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2025年07月29日 イイね!

エアコン修理記(6)振り返り

エアコン修理記(6)振り返り写真:Oリングからのガス漏れ後、どうしても不安になって厄介なブロアファンを取り外しエキパンの状態を確認した様子(漏れなし…歓喜!)

Oリングの交換後、ビートのエアコンは快調である。先週の北海道は35度を超える記録的な猛暑だったが、快適に過ごせた。北海道でも湿度の高い日が時にある。そんな日に、幌を開けてサイドウインドウを閉じ、強い日差しと涼しい風を感じながら走るのも一興であることを知った。まだ気は抜けないが、修理は一旦完了とみなしてよさそうである。

エアコン修理には概ね一ヶ月を要した。毎週末におおよそ半日から一日を費やし、平日も暇を見つけて作業した。総作業時間は30時間を超えた。その他、部品の調達や作業手順の検討を含めると、倍以上の時間を費やしたと思われる。交換部品と修理のために調達した道具、ガス、オイル等の合計は約20万円であった。これでもエアコンホースに中古を使うなど、節約した上での金額である。今になって振り返って、ここまでやる必要があったのか、正直、疑問を持たなくもない。しかしどこかで手を抜けたかと問われると、素人のため「(いい意味で)適当に治す」ことが難しかったというのが実情である。

エアコン修理のプロにできて素人にできないのは、「手間」と「費用」のバランス取りではなかろうか。プロは膨大な知識と経験から、最適な作業を計画し、最小限の手間で実行する。客の予算に合わせて、省ける作業は省き、無駄に分解して部品を壊してしまうような事故も起こさない。しかし素人はそれができない。「手加減」できるほどの知恵とノウハウがないのである。プロに言わせれば「新車の状態に戻す」エアコン修理なんて意味がない。客が何年この先乗るかわからないし、調子が悪くなればまた診ればいい。客に一度に多大な出費をさせるより、長く車を維持できるよう、少しずつお金を使う修理を提案することも、プロならではの配慮だろう。

逆に言えば、コストと労力を度外視して徹底的に治すことを楽しめるのが、素人修理の良さでもある。エアコン修理をまたやりたいかと問われれば、時間と体力と資金が無限にあれば、というのが返答である。しかしそんな状況はあり得ないので、当面勘弁してほしいというのが正直なところ。あんまり手間をかけるなよと、冷気を手に当てながらビートに願う今日この頃です。(了)
Posted at 2025/07/30 00:02:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2025年07月19日 イイね!

エアコン修理記(5)再修理・続き

エアコン修理記(5)再修理・続きエアコン修理の続き。

悩みに悩んで選んだOリングをホースに付け、コンデンサーに締結する。作業にあたって、ツールが入るようにコンデンサーファンを少しずらして、ツールの入る場所を作った。コンデンサーを外すことも考えたが、その場合コンデンサーの逆側のパイプも外す必要もある。漏れがない場所をわざわざ外すことは避けたい。また、コンデンサーを外してホースを締め付けると、先の(1)の問題、ホースの向き調整が難しくなる。しかし、コンデンサーを付けたままだと先の(2)の問題、締め付けトルクが計測できない。

かなり悩んだ結果、(2)を妥協して(1)を優先することとした。他の場所で2.3kg/cmを締め付けた場所の感覚をなんとなく思い出しつつ、車の下に寝そべって仰向けになりながら、クローフットレンチとモンキーレンチで締め付ける。やはりどうにも不安である。

続いて、真空引きをしてリークチェックを行う。最初、マニホールドゲージ低圧側のクイックカプラの締結が緩かったため、十分な真空度が得られなかった。カプラを工具でしっかりと締め付けて、再度真空引きを行う。

ガスを充填した日は気温が30度超え。ガスを600ml入れて性能試験を行う。高圧16kg/cm2、低圧3.5kg/cm2程度、吹き出し口の温度は17度程度だった。ちょっと温度が高いように思われたが、整備書の性能曲線通り。実際走行してみると、風量3で吹き出し口の温度は7度程度まで下がった。風量2にすると6度台を記録した。なかなか好調である。しかしガス圧が以前より高いので、新しいOリングが保つか、尚更心配になる。

また、Oリングを換えた箇所から大量にオイルが漏れていたため、念のため低圧バルブにオイルチェッカを当ててみると、エアコンオイルが不足していた。そのため、新たにオイルインジェクタを手に入れ、エアコンオイルを充填しつつ、ガスを注入した。

数日後、Oリングを交換した箇所をUVライトで確認したが、漏れはなかった(写真)。まだ安心は出来ないが、今のところ大丈夫そうである。(続く)
Posted at 2025/07/19 14:40:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2025年07月17日 イイね!

