
毎年、クリスマスから年末へ向けて、CS放送で「レンタルするまでも無いけど観たい映画」をけっこうやってくれるんですよね。
ここぞとばかりに撮り貯めしていくとハードディスクがすぐパンパンになってしまうので、最近は子どもが寝た後に観ている次第なのでした。
で、タイトルにある「サンシャイン2057」を先日観たのですが…
いい意味で期待を裏切る、秀逸で面白い作品でした!
というわけで、たまには映画レヴューなんぞを…(笑)
あらすじ
2057年、太陽はその輝きを弱めつつあり、地球は氷に閉ざされた世界になっていた。そんな中、太陽に向かう宇宙船イカロス2号には、日本人船長カネダをはじめ、副船長のハーヴェイ、物理学者のキャパ、精神科医のサール、植物学者のコラゾン、エンジニアのメイスとトレイ、パイロットのキャシーで成る国際色豊かな8人が乗り込んでいた。彼らの使命はマンハッタン島ほどもある核爆弾を太陽に送り込み、死にかけている太陽を再生させることであった。(wikipediaより)
似たような設定とストリーの映画で「クライシス2050」なる映画がありましたが、内容的にも興行的にもコチラは大失敗でした…。
公開時は真田広之が出演することで話題になりましたが、またぞろ「『地球を救え!』映画」なんだろうなぁ…と何となく敬遠していたんですよね。
でも、観てみると映像がすごくキレイ!
冒頭、展望デッキから間近に迫って見える太陽を眺める精神科医サールのシーンが印象的でした。
直径は地球の109倍で、太陽系の全質量の99.9%を太陽が占めているそうですね。
また、劇中では、人間が直視できる太陽の光量の限界値は実際の3.1%で、それも30秒以上見ると網膜が焼けてしまうと言ってました。
日焼けマシーンでさえ、圧迫感と焼かれる恐怖感を感じる私ですから、実際の太陽を間近にするとどんな気持ちになるんでしょうね?
そんなことを思い浮かべつつ、自分がその場に立っているのを妄想してみると、人間の矮小さや無力感を痛いほど感じてしまうのでした。
これは大スクリーンで観るべきだったなぁと痛感…。
そんな感じで、アカデミックで正統派SFを感じさせるシーンが展開する前半ですが、後半は一転、サスペンスホラーな展開に。
狂気が暴走する人間の「心の闇」がコレでもかと描写されています。
狂気じみた人間の姿は、漫画「ドラゴンヘッド」を彷彿とさせます。
理性のたがが外れた人間の言動や行動は怖い以外の何者でもないですよね。
ましてや、そんなヤツが先の見えない密閉空間で目と鼻の先にいるのに動向が見えない状況に自分が置かれるとどうなるんでしょう…
このテーマの落とし所がこの映画を気に入った理由なんでしょうね。
「スターウォーズ」や「アルマゲドン」みたいなわかりやすい爽快感のあるSFモノも好きですが、「ブレードランナー」とか「ソラリス」みたいな余計な虚飾や説明をスッキリ省いたハードなSFも、想像力を思う存分かきたててくれるという点では大好きなんですよね。
特に「ソラリス」は賛否の分かれる作品ですが、あの悲しいまでのラストシーンと音楽は私は好きなんですよ。
「サンシャイン2057」の最後もそれに通じるくらいに絶望的で悲しい幕切れとなっておりました。
観た後でまた自分の中でSF熱が沸々と湧いてきちゃいましたよ。
皆さんのオススメのSFモノの小説&映画なんかがあれば、ぜひ
おしえてくださいね。
Posted at 2008/12/08 20:28:54 | |
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