ずいぶん前に自作した『なんちゃってスモールランプシステム』(笑)ですが、お問い合わせをいただきましたので、備忘録を兼ねてご紹介したいと思います。
なにぶん1年半近く前のことを思い出しながら書いとりますので間違いがあるかもしれません。
悪しからず(笑)
早速、作業に入りましょう!
まずは、ヘッドライトスイッチのコネクタを外して接点を確認します。
コネクタにはカバーが付けられていますので、ツメをこじりながらスライドさせれば。。。
カバーが外れます。
Google先生によると、ピン・アサインは以下の通りだそうです。
上の写真で、右から左へ①~⑨
①・・・NC(不使用)
②・・・GND
③・・・ウインカー
④・・・ウインカー
⑤・・・HIビーム
⑥・・・LOWビーム
⑦・・・FOG
⑧・・・NC
⑨・・・NC
フィアット500はマイナスコントロールなので、スイッチを操作すると②GND以外の各端子が
②と導通する様になっています。
では、このスイッチを加工してやりましょう。
ライトスイッチを壊さないようにグリグリするとツマミ部だけ抜けます。
抜かれた側はこうなってますので、赤丸部分をチョット削ります。
こんな風に。。。
で、ツマミを元に戻すと元々のOFFの一つ手前の位置が出現します。
もっと削ると、さらにもう一つ出現し4段のスイッチになるそうですから
削る量は様子を見ながら慎重に(笑)
上記の加工により、出現した元々のOFFの一つ手前の位置はどうなるのかというと
⑨NCが②GNDと導通する様になります。
ちょっと話がややこしくなりそうなので、まとめておきましょう。
つまり
元々のOFFの位置( 0 段と呼称)・・・どことも導通せず
元々のONの位置( 1 段と呼称)・・・⑥-②が導通
に追加して
加工により出現した位置( -1 段と呼称)・・・⑨-②が導通
ということになります。
ここで、-1 段がどことも導通せず、0 段が⑨-②が導通となってくれれば良かったのですが
当然ですがそんな訳はなく、そのように加工するのも難しくて一筋縄ではいきません(笑)
で、頑張って考えました。
使った部品は以下の通り。
エーモン製の
【2835】フリータイプヒューズ電源(ミニ平型) x2
【1586】コンパクトリレー (10A) x2
【1246】リレー x1
このほかに、配線や収縮チューブ、端子を適当に在庫していたものから使用
【1586】はヘッドライトに流れる電流をON/OFFするので10Aクラス以上のものが必要ですが
【1246】は別にこんなに大容量のものじゃなくてOK ←たまたま余っていたので有効活用(笑)
実売価格¥4,000-位でしょうか?
無い知恵を絞って考えた、その回路はこちらです。
要は、既に多くの諸先輩方が詳しく紹介されているスイッチ追加式の『
ロービームキャンセル』を、
加工したヘッドライトスイッチでON/OFFさせるために、リレーを使って反転制御しようってことです。
ヘッドライトのヒューズ回路をON/OFFするために【1586】のリレーを使い、そのリレーを単純にヘッドライトスイッチでON/OFFさせたのでは、-1 段の時にヘッドライトだけが点灯となり無意味です(笑)
そこで。。。
1.ヘッドライトスイッチの⑥に入る線(本来のLOWビーム回路)をカット
2.ヘッドライトのヒューズ回路に割り込ませた【1586】の励磁回路をヘッドライトスイッチ側へ接続
3.カットした線の車両側は【1246】へ接続
4.【1246】の励磁回路は加工して出現したヘッドライトスイッチの⑨へ適当な端子を使って接続
適当な端子がなければ配線の被覆を長めに剥いて押し込むだけでも多分OK、自己責任で(笑)
【1586】【1246】ともに励磁にはIG電源を引きました。
LOWビーム回路をヘッドライトスイッチの代わりに【1246】を使ってON/OFFすると同時に、【1586】のON/OFFをヘッドライトスイッチでON/OFFさせるところがポイントです。
なお、【1586】【1246】共に非励磁時に赤-白回路が導通し、励磁時には赤-黄回路が導通します。
(今回【1586】の赤-白回路は使用しません)
ヘッドライトスイッチの各位置での作動はこんな感じ
-1 段の時
① ヘッドライトスイッチ⑨-②が導通状態のため【1246】がONになる。
② 【1246】の赤-黄回路が導通するが黄線がオープン状態なので、加工後の
ヘッドライトスイッチ⑥の車両側の配線はオープン状態となり全消灯となる。
0 段の時
① ヘッドライトスイッチ⑨-②が非導通状態のため【1246】がOFFになる。
② 【1246】の赤-白回路が導通し加工後のヘッドライトスイッチ⑥の車両側の配線が
アースに落ち本来のLOWビーム回路がONとなる。
③ ただし、【1586】は励磁回路が非導通のためOFFとなり、ヘッドライトのヒューズ回路が
オープン状態のためスモールランプのみ点灯しヘッドライトは不点灯となる。
1 段の時
① ヘッドライトスイッチ⑥-②が導通状態になるため、【1586】がONとなり
ヘッドライトが点灯する。
実際に製作したものがこちら。
【1586】x2の代わりに2接点式のリレーを使い【1246】の代わりに【1586】を使えば、もっとシンプルにできるのではないかと思います。
あるいはFETやトランジスタ等を基盤に半田付けして製作すると直良し(笑)
車両への取付は、グローブボックスとコラムカバーの取り外しが必要です。
約1年半ほど使用した経験では全く問題は発生していません。
FETやトランジスタではなくリレーを使用したことで、スイッチを操作すると『カチッ!』と音がして
ちゃんと作動していることが確認できて好都合かもしれません。
簡単な作業で普通のクルマ(笑)の様になりますので、おススメですよ~!