
この世には、決して相容れぬものが存在するという。
どんなに歩み寄ろうとも、距離をおこうとも、それは真理であり覆ることである。
その真理に至ることができない故に起こした行動は世界を動かしたが、
結局は、いつか訪れる最期が加速しただけのことだった。
どちらも望まぬ結果であれ──。
山と海に囲まれたある小さな街。
豊かで平和なこの街には、ひとつの心配ごとがありました。
それは森に住んでいる一匹の大きなオオカミのこと。
いつのまにか棲みついていた凶暴な獣は、時おり遠吠えを響かせ、
街人を震え怖がらせるのでした。
しかし、そのオオカミは街人を困らせるつもりではなく、
本当は人と仲良くしたい、友達を作りたいと遠吠えを上げていたのでした。
そんなオオカミの姿をみかねた街の狩人は、手助けをすることにしたのです。
「オオカミよ。何故あなたが人に怖がられるのかわかりますか?
それは、あなたの姿が怖いからなのです。」
どうしたらいいのかとオオカミが尋ねると狩人は言いました。
「あなたに人の姿になる魔法をかけてあげましょう。」
その言葉が終わると、オオカミは人の姿に変わっていました。
感謝するオオカミに狩人は忠告しました。
「あくまで姿だけで人に変わったわけではありません。
決して声を出してはいけませんよ。
あなたはオオカミなのですから──。」
人の姿になったオオカミは、森を抜け街に向かいました。
これで友達をつくることができる。
顔には眩しい笑顔を浮かべていました。
通り過ぎる人は皆、誰だろう?と不信がりましたが、
その笑顔に緊張を解き歓迎するのでした。
これまで恐ろしい形相の顔の人しか見たことがなかったオオカミは、
街の人から向けられた笑顔に感激しました。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、辺りは暗くなってきました。
オオカミは森に帰りました。
人の姿は元に戻り、口を閉じる必要はなくなりました。
けれど、もう遠吠えを上げることはありません。
今日という素晴らしい日を狩人に感謝しながら眠りにつきました。
そんなオオカミを、狩人は優しく見つめるのでした。
・ ・ ・ そして──。
山と海に囲まれたある小さな街。
豊かで平和なこの街には。その昔、ひとつの心配ごとがありました。
しかし、そんな心配を抱くことはもうありません。
街では勇敢な狩人を称える声が響き渡っていました。
その声は、街人を震え怖がらせることもなく、
いつまでもいつまでも止むことはありませんでした。
―──オオカミの大群が街へ向かってきていることに気付くまでは。
中々深い物語ですよね。。。(@_@)
考え方を変えるとごくごく単純なのかもしれませんが、僕にはこの物語を単純化するほどの技量が無く・・・orz
しかし、この結末を変えられる可能性は少なからずあったハズです。
いつか訪れる最後、それはそれまでのプロセスが反映して起こる結果である。
過程の域で狩人はオオカミの命を最終的には奪ってしまった。
命の代償は、命で償わなければならないというワケでしょうか・・・。
僕には、同じ量の 命と命 を天秤に掛けても、釣り合いが取れるとは思えないのですが。
むしろ、命という物を天秤に掛ける事が出来るのかどうか・・・。
ほんで、
こんな深い物語をファイナルファンタジー12の中で知ったというお粗末な話です。
二段オチ(・▽・;)
ようやくギルガメッシュ討伐いたしました。
戦闘時間は1時間以上やってましたが・・・意外とホントにお強くorz
Posted at 2006/11/09 20:50:16 | |
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