11月17日(木)
群馬県桐生市の「クローバーな電装メーカー」へ、
泊まり出張です(^^)
8:05 北鯖江から521系3次車の、231M 芦原温泉行きに乗車。
福井駅1番線に入線。
683系4000番台、4001Mサンダーバード1号金沢行に乗り換え。
福井の次は、終点金沢まで停まりません。
出張先は群馬県桐生市。
いつもの一周きっぷではなく、乗車券は信越本線 犀潟まで。
この理由は、またあとから・・・!
金沢から、北陸新幹線。
速達タイプの「かがやき」ではなく、各駅停車の「はくたか558号」に乗ります。
今日はJR西日本所属のW7系。
新幹線の降車駅は上越妙高です。
早速、車内販売で「Train Cafe」のセットを。
ガトーショコラと Coffee Time (^^)
金沢から63分、上越妙高に到着。
1.北陸新幹線並行在来線「信越本線」
信越本線は、元々 高崎-横川-軽井沢-長野-直江津-長岡-新潟を結ぶ国鉄幹線だったのですが、1997年の北陸新幹線長野開業により、軽井沢-篠ノ井間は第三セクター「しなの鉄道」に経営移管。
さらに、峠のシェルパFE63が重連で列車を押し上げた碓氷峠、横川-軽井沢間が廃止され、信越本線が分断・・・。
このときわがままを見せたのがJR東日本。
名古屋からの特急「しなの」が乗り入れ、収益が見込まれる篠ノ井-長野間は、整備新幹線の原則に反して頑なに移管を拒否。
素人考えでは、この区間が転換されていれば「しなの鉄道」の経営安定化に大きく寄与した気がするのですが・・・。
篠ノ井-長野間をしなの鉄道が継承した場合、特急「しなの」を含むJRの列車とのダイヤ調整と運行管理にコストがかかり、収支を圧迫する、という試算もあって、今の形に落ち着いたのだそうです。
2015年の北陸新幹線金沢開業で、長野-妙高高原間が「しなの鉄道」に、妙高高原-直江津間は第三セクター「越後トキめき鉄道」(通称「妙高はねうまライン」)に移管されました。しかし、篠ノ井-長野間は転換されないままなので「しなの鉄道」も南北に分断されています。
「越後トキめき鉄道」は同時に、北陸本線 直江津-泊間も「日本海ひすいライン」として継承しました。
2.特急「しらゆき」と急行「しらゆき」
上越妙高で降りた目的は、新幹線連絡特急「しらゆき」に乗車するため。
特急「しらゆき」、
2015年3月の北陸新幹線金沢開業時に設定された、新潟県上越地方と新潟を結ぶ特急列車。
その前身は金沢-新潟間の特急「北越」と、新井-新潟間の快速「くびき野」です。
新幹線開業により「北越」の運転区間を短縮し、「くびき野」と統合して、5往復が運転されています。
車両は、常磐線「フレッシュひたち」に使われていたE653系を転用。
E653系4両編成の、特急「しらゆき3号」新潟行きが到着。
新幹線からの乗り換え客が結構あります。
「しらゆき」という名称。
日本海縦貫線にはゆかりのある懐かしい列車名・・・。
急行「しらゆき」
1963年に登場、金沢-青森間約775kmを走ったキハ58系ディーゼル急行。
大阪-青森間を走るキハ82系特急「白鳥」を補完する形で、北陸地方と東北地方を直接結び、北海道連絡も担う列車として運転を開始。
金沢から北陸本線、信越本線、白新線、羽越本線、奥羽本線を走り抜け、約13時間で青森に到着しました。
基本編成は、グリーン車キロ28を含む、
←金沢 [キハ58-キロ28-キハ28-キハ58+キハ58-キハ28-キハ58] 青森→
の7両編成。(新潟で方向転換、青森方3両は秋田止り)
金沢-糸魚川間は、松本行の急行「白馬」(3両編成)を併結し10両編成で運転。
さらに秋田では3両を切り離したのち、仙台発北上線経由青森行の急行「きたかみ」と併結して、9両編成で青森に向かいました。
国鉄時代、東北地方で数多く見られた「多層建て列車」の一端を構成していました。
このサボは仙台-秋田間の「きたかみ1号-4号」
(仙台-青森間運転は「きたかみ3号-2号」)
羽越本線を行くキハ58系急行(「しらゆき」ではないかも・・・。)
急行「しらゆき」は1972年日本海縦貫線が全線電化され、特急「白鳥」が485系化されたあとも、上記の理由で全区間架線下ディーゼル急行として運転されます。
1982年「しらゆき」は、運転区間が福井-青森間の特急に格上げされますが、名称は「白鳥」へ統合。
その後、JR東日本が秋田-青森間の快速を「しらゆき」と命名して運転していたことがありましたが、いつの間にか「しらゆき」という名称は消滅。
2015年の北陸新幹線開業で、運転区間もゆかりのある形で復活したのでした。
特急「しらゆき」3号車自由席に乗車します。
乗るのは一駅、次の直江津まで。
越後トキめき鉄道の特急料金は¥210。 「越後トキめき鉄道」と「JR」とは連絡運輸協定が結ばれているため、乗車券は通しで購入することができます。
15分で直江津に到着。

さて、このE653系の「しらゆき」色の塗り分け、どこかで見た覚えが・・・?
あっ、「かがやき」と「きらめき」!
3.特急「かがやき」のお話し
在来線時代の485系「かがやき」
北陸新幹線の速達タイプ列車名「かがやき」は、初めてつけられた名前ではありません。
北陸新幹線の金沢開業以前、そして「北越急行ほくほく線」の開業以前、北陸地方と東京方面を結ぶルートは、長岡経由上越新幹線回りの「北越」+「あさひ」と、米原経由東海道新幹線回りの「加越」+「ひかり」、がありました。
(注;当初、上越新幹線の速達タイプ名は「あさひ」、「とき」は各駅停車)
北陸から東京への所要時間短縮を図るため、「北越」と「加越」の高速化が計画されました。
1988年、停車駅を主要都市のみに絞った「かがやき」「きらめき」が登場します。
「かがやき」は金沢-長岡間、「きらめき」は金沢-米原間の運転。
車両は485系ですが、シートピッチを拡大し塗装も変更した専用編成が用意されました。
当初グリーン車なし、全車指定席で設定。(のちにグリーン車が連結されます)
「かがやき」「きらめき」という抽象的な名称は国鉄-JRを通じて珍しい存在。
東海道線151系特急「こだま」の補完列車として設定された、157系特急「ひびき」くらいしか例がありません。
新幹線名と組み合わせると、
「ひかり」+「きらめき」、「あさひ」+「かがやき」
と、語呂合わせのようにも思える名称なのですが・・・。
その後、停車駅が増え「加越」との差別化があいまいになった「きらめき」は1往復に削減。
これとは対照的に「かがやき」の人気は上昇し、6往復まで拡大します。
1997年3月 在来線高速化対応工事が施工された第3セクター北越急行「ほくほく線」が開業し、ほくほく線経由の新幹線連絡特急「はくたか」が金沢-越後湯沢間で運転を開始。
北陸-新潟連絡の「北越」は残りますが、「かがやき」「きらめき」はその役目を「はくたか」に譲り廃止されました。
その後18年の歳月を経て「かがやき」の名称は、北陸新幹線最速列車の名称として復活します。
(東京駅で発車を待つ E7系「かがやき517号」)

485系在来線特急のときは、どこか成金趣味のような違和感を感じた列車名「かがやき」。
しかし、金箔工芸の里、加賀百万石の金沢を結ぶ北陸新幹線の名称となると、納まりよく聞こえてくるから不思議です。
さて、話を直江津駅に戻して・・・、E653系「しらゆき3号」新潟行きを見送り。
直江津から、北越急行「ほくほく線」HK-100形 835M「越後湯沢行き」に乗り換えます。
北陸新幹線が開業し、『新幹線連絡高速特急「はくたか」』が廃止された後の「ほくほく線」の様子を、この目で確かめたかったのでした。
(直江津駅でJR東日本E129系と並ぶ北越急行HK-100形)
次回、
『北越急行「ほくほく線」と在来線最高速特急「はくたか」のお話し』
へ、
つづく。