深夜、雨降るコンビニにさっそうと乗り付けた僕は、ひき立ての熱いコーヒーを一つ抱えて戻ってきた。
すぐ隣には赤いミニクーパーが停車しており、若い女が携帯をいじっている。すれ違いざまに目が合った。おそらく赤いアルファロメオを駆るのはどんな人物か、興味本意で僕の真横に止めたのだと感じた。
僕はいやでもミニの女が気になった。
僕は熱いコーヒーをシートにこぼさないよう先にカップをドリンクホルダーに置いてコッソリ女の品定めをしながらドアを閉めた。
その時だった。
僕は一瞬パニクった。
占めたはずのドアが ぽよよ〜ん と跳ね返って閉まらなかったのだ!
しまった!カバンのヒモがはさまったのかァ。僕はショルダーバッグのベルトを確認したが…
ちゃんと膝の上にある。
なぜ?と思いながら、もう一度赤いアルファのドアを閉めた。
ぽよよ〜〜ん
なにぃ!!シートベルトか?
いや違う、な、なんで占まらないのだ!
今度こそ
ぽよ〜ん
かっ、カッコわるぅ!
ミニの女に気づかれたか?
いや、まだ携帯をいじっている。だがその口元は笑っているように見えた。
完全に不意を突かれた。
僕の思考回路はパニクったまま、ギアがかみ合わない。
ともかく僕は右手でハンドルを、左手で右のドアのとってを強く引っ張りながらルームライトが消えるのを待った。7秒くらいでぼんやり消えていった。
僕は焦っていた。さてどうしよう。
僕はとりあえずエンジンを始動した。
チョットでも左手の力を緩めるとけたたましく警告が鳴り響き、またルームライトがついた。
ギアをバックに入れ、閉まらないままのドアで女の視界から遠ざかった。
そして、ついに夜の国道に出たのだ。
もちろん左手の気を引き締めないとdoor openの表示とけたたましい警告がなる。
自宅まであと五キロだ、頑張れ!
僕はこの時ほどセレスピードを選んで良かったと深く思ったことはなかった。
マニュアルなのだがシフトアップはハンドルに付いたパドルを人差し指で触れるだけでできるのだ。シフトダウンは勝手にやってくれるからオートマとほとんど変わらないがマニュアルの楽しさは格別なのだ。
片手で運転が可能なのだ。その時はシティーモードの存在すら忘れていた。
それにしてもなんでドアが閉まらないのだ!ボンネットは開かなかったくせに!
世話の焼けるヤツだ、 怒、怒、、
1キロ手前まで来てやっと原因がひらめいた。
こいつだ!
親指で押し込むタイプのアンティークなデザインのドアノブ、これが押し込まれたまま戻らなくなっているのだろう。
僕はアルファを路肩に止めた。
ビンゴ!
クレ556でクイッ、クイッ‼︎
ホント楽しい車です。(笑)
Posted at 2013/12/03 05:21:16 | |
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