エアコン修理記(4)再修理

エアコン修理記(4)再修理自力で直したビートのエアコン、翌日は快調に動いていたが、数日後、なんだか冷気がぬるい気がした。コンプレッサーとファンは回っているので、冷媒が減っているのかもしれない。ビートを持ち上げて配管を点検すると、コンデンサーとディスチャージホースとの間が、オイルで濡れていた。どうやらガス漏れのようである。

実はこの箇所、いくつかの理由で作業が難しかった。

1)ホースの向き調整
コンデンサーにホースを取り付ける際、ホース取り付け部のスペースが狭く、ツールが入りそうになかったので、あらかじめ車外でホースを接続していた。ホースを車体側のパイプと繋げるため、適切な向きにホースを固定しながら締め付ける必要があった。中古のホースを使い(新品部品はすでに廃盤)、癖がついていたホースの曲がり方向に合わせて向きを調整するため、締め付けが中途半端になっていた(かもしれない)。

2)締め付けトルク
この箇所は、ホースの締結を最初に行った場所である。他の場所はツールが入らない等、よほどの理由がない限りトルクレンチを使ったのだが、まだ手順に慣れておらず、トルク計測をしていなかった。また、エアコンホースを締めたことのある方はお分かりと思うが、ホースが回らないように締め付けることが案外難しい。1)の事情もあり、締め付けトルクの正確さより、ホースの向きの正しさを優先したという事情もあった。

3)Oリング
この箇所は、旧いコンデンサーとホースがガス漏れのため固着しており、ホースを外すことができなかった。そのため元々付いていたOリングのサイズを確認できなかった。組み付けの際に純正のOリングを使っておけばよかったのだが、残念ながら入手しておらず、各種サイズの134a対応のOリングから、合いそうなOリングを装着した。なお、他の場所は元々付いていたOリングのサイズを見ながら新しいOリングを選んだので、適正サイズを選べていた(はずである)。

一度、オイルが漏れた箇所のナットを増し締めしてガスを追加したが、また数日でエアコンが効かなくなった。このままでは温室効果ガスをまき散らし続けることになる。地球によくない。どうやら一回外さなくてはダメなようである。

ビートを持ち上げて、コンデンサー周辺を確認する。オイルに蛍光剤を入れておいたので、UVライトで漏れ具合を確認する。ホースの下の方まで濡れるほど、オイルが盛大に漏れていた。ナットを緩めてホースを外す。外したOリングの外周には傷がつき、痩せていた。どうやらOリングのサイズが合っていなかったようである。

パーツリストによると、この場所は「1/2インチ」のOリングが指定されている。Oリングの径は通常内径で見る、と専門業者のウェブサイトで見たが、それだとパイプの内径と比べて1mm以上大きいOリングを付けることになり、大き過ぎる。実際、ちょうど手元に純正の3/8、5/8のOリングがあったのでノギスで測ってみたところ、表記の値は内径と外径の間くらいだった。

そのため今回は、内径と外径の間の値が1/2インチ程度となるOリングを選定した。なお、この場所はコンプレッサーからコンデンサーの入り口に繋がる、ガス圧がかかりやすい場所であるため、純正相当と思われる134a対応となる黒色のOリングを入手し、使用した(他の場所は緑色)。緑色のOリングは触った感触が「ぷにぷに」しているが、黒色のOリングはしっかりとした「コシ」がある。元々付いていたOリングも黒色だった(R12対応)。同じ134a対応とはいえ、黒色のOリングが推奨される理由はこの材質ゆえなのかもしれない。(続く)
Posted at 2025/07/17 13:47:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2025年07月12日 イイね!

エアコン修理記(4)試験

エアコン修理記(4)試験エアコン部品の全ての交換と組み付けが終わった。最後のメニュー「試験」である。

こちらも今回のために購入したマニホールドゲージと真空ポンプを、慣れない手つきで準備する。真空ポンプにオイルを入れ、レトロフィットバルブを付けたエアコンパイプにゲージを差し込み、真空引きを開始する。30分ほどポンプを回したら、マニホールドのバルブを閉じて、ゲージの値を確認し、しばらく放置する。2時間ほど経ったか、おそるおそるゲージを確認する。全ての努力が報われるか、自らの不手際を突きつけられるか、緊張の瞬間である‥ゲージの値は変わっていない!今のところ、漏れはないようだ。

続いて、慣れない手つきでR134a缶をゲージに取り付け、エアパージする(やり方はYouTube動画で学んだ)。次に低圧バルブを開ける。決して高圧バルブを開けてはいけない(とYouTube動画で学んだ)。缶をお湯で温める。ガスの入りが悪くなった頃を見計らって、イグニションをONにしてブロアファンの動作を確認する。静かに風が吹き出す。交換したファンモーターは問題なく動作しているようだ。

次に、エンジンを始動する。しばらく暖機をした後、A/Cスイッチを押す。これまでは緑のランプがつくだけで、何も起きなかったこのスイッチがとうとう役目を果たす時‥緊張の瞬間である。スイッチを奥まで押下する。ランプが点灯した後、後ろから小さく「カチッ」と音がした。すかさずコンプレッサーを目視する‥マグネットスイッチが入った!マニホールドゲージを確認する。ゲージの低圧が上がり、高圧も徐々に上へ振れていく。コンデンサーの前に風を感じる。隙間から覗くと、静かにコンデンサーファンが回っている。どうやら電気系は問題なく動作しているようだ。

