メーカー/モデル名 | 日産 / キューブ 15X(CVT_1.5) (2008年) |
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乗車人数 | 1人 |
使用目的 | その他 |
乗車形式 | レンタカー |
おすすめ度 |
3
|
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満足している点 |
威圧感とやらは無縁の肩肘張らない独自の世界観。 全長3,900mmに満たないサイズながらも、大人4人が快適に移動可能なパッケージング。 (ティーダにも共通する)日本車には珍しいゆったりとしたサイズに癒し感のある優しい座り心地のシート。 |
不満な点 |
優秀な素質を備えているにも関わらず、長年技術改良を怠った挙句、後継車も不在のまま生産中止に至らせたメーカーの姿勢。 ポジションがわかりにくく、意識せずでは時折ひっかかりもする、操作性に難ありのコラムシフト。 構造上やむを得ないが、遠くに設置されたルームミラーは慣れが必要。 |
総評 |
修理期間中の代車として提供されたクルマとなります。 10年10万キロを経た個体ですが、つい最近まで製造&販売されたクルマということであまり古さは感じさせず、代車用途ではむしろ長所に思いました。 思い返せば、登場時には、奥様も運転する前提で考えた時、結構いいかもと思った車でありまして、今回のご縁はちょっとしたタイムマシン的でもあります。 当時、自分で買うならと考えた時の色は、このクラフトダンボールでありまして、その点でも尚更の存在なのです。 あれから約10年の時が経ち、キューブは先日製造と販売が終了し、絶版車に名前を連ねることとなりました。 ハイトワゴンの発端となった軽自動車には、今でもいくつか近いパッケージングが見受けられるものの、コンパクトカーの枠では最後まで残った唯一の存在だったのですが。 当時、ライバル車に思えたラクティス、若干大きかったルミオンは一足先に消えています。逆に小さいサイズだったbB、ソリオは、名称継続の違いはあるものの、どちらもスライドドアを備えたスーパーハイトワゴンに転じています。 キューブをここまで長生きさせたのは、パッケージングを包むデザインが、左右非対称の個性的なスタイリング、ゆったりとした開放感をテーマとしたリビング感覚のインテリア等、独自のものであったからと認識しています。それらデザインは、周りの車が流行に流され、威圧感や存在感に傾注していく中にあっては、一服の清涼剤的ですらありました。末期の人気を支えたのは、そうしたパイクカー的要素と理解しています。 メーカーもその点は同じ認識だったようで、モデルライフを通して、カラーバリエーション等を変えることはしても、内外装を大幅に弄ることはありませんでした。 今視点で俯瞰しても、キューブのコンセプトは、決して時代に取り残されたものとはとても思えません。内外装のデザインやパッケージングは、キューブ独自の世界観として時代を超越しているとすら感じます。 今の流行は、もっと屋根を高くして、頭上にも後席足元にも広大なスペース。リヤドアはスライド式でリヤシートにはロングスライドを備えて、となるのでしょう。使い勝手の面では便利かと思いますので、決して否定はしません。 しかしながら、それらの実現には重量増、重心位置の上昇、前面投影面積の増大等のネガが伴う事も揺らがない事実です。 周りが流行を追い、キューブが残されたことで、このパッケージングは個性の一つになりました。コラムシフトを始めとする各部の操作性にも、同じ理由で個性に至ったものがいくつかあります。独自だからこそ、指名買いの理由になり得る、逆説的なのかもしれませんが、私なんかはそう思えるのです。 そんなキューブが終焉を迎えた決定的な理由は、新車当時こそ結構な人気車だったものの、デザイン以外のメカニズムも大きな改良を加えないまま、店晒しにされたことにあると思っています。衝突軽減ブレーキやe-POWER等の次世代に繋がる技術は、最後まで導入されることはありませんでした。商品性の点では大きなハンデとなりますし、昔と違って、法規が継続生産車に猶予を与える時間が短くなった点も、その追い討ちとなりました。 ここに至るまで、それこそマークX以上に対応のしようがあったと感じてならないのですが、当のメーカーの姿勢は極めて冷淡としか言いようがなく。これは推測に過ぎませんが、輸出に打って出たものの、早々に撤収に追い込まれた、そんな事実がメーカーの姿勢を決めさせたのかもしれませんね。 個人的私感に過ぎませんが、ホンダのN-BOX SLASHや現行フィットには、キューブからの影響を感じていたりします。自社が価値を理解せず、他社が理解する。このメーカーの伝統的お家芸の一つですが、まただなと。 メーカー的には、近日の登場が噂されている新型車を後継に考えているようですが、特に末期には指名買いが多かった筈と推測するキューブの購買層の受け皿となれるのか、決して楽観はできないと予想しています。 それぐらい、このクルマは個性的な存在であり続けました。 最新型との比較は最早意味を持たないと思いますし、このクルマの世界観を受け入れるなら、他人の評価なんか気にならず、ネガすらも愛でることが出来る筈です。 同じ理由から、おすすめ度はあまり意味を持たないと感じつつで、★3つといたします。 |
デザイン |
4
|
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走行性能 |
3
運転席に座ってみると、サイドウィンドウの傾斜が少ないこともあって、車体の中央寄りに座らせられる感が強く。ステアリング及びペダル類の左右位置はほぼ妥当ながらも、ステアリング上端がやや遠いのは残念。今では少なくなったコラムシフトということで、助手席との一体感も付帯。
傾斜が少ないのは、フロントウィンドゥも同様。ミニバン・ワンボックスまでが傾斜を強める中にあっては、キューブならではの特徴と言えるもの。ルームミラーがやや遠い点と、運転席からの上方視界が遮られる点は気になりますが、ウィンドゥの圧迫感から解放される代償と思えば、受け入れられます。 今回のクルマは非装備でしたが、スタイリッシュガラスルーフがあると、さらに好印象確実だったはず。 自分の好みだけなら、屋根をもう10cm下げつつ、前席と後席をもう10cm広げてユーティリティを増したいところですが、ノートとの差別化も考慮すれば、現行のパッケージングも十分説得力がある範疇です。 走る・曲がる・止まるに関しては、基本設計は10年以上前であることに加えて、10年10万キロ以上を経ている個体ということで、現行車としての厳密な評価は、正直酷なところ。 その前提での指摘をするなら、低速まで減速してからの再加速でCVT起因と思われるスナッチが出るのは要改善。常用域となる2,000rpm前後のトルクはやや不足。2,500rpmでトルクの盛り上がりは感じるものの、エンジン音も付帯。 ボディ剛性は今基準だと明らかに緩め。しかしながら、経年劣化起因をあまり感じさせないのは褒めるべき点。 今となっては、絶対的な性能云々よりも、雰囲気を楽しむべき存在なため、街中で乗る、あるいは高速で流れに乗る分には不足は感じないで十分以上ではないかと。 |
乗り心地 |
3
前後席共にたっぷりとしたサイズのシート、緩めのボディ&サスがもたらす、ゆったりとした乗り心地は結構好み。
屋根が高い=重心高それなりということで、大きめの入力が入った際の多少の揺さぶられ感は否めないところ。 |
積載性 |
4
|
燃費 |
無評価
街中の使用が殆どだったため、未計測
|
価格 |
4
この個体に限れば、再販が難しいと判断されての代車転用のため、評価困難。
この型のキューブについてと評価範囲を拡げれば、年式や距離に応じて価格帯も広きに渡っていて、選びやすいのではないでしょうか。 |
故障経験 | なし |
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イイね!0件
1989年式マークII3.0グランデG感想文 カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2021/08/05 19:34:14 |
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