アイスバードのブログ一覧

東北関東大震災で被災なされた多くの方へお見舞いを申し上げると共に
犠牲になられた方々へ心からのお悔やみを申し上げます。

私が住んでいる久慈市でも津波による被害があり、友人の家が被災しました。
一昨年より引退撤回をし、参加を再開した久慈秋まつり「に組」の山車も被災し悲惨な状態となっています。しかし、今はそれも些細なことのように感じます。「に組」の人はみんな無事なのですから。先輩は車を失い、(義)兄貴の会社は浸水してしまいましたが、人は無事です。
すぐ南にある野田村では中心部が壊滅状態で多数の家屋、商店が津波によって流されてしまいました。知り合いの方も亡くなりました。
改めて自然の猛威の前では人間は無力だということを思い知らされました。

アンテナ工事の仕事で洋野町から帰路につく途中本屋に立ち寄り、立ち読みした後駐車場に出たら聞いたことのないアラームが鳴り響き「２日前(この時も津波が来て県南では漁業被害が出ていた)が冗談に感じるほどデカイ地震が来るぞ！」と覚悟を決め、近くの足場で作業していた作業員の人もあわてて地上に降り、駐車場はパニックに。「３０年以内に９９％の確率で起こり、とんでもない津波が来る」とか「多数の犠牲者が出るだろう」と専門家がよく言っていたあの地震は「このことだったのか？」
停まっていたクオリス(しかも荷物満載)もタイヤが浮くほど大きく揺れ、その場にうずくまる人や揺れてる最中停電となり、近くの店員、住民が慌てて外へ出る。
揺れが収まりクオリスに乗り込みオーディオをAMラジオへ切り替える。
「岩手県には３ｍ以上の津波がすでに到達している」とのことで「これはただごとではない、すぐに帰って高いところへ行かなくては！」
信号が止まっている中「暴走行為」と取られかねないほど飛ばして息子を預けている両親の元へ！嫁さんがまだ仕事から戻ってきていないので気懸かりだったが、姉の協力を得てお袋と息子を避難させ(途中で嫁さんも合流した)私は親父とやらなければならないことがあり、海の近くの高台へ。津波予測が３ｍから６ｍに上方修正される。
大きな余震が何度も続き沖を見ると…一本の太い線が迫ってくる「あれだ！！！」
そこに避難していた多数の人たちも不安な表情で見つめる。工事中の湾口防波堤を軽々と乗り越え「本当に６ｍなのか？１０ｍ以上はある！」との声が…もぐらんぴあや石油備蓄基地をいとも簡単に飲み込み、久慈新港も海の底へと消えた。
ラジオでは「仙台では多数の遺体が…」「もう街がありません」とか聞こえてくる度に恐怖を感じ「これからどうなるのだろうか？」
そして、避難所の寺で家族と合流。避難所で一夜を過ごすことに。停電のため寒さに耐えながら夜を明かした。今でこそ電気やガス、水道も復旧し日常生活に問題はないものの、被災した人たちの事を考えると素直に喜べない。