
少し以前に側道から出てきたスズキの「Kei」に進路を譲ってあげた直後、次の交差点で危うく追突しそうになったことがあります。
スマアシの自動ブレーキが作動して難を逃れたのですが、前に入れてあげたこの車はストップランプが両方とも点灯せず、ハイマウントストップランプの装備もない年式だったのでブレーキ操作が全くわからなかったのです。
信号待ちの間に降りてドライバーに教えてあげましたが、お礼とともに返ってきたのが「またですか?この前(バルブを)交換したばかりなんです…」という返事でした。
この車に限らず他のスズキ車でもあまりに見かけるので、この後スズキのお客様サービスに電話してみたのですが、返ってきたのは「そのようなことはありませんし他のお客様からの報告も一切ありません!」といった内容。
初めて聞いた話なら「もう少し詳しく事象を伺ってよろしいですか?」となるかと思いきや、電話を代わった男性が「そもそもランプ類の点検はお客様の義務であり自動車学校の教本にも書かれている~」とまるで台本があるかのような一方的な説明が始まり呆れたことがありました。
その後にや某マガジンのお陰でユーザー間にも浸透してきましたが、これは過剰なコストカットで被覆を剥いた裸の銅線を金具とプラスチック部品の間にただ挟んであるだけというソケット部分の構造不良が原因で、スズキも現象はもちろん原因やメカニズムまで把握していて配線を端子でカシメた対策パーツをかなり前からちゃんと用意してるんですよね。
つまり自分が問い合わせた頃には当然メーカーとして把握していたということ。
インターネットのない時代なら「あなたの車だけ」だとか「気のせいでは」と言葉巧みに誤魔化したり隠し続けたりできたんでしょうが、今や「みんから」のように遠く離れたユーザー間でも簡単に情報交換ができる時代。
ここのところ立て続くリコールは、スズキがこういうネット環境の変化に気づくのが遅れて対応を疎かにしてきた現れだと思うのです。
そしてスズキが気づくべきだと思うもうひとつの変化が「個人向けカーリース」の普及とビッグデータの蓄積。
ユーザー個人の判断ではなくリース会社の同じ基準で整備や部品交換が行われるため、メーカーや車種間での故障率の違いとかも簡単にわかるはず。
リース期間中の整備コストが少なければ儲けにつながる訳だし、リース会社ならではのノウハウも当然あるはずですよね…。
リコールすれば膨大な台数になるとは言われてるものの、他の欠陥と違って他のドライバーを巻き込む危険性もあるし、スズキ車のユーザー以外でも有名なブレーキランプの不点灯問題。
個人的には「だからスズキ車は…」とか「軽自動車は…」と言われる一因にもなっていると思うので、ここできちんとリコールすればユーザーの見方も変わるのではないかと思うのです。
Posted at 2021/03/31 23:24:27 | |
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