この素晴らしいKEIHIN 純正 FCR セッティングマニュアル。これを穴が空くほどよく読んで、頭に叩き込んでこそ、FCR使い ( ´∀`)
そして、このマニュアルによると、FCRキャブレターの燃料/ポンプ圧力の推奨値は0,08kgf/cm2〜0.15kgf/cm2という値です。これは、ソレックスやウェーバーなどの一般的なキャブレターの0.30kgf/cm2に比べると半分以下という数値です。
バイク用のキャブですから、普通はタンクからの自然落下で足りる訳です。
逆に燃圧が高過ぎると、オーバーフローを起こしてしまいます。僕もこの前、燃圧を調整しながら、燃圧計が0.3kgf/cm2前後になった時、実際にオーバーフローを起こしました。オーバーフローを起こすとどうなるか?エンジンは一気に不調になり、それまでスムースにアイドリングしていたのが、ガタガタ言い出します。要はカブるのです。
では、そうならないように、FCRキャブレターにおいては、適正な燃圧を管理することが大切になってきます。そして、燃圧が低くなると、当然時間あたりの燃料供給量は少なくなります。つまり、オーバーフローを恐れるあまり燃圧を低くしすぎると、ガス欠などの症状を起こしてしまうのです。
そして、実際、堀北ジェミニは当初ガス欠を起こしたりしていたので、燃圧計を付けて、燃圧レギュレータをいじりながら燃圧を調整しました。0.15kgf/cm2に設定して、燃圧をモニターしつつ、走って、様子を見ます。燃圧計の針が少しフラフラしますが、多分大丈夫・・・よしいける・・・と思っていつもの道を海まで走ります。そして海が近づいで来ると・・・何と!燃圧が下がりだした!そして燃圧計の値が0に!( ´∀`)ヤバイ
慌ててジェミニを停めