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先日オークションで、ポチッとしたブツが届きました。

そのブツとは…

“いすゞ　ミューのカタログ”　（1989年4月版）です！！

まさか入手できるとは、思っていませんでした。しかも約17年前のものとは思えぬほど美品でビックリしました。


このクルマ、ワタシにとって、これ以上好きなクルマは今後もないと断言できるほど好きなクルマで、2台乗りました。っていうのも2台乗ったことには理由がありまして…

ワタシが、欲しかったのは、初期モデルのハードカバーという2シーターのモデルでした。（このカタログの両側のモデル）
しかし、マニュアルミッション、ガソリンエンジンのみ、しかも2シーターというマニアックさから、タマ数が少なく中古でもほとんど出回ってませんでした。
ワタシが免許とって、このモデルに乗りたかったのですが見つからず、たまたま近くの中古屋で見つけた、マイチェン後の4シーターのワゴンのモデルのメタルトップを購入しました。
メタルトップは、ディーゼルエンジンだったのですが、とにかく燃費がよく、悪くて10ｋｍ、遠出したときには14ｋｍ位走りました。しかもこの当時、このクラスのサーフやテラノといったモデルがアンダー100psであったのに対し、110psと結構パワフルでいいエンジンでした。結構満足して乗っていたのですが、2年半乗った時点で、運命の出会いをしてしまいました。


もともと欲しかった“ハードカバー”との出会い！！

たまたま、みた中古雑誌で見つけ、速攻観にいきまいた。しかし、当時でも7年落ちくらいだったせいか程度が悪く半分諦めかけました。しかし、諦めきれず一週間後再度観に行き、購入してしましました。前のを下取りに出して購入したのですが、前のより4年くらい古かったせいか、10万位おつりがきました。

やっと念願かなって、ワタシの手元に。やっぱ同じクルマでありながら、全然違いました（他人からみれば、また同じの買ったって感じでしたが…）

エンジンもこのクルマには、ガソリンエンジンに、マニュアルミッションの組合せで乗っても楽しいクルマでした。（対照的に燃費は6～8ｋｍと悪かったですが）

ミューというクルマ、クルマとしての出来はたいしたことのないクルマで、装備はパワーウインドゥや集中ロックなどといった常識的な装備も付いてなく、インパネはよくいえばシンプル、悪くいえばトラックみたいインパネで、内装も鉄板むき出し、太いBピラーによる後方視界の悪さなど、普通に考えて、いいクルマとはいえない内容でした。
しかし、このクルマには、そのようなマイナス要因も全く気にならなくなるような、個性的なスタイリングを持っていました。グラマラスなブリスターフェンダー、10．5サイズのワイドタイヤ、このモデルの象徴的なデザインであるBピラー、荷室部分に樹脂製のカバーを被せたリアスタイル、派手でポップなボディカラー（ワタシが乗っていたのは左側のパープルがかったソリッドのブルー）シンプルな内装も遊びグルマと割り切れば、全く気にならないどころか、むしろそのほうがいいと感じるくらいでした。

このクルマを見てると、このクルマの開発に携わった人は、売るという目的よりもより面白く、より楽しいクルマをつくりたくって、このクルマをつくったんだろうなと思わせてくれます。このクルマには商売っ気が全く感じられず、趣味性だけでつくられているところが、ワタシにとって、なにより魅力に感じるところなのでしょう。

売れなければ商売はなりたたないこと分かりますが、クルマというものは、生活に欠かせない道具として所有している人がほとんどいう反面、クルマを最大の趣味にしている人がいるということを造り手には忘れて欲しくないと、このカタログを見ながらふと感じてしまいました。


つい長々と語ってしまいました…