Z32 ≫ パワトラ撤去 ⇒ パワトラ内蔵型DIコイル 流用・交換
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
12時間以内 |
1
旧世代の純正の別体型パワートランジスタを撤去して、現行世代の VQ・VRエンジン用のパワトラ内蔵型ダイレクトイグニッションコイルを流用します。
2002年にZ33 VQ35が発売された頃、VQ用のDIコイル流用を構想して、中古部品の流通や価格がこなれてきたのを機に部品の手配や準備などを整えていました。
旧世代のパワトラの故障や不具合の発生頻度、性能の経年劣化、純正部品価格の高騰、などなど…、現行モデルのダイレクトイグニッションシステムの流用はメリットが大きいと考えました。
各コイルを分解して、流用の可能性を模索しました。
2
検証結果を元に加工を施します。
● 取り付けスペースの関係から固定ステーを切り落としました。
● プラグホールの太さが違う為、振れ止めスペーサーを追加しました。(振動による抜け外れを防ぐ為)
● コイル本体からスパークプラグへの電極芯の長さが違う為、電極芯のバネに電極石を追加することで調整しました。
● プラグホールのダストカバーの大きさが違う為、ダストカバーのサイズを変更しました。
● ダストカバーからスパークプラグの電極先端までのトータルの長さが合う様に調整しました。
3
加工したDIコイルを仮取り付けして確認します。
2番気筒への取り付けが、スペース的に一番きついですが、
全気筒 問題無く装着できることを確認しました。
4
R34のRBエンジンのDIコイル用のサブハーネスを中古で購入して使用しました。
コネクタ形状がVQ用と互換性があることを事前に確認済みでしたので、
このハーネスをベースに加工して、VG用に仕立て直します。
5
R34のRBエンジンのDIコイル用のサブハーネスを全バラして、
VG用のV6のレイアウトに合う様に加工します。
配線は、ECUからの点火信号線 #1 ~ #6 の6本、
12V電源線、アース線 の計8本です。
エンジンハーネスとは切り離した形でサブハーネス化するので、
ECU側からのハーネスとは、コネクタで接続する様にします。
6
加工したサブハーネスを最終仕上げ前にエンジンに仮付けして、
取り回しや長さなどを調整して、問題が無いか最終確認します。
今回の作業では、エンジンハーネス自体を入れ替えての作業でしたので、
システム上不要になる配線を撤去して間引いたエンジンハーネスを使用しました。
元々のハーネスのままでも、パワトラだけを撤去して、配線を加工することで、対処可能です。
7
サブハーネスを最終仕上げしました。
元のVG純正のDIシステムと比較してみました。
ハーネスの量の少なさ、DIコイルそのものの小型化、
それと、別体型のパワトラがなくなります。
明らかに、シンプルなシステム構成になります。
8
加工したDIコイルとサブハーネスをエンジンに取り付けて完成です。
DIコイルの固定には、元の純正コイルのステーを利用してアルミヒートシンクを加工して取り付け、DIコイルが抜け外れる事が無い様にしています。
パーツレビューの方も合わせてご覧下さい。
最後に余談ですが・・・、
日産の1980~90年代のVGツインカム、RBツインカム(R34世代を除く)の6気筒エンジン、及び、SR系の4気筒エンジンは、別体型のパワートランジスタを使った点火システムになっています。
パワトラ自体は改良されていたりしますが、基本的には80年代に初採用された頃の旧世代の設計を踏襲したシステムです。
ですので、この流用は、ほぼ全ての VG & RB & SRエンジンユーザーに対して応用可能なものですので、何らかの形でこの情報が将来お役立てしてもらえる事があれば幸いに思います。
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