ガスを2缶(400mg)ほど入れたが、低圧が高く、高圧が低い。低圧は4kg/cm2を超えているが、高圧は10kg/cm2に届いていない‥おかしい。もしかして故障か?‥整備書のトラブルシューティング表の「低圧が異常に高い」を確認する。気温が低いから?(25度)コンプレッサー不良?どれもあり得る‥不安になる。しかし、いずれにせよガスが足りてないはずである。祈るように3缶目に手を出し、注入を続けると、高圧が上がり低圧が下がってきた!全量入れ終わったところで、25度、エンジン回転1200rpm程度で高圧12kg/cm2、低圧2.8kg/cm2となった。吹き出し口の温度計は13度程度と、概ね性能曲線通り。一応、今のところ、問題なく動いている(ようである)。

試験が終わっても作業は続く。パンパーや各所パネルは外れたままだし、ビートもウマの上である。日を改め、全てを元の状態に戻し、交換した部品をまとめ、道具を片付け、車をウマから下ろし、ガレージを掃除する。そうしてようやく、全ての作業が完了した。(続く)
Posted at 2025/07/12 15:54:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2025年07月08日 イイね!

エアコン修理記(3)清掃・組み付け

エアコン修理記(3)清掃・組み付けビートのエアコン修理、続いて部品の清掃、組み付けに移る。

カーエアコン修理は、素人にとってはなかなか大変で手間のかかる作業である。例えば部品の清掃。冷媒について、今回はレトロフィットを行った。R12とR134aのコンプレッサーオイルは互換性がないとされているため(対策はあるようだが)、システムに含まれるオイルを全て抜き、清掃しなくてはならない。そのため、パイプとホースは可能な限りオイルを抜き、ゴム対応のパーツクリーナで清掃し、エアブローし、できるだけ汚れと湿気がない状態にした。また、ブロアファンとエバポレータのような空気の通り道は、長年の使用で埃まみれである。スポンジは砕け、ネジは錆びている。全ての部品を清掃し、交換し、修理することが「新車状態の再現」、ダッシュボードからきれいな空気を吹き出させるためには必要である。

次に電気系について。ファンモーターやリレー、ブロアファンの制御に関係する、全てのコネクターと配線を目視で、必要があればテスターでチェックし、端子を清掃する。システム全体が正常に動作しないと、本来の性能を発揮しないのがエアコンである。全ての部品を点検し、新品が手に入れば交換し(新品が壊れているというトラップも勿論あるが)、使い回す部品は組み付け前に動作を確認する。例えば、エバポレータのサーモスイッチは廃盤だったため、整備書に従ってセンサーを氷水に入れ、正常動作を確認した。もし試験をせずに組んでしまい、後からスイッチの不良がわかったとしたら、電装屋でガスを抜いてもらって、もう一度エバポレーターをばらす必要がある。そのために、あの厄介なブロアファンをまた脱着することになる。このような手間を面倒を避けるため、一つ一つの作業を確実にこなしていく。

組み付けについて。配管の接続にはOリングを用いる。ネジ山を清掃し、134a用のコンプレッサーオイルを塗布し、新しいOリングには漏れ防止に効果ありと謳われるナイログを塗布する。そして、このために購入したクローフットレンチで締め付けていくが、整備書で定めれた規定トルクは場所によって異なる。車の下に潜って、慣れないツールで、手の感じで適正トルクなどわかるはずもない(元々怪しいが)。そのため、今回新たに購入したデジタルトルクレンチをクローフットレンチを付け、規定トルク値を設定し締め込んでいく。

ボルトとナットの状態を確認して清掃する、オイルを塗る、ナイログを塗る、整備書で規定トルクを確認する、デジタル値をセットする、締結する‥これをひたすら繰り返す。これでも漏れたらどうするんだ(実際後から漏れが発覚した)。考えただけでうんざりする。でも、直すためにはやり切るしかない。

このような甘えが許されない過酷な作業にも関わらず、そもそもエアコンは「なくてもいい」装備なのである。高い部品を買い集め、新たに工具も揃え、長い時間をかけて修理する。そのうちビートを降りるかもしれないし、適当に直して壊れたらまた直せばいいんだし、割り切って漏れ止めに頼るのも全然いいと思う。だが、正面切って始めると、気の抜けない、時間のかかる作業になる。このあたりが「二度とやりたくない」と思わせる、エアコン修理の大変さだろう。(続く)
Posted at 2025/07/08 15:16:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ

プロフィール

「猛暑の中エアコン全開で走っていたら…ブレーキペダルストッパー崩壊。整備、終わらせてくれない…😅」
何シテル?   07/23 20:25
shigejamです。よろしくお願いします。
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