20130113 大堀山城(大堀山館)②

こちらは本当の土塁です。

本郭の南側の土塁になります。

本郭の西側も雑木林ですが、冬枯れした今は日も差し込んできて藪ってほどでもないです。

周辺は、平安時代末期から南北朝時代にかけて武蔵国で勢力を張った豪族 河越氏の本拠地で、大堀山城の南方3kmほどのところには河越館跡があります。
大堀山城も河越氏に関わるものではないか？と長い間思われてきたようです。

ほんの30cm程度の窪みで分かりにくいですが、一重目の堀(西側)です。
左側に見えているのは土塁で、土塁を越えると二重目の堀があります。

二重目の堀(西側)です。
左側の土塁を越えるとすぐに三重目の堀があります。

ところがこの直ぐ先には県道があって、人目が気になってしまい確認せず･･･

二重目の堀(北側)です。

横矢を掛ける折れが見られます。

近年１５世紀から１６世紀初頭の陶器、古銭等が出土した事や大堀山城の西の県道が埼玉県川越市の河越城～埼玉県大里郡寄居町の鉢形城、そして埼玉県本庄市の五十子陣と結ぶ旧街道筋であった事から、当時川越城に在城していた扇谷上杉氏の城館ではないかという説が有力なようです。

同じく二重目の堀(北側)です。

本格的な中世城郭ではなく、城館ではありますがなかなかいい感じです。

堀の全てを見ていないのですが、ちょっと飽きてしまったのでそろそろ帰ります･･･

藪になっている三郭を北へ。

三郭の北側の土塁が見えてきました。

同じく三郭の北側の土塁。
目的がよく分かりませんが、土塁が湾曲したＶ字になっています。

画面中央奥から右に伸びる土塁が、Ｖ字を描いて今度は左手前に曲がっているのが分かるでしょうか？
ちょっと目的がよく分かりません。

案内板の縄張図では、城址北側の遺構は三郭の土塁と堀しか無いのですが、道路のさらに北側にも丸馬出し状の遺構があり、城域はもっと大きい可能性があります。