グランド・ツーリング7日目。諏訪の池の湖面は穏やかであり、テントから外へ出ると重苦しいほどの静けさに包まれていました。インスタントコーヒーを淹れているとポツポツと釣り人が訪れ始め、キャンプ場も目を覚まし始めたようです。ここは九州・長崎ということで、昨晩に引き続き朝から自家製ちゃんぽんを頂き、7時前には撤収を完了。フロントカウルにこびりついた虫アタックを軽く拭き取り、天草へと渡るフェリー乗り場へと向かいます。
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フェリー縦断
国道389号線を快調に南下し口之津港で乗船手続きを済ませると、ものの5分も経たぬうちに我々が乗るフェリーくちのつが入港。甲板で朝日を浴びながら島原湾を縦断していきます。1,700馬力を誇る548トンのフェリーは30分ほどで鬼池港へ到着。無事に着地した800ccの真紅のオートバイは、燦々たる陽光を浴びながら半島のシルエットを形成する国道324号線へと舵を切ります。
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天草更紗
GSでバイクに朝ご飯を注ぎ込み、交通量僅少のツアラーロードを堪能した後は、国道389号線に接続し大江天主堂に寄り道。1933年に建設された天草初の教会は美しい月白色を放っており、青々とした空とのコントラストが印象的です。カトリック系教会の建築を主に手がけた鉄川与助により設計された異国情緒あふれるデザインは、天草のシンボルと言えるでしょう。荘厳な空気が張り詰めた教会内を拝見した後は、国道389号線・266号線で下島を周遊し、全長700mの天草瀬戸大橋で飛び石を渡るようにして上島へと上陸。ここから先は抜群の形状を誇る広域農道に身を委ねることにします。
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上島ロード
上島をぶち抜く白い道。それは上島中央地区広域営農団地農道という何とも覚えにくいネーミングですが、その名を覚えておいて損はない絶巧の高速ワインディングコースであり、もれなくライディング・プレジャーが炸裂です。路面からの突き上げも比較的少なく、泉のように湧き上がるトルクで後輪タイヤを削りながら、青々と茂る樹木の中を駆け抜けていきました。約20kmの桃源郷を謳歌したのもつかの間、天草五橋を経由し天草フラワーラインで再びのアドレナリン全開のツアラーロードをひた走ることに。筆舌に尽くしがたい素晴らしいロードレイアウトを誇っており、こんな小島にこれほどのツーリング・エッセンスが凝縮されているとは驚きです。終点の弓ケ浜海水浴場にバイクを停めて、浜辺のベンチに座りランチタイム。ジャケットを脱ぎキャンピングチェアを取り出し、木陰でのんびりとアイスコーヒー片手にクールダウンするのでありました。
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九州離脱
時間が止まったかのような長閑な情景に別れを告げ、国道266号線天草パールラインに復帰。熊本市へと向かう道はこのルートのみである事から、半島の根元は非常に混雑していました。アクセス路が限られているので仕方ありませんが、久し振りの渋滞に嵌った後は一気に九州脱出へと移ります。松橋ICより九州自動車道へ乗り込み、怒涛の勢いでハイウェイを北上。PAでお土産を仕入れつつ200km程の巡航を続け、関門海峡を渡り本州へ復帰しました。
いつの間にか中国自動車道と名を変えた高速道路も飽きてきたので、小月ICで一般道へ接続。ガソリンスタントのお兄さんに教えてもらった豊関広域農道を駆使しつつ、斜陽に照らされた交通量皆無のローカルラインを悠々自適に進んでいきます。
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角島&千畳敷
県道275号線に合流し暫く進んでいくと、ようやく日本海がお目見え。蛇のようにうねった形状の巨大な架橋は言わずと知れた角島大橋であり、前回Z4で訪れた際は往復して楽しみましたが残念ながら一面雨でした。今回は天気は曇天であるものの陽も時折差し込むレベルであり、意気揚々と渡ろうと思いましたが、海上の橋には本土へ戻ろうとする車が隊列を成しており、角島まで走っておきたい気持ちは山々ですが、流石にこの渋滞に飛び込む勇気はなかったので眺めるだけに留めておきました。
急激に観光車両が増えてきた国道191号線で山陰本線とクロスラインを描きながら、向津具(むかつく)半島にある元乃隅稲成神社へ。県道66号線を西側からアプローチしたのですが、入口手前で凄まじい台数の観光車両が行列を構築していました。ここってそんなに有名だったか?と疑いましたが、既に夕刻にも関わらずとんでもない量の車が入場待ちとなっており、イベントでもあるかと見間違う程。こんな行列に合流するのも馬鹿らしいので、そのまま行列の脇を抜けて千畳敷方面へとエスケープしました。因みに、途中で数えるのをやめましたが目視で確認しただけで狭い道路に70台以上の観光車両がずらりと並んでおり、おそらく逃げ道もなく八方塞がりで待機せざるを得ない状況なのだろうと思いますが、これに嵌っていたらと思うと恐ろしい限りであります(汗)。
目論見通り千畳敷はゴールデンウィークとは思えない程のガラガラであり、標高333mの広大な大地に足を下ろし、雲の多い夕暮れが緩やかなシークエンスで染まっていく様をファインダーに収めるのでありました。
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二位ノ浜
日が暮れ始めると体感温度はぐっと下がり、インナーを1枚着込んでリスタート。地図上の"白い道"を辿りながら二位ノ浜海水浴場へと寄り道します。当初はここでキャンプでも良いかなと思いましたが、管理人もお客さんも誰一人いない殺伐とした状況に不安を覚え予定を変更。明日以降の走行距離も鑑みてもう少し東へ進行しておく事にしました。なお、この二位ノ浜へのアプローチの道はこれまた走りやすいツアラーロードであり、こういった広域農道的な素晴らしい道が無数に存在する中国地方は実に羨ましい限りであります。
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萩泊
夕焼けに染まった水田をバイザー越しに眺めながら国道191号線に戻り、すっかり暗くなった幹線道路をのんびりと進み、萩の市内へ到着。テントを設営し、スーパーで購入した総菜やご当地名物萩かまぼこをつまみつつ、実質的なGT最終日と言える明日の旅程を脳内に描きながら、睡魔の谷へところがり落ちていくのでした。
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VFR800 | 日記
Posted at
2018/06/14 20:21:30