校横の坂の下は水の都と化した地元だった。
皆、ただただ唖然としながらその状況を見ている事しか出来なかった…
何度も何度も何度も妻に連絡を試みたが電話が繋がらない。
携帯のバッテリーもあと僅か。これが最後のチャンスと思い最後のCall…繋がった!奇跡だ!!!
それで妻の無事を確認。伝えたい事は山のようにあったが無情のバッテリー切れ。
だが無事と居場所が分かっただけで十分だ。何としてでも辿りつけばいい。
日が暮れる頃、上司から「今を持って会社としての拘束は解除します」と告げられた。
下界は水の都と化した。誰もがそこに留まる事を余儀なくされた。
家にはキャンプ用品やサバイバルKITが有り妻はその存在を知らない。何としてでも帰らねば。
上司にはとりあえず帰るけどムリっぽかったらムリせず戻ってきますとだけ告げて一人山を降りた。
地震でビルの屋上の何かが駐車中のクルマに落下してた。クルマはルーフから車体がくの字に折れ曲がっていた。道路の至る所が隆起したり陥没したり。当然だが明かりの類は一切見受けられない。
山の反対側に降りた時、水は無かった。
これ幸いと家の方面に足を進めたら…電車の踏切を境に、進行方向が水没していた。
だけど来た道を戻るワケには行かなかった。とにかく妻に会いたかった。
意を決して水の中へ踏み込む。冷たい!すっげぇ冷たい!!
冷水に腰まで浸かりながら暗闇と不気味な黒い水に覆われた街をLEDライトの明かりを頼りに進む…
心が折れそうになった。って言うかもう色々と限界だった。
遠回りになるがひとまず、水没していないであろう土手の上の道路に向った。
その道路と土手の向こう側の地区は浸水を間逃れていた。
暗闇に関わらずクルマと人がイッパイ居た。
とりあえずそこで体温を上げる為に駆け足で家の方向に向かった。
気持ち程度も温まらなかったが寒さは何とかテンションで誤魔化し再度水の中へ。
後ろを明かりを持ってない子供を抱えたお母さんが歩いて来た。
近くの学校まで明かりで誘導しまた家に向う。
不安でどうしようもない人々。変わり果てた地元。水没したクルマ達。明かりの無い街…悲しかった。
家に近付いてきた。あと200mといったところか。
この辺りから水深が増し、水の流れが速くなってきた。
ヤバい。本当に辿りつけるのか?
その頃には立ってるだけで精いっぱいだったが無礼承知で民家の塀を伝い先を急ぐ。
やっと家の裏まで来た!
R2が水没しとる!!こりゃダメだな…
妻の愛車を横目に、何とか家の裏から塀を超え帰宅に成功!
妻の無事な顔が見れた。何より嬉しかった…
倉庫の中だったが幸い水没を間逃れた非常食の詰まったサバイバルKITとキャンプ用品を取り出し、その後数日間の水上孤立生活を乗り切った。
…精神状態が普通じゃない時に出る力って凄いですw
でもあの時はホント、ムリして帰って良かった…
まだ完全に落ちついたワケじゃないけど、この後も凄い体験の連続でした。
こんな未曾有な事態でさえ、時が経てば忘れられて行くのかなぁ…
記録に残したかったから、日記代わりに当日の事を綴ってみました。
長文・乱文で失礼しましたm(_ _;)m