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日産の独自技術、建設現場や深海調査に転用
/アラウンドビューモニター
1月13日10時0分配信 カナロコ

　日産自動車が独自開発した「アラウンドビューモニター」の技術が、自動車以外の分野で転用される動きが本格化してきた。自分の車を真上から俯瞰（ふかん）したような合成映像を表示できる技術で、建設機械への試験搭載が決まっているほか、深海調査船への搭載も検討段階に入っている。自動車販売の不振が続く中、独自技術という知的財産を転用することで新たな利益源にする狙いがある。

　ゼネコン大手の鹿島は建機メーカーのキャタピラージャパンと組み、この技術を搭載したショベルカーの試作機を二月から建設現場に投入する。「建機は死角が多く周りの状況が分かりにくいため、安全性向上への効果を期待している」（鹿島広報部）という。

　建設現場は車道よりはるかに過酷な環境だ。ダムやビルなどの工事現場で使い、防塵（ぼうじん）・防水性などを検証。効果が確認されれば本格採用する方針という。大型ダンプカーへの搭載も検討している。

　より過酷な深海という環境でも転用の動きがある。独立行政法人海洋研究開発機構（ＪＡＭＳＴＥＣ、横須賀市）が検討しているのは、世界で最も深く潜ることができる深海有人潜水調査船「しんかい６５００」への搭載だ。

　潜水調査船は水圧に耐えるため窓が極端に小さい構造。周辺状況を映像で把握できれば、衝突や接触を避ける効果を見込める。現在、耐水圧性の向上や画像処理システムの調整を進めている。

　日産によると、このほか大型農耕機への搭載も検討中という。農耕機を自動運行させるシステムの一つに組み込むことで、農業従事者の減少や高齢化への対策にもなると期待されている。

　日産は五年ほど前から、自動車向けに開発した技術の異分野転用を本格化。二〇〇七年には知的財産を管轄するＩＰプロモーション部を発足させ、転用可能な技術の掘り起こしなどに力を入れてきた。曽根公毅部長は「種をまいてから本格的な収穫までにもう少し時間がかかりそうだが、将来的には収益の柱の一つに仕上げたい」としている。

　◆アラウンドビューモニター　４つの広角カメラでとらえた映像をコンピューターで合成してモニターに映し出し、車庫入れなどを支援する。日産が05年からソニーなどと共同開発に着手。既に「エルグランド」「セレナ」に搭載されている。

　なんか、こういう技術展開って良いですね。自分の車に付いているのと同じ装置が建機，農機，そして「しんかい６５００」に搭載されて活躍しているっのて、ワクワクします。子供なら「凄いだろ」って友達に自慢しそうです。確かにアラウンドビューモニターを利用できそうな産業分野って広そうですから、これからもどんどん売り込んで頑張ってもらいたいです。

　うちのセレナはアラウンドビューモニター設定前だったので、残念ながら付いてないんですけどね。