2018年への年越しを前に、エンジンオイル交換のため近所のバイク用品店へ。冬はさほど走行距離が伸びないと推察されますが、前回交換から既に7,000km近く走っていたので、年内にリフレッシュしておきました。で、帰りのバイクは随分とスリムになったネイキッドバイクに変身(驚)。店員が倒してしまったため、まさかの代車での迎春となりました。
そんなVFRの代車として1ヶ月ほど乗り回したスズキ・ボルティー。ロング・ツーリングに出かけていないので、総合的な評価はしにくいですが、街乗り~ミドル・クルージングを中心とした走行での所感を記録しておきたいと思います。
01 posted by
(C)per
SUZUKI Volty
1994~2004年に販売されていたスズキ・ボルティー。現行モデルはST250という名前に代わっていますが、20年以上に渡り販売されているロングセラーモデルと言えるでしょう。
250cc空冷単気筒のエンジンを背負い、シンプルなダイヤモンドフレームで構成されるクラシカルな装いは、ドラマや映画に出てきそうな愛くるしさを感じさせます。
乾燥重量は125kgで、なんとVFRの半分。燃費はカタログ値では50km/Lを超えるようで、空いている街中を軽く流すのがメインで100kmほど走りましたが、30km/Lは確実に上回っており、経済性もピカイチです。
02 posted by
(C)per
03 posted by
(C)per
04 posted by
(C)per
STOP & GO
乗り出して真っ先に感じたのが、独特のトルクバンド。正確にはVFRと比較して大きく異なるトルクの出方の違いなのですが、1速の加速が予想以上に貧弱で2速に上げると急にトルクバンドに突入し猛烈な加速を見せるという、なんとも扱いにくい代物。私の運転が下手なだけですが、V4エンジンとはあまりにも勝手が違うので最初はスロットルの開け具合がわからず、信号スタートでグダグダになっていました。リアはドラム式ブレーキで正直ほとんど効いているようには思えませんでしたが、代わりにフロントブレーキは中々強烈。慣れてしまうと意外と扱いやすい気がしました。とは言え高速度域で試してはいないので、第三者的に見れば必要十分な性能と言ったところかもしれません。
05 posted by
(C)per
06 posted by
(C)per
バイブレーション
排気量の少ないオートバイでは当たり前なのかもしれませんが、タコメーターが付いていないのも大きな特徴。Z4もVFRもそうですが、どちらかと言うとエンジンの回転数を見ながら走る事が多かったので、これには違和感を覚えました。止まる時もどこまで回転数が落ちているのかわからないので、下手に高い回転域でシフトダウンして猛烈なエンジンブレーキをお見舞いさせられる事も多々。傍から見たら1人でシフト・ショックを頻発させている不審極まりないライダーに見えたはずです。
そして単気筒のシリンダー容量の大きさゆえ走行中の振動はVFRに比べ大きく、正直1時間以上連続して乗るのは厳しかったです。この振動をオートバイの"味"として楽しむという価値観もあり、そう考えると長距離走行には向いていないのも納得。ロングツーリングメインの私との相性はあまり良くありませんが、早朝軽く1時間ほど流してくる位の走行には抜群です。
07 posted by
(C)per
08 posted by
(C)per
旋回性能
VFRの場合は、排気量に見合わぬ車体の大きさゆえ、変な言い回しですがバイクに抱きついて走るようなスタイルです。一方、ボルティーは自転車に乗る感覚の延長線のようなスタイルで走るので、その軽量ボディも相まってまぁよく小回りが利くこと。前後に車両がいない事を確認し、90度コーナーへファストイン気味で飛び込んでみましたが、予想以上にバイクが内側に傾き素晴らしい回頭性を示してくれました。VFRでコーナーを走る時はブレーキと荷重移動を合図にせーので曲がるイメージですが、このボルティーはアクセルを開けていないと曲がり続けるのではないかと思う位旋回するので、クイックな切り返しが続くようなタイトなワインディングを走ったら、さぞかし楽しいことでしょう。
但し、タンクが小さくスリムなのでニーグリップが全く効かないのには一抹の不安を感じます。股下がスカスカなのは何だか落ち着かないものですね。
09 posted by
(C)per
10 posted by
(C)per
始動性
4輪車でも経験がないキャブレター式燃焼システムを採用しており、冬の朝はまず一発でエンジンがかかりません。チョークでガソリン濃度を調整しながらアイドリングが安定するまで5分程度かかります。アイドリング音が静かであればさして問題にはならないのですが、割と高い回転数を維持するので結構なサウンドをまき散らすのがネック。暖まってしまえばだいぶ音質は落ち着くのですが、早朝の住宅街で暖機するのはさすがに憚られる気がします。
11 posted by
(C)per
12 posted by
(C)per
乗り心地
クラシカルなネイキッドスタイルであるゆえ、当然スクリーンやカウルは付いておらず、操縦者は全身でまともに走行風を受け続けることになります。真冬の走行だとこれがボディブローのように効いてくるもので、ある意味速度域を落とさざるを得ない理由にもなるかもしれません。VFRに乗っている時はカウルやスクリーンの恩恵をあまり感じられていませんでしたが、今回ボルティーに乗ったことで改めてその防風性能を痛感させられました。
座る部分はVFRに比べシート幅が狭く、良く言えば乗り降りしやすく軽快な動きに繋がる要素の1つなのですが、その狭さゆえ股下からの振動も相まって30分ほど運転していると臀部に痛みが発生してきます。加えてタンデムシート部分も横幅が比較的狭いので、サイドケースやトップケースがない状態では積載量はやや僅少。走行可能距離も考慮すると遠方地への長期ツーリングには不向きかもしれません。
と、まぁ色々雑多な感想を綴った形となってしまいましたが、良くも悪くもVFRとは全く異なるオートバイであり、バイク初心者にとってはなかなか新鮮な体験でした。2台持ちが出来るなら1台はこういったクラシックスタイルの250ccバイクはアリかもしれません。
13 posted by
(C)per
ブログ一覧 |
その他 | 日記
Posted at
2018/04/06 23:57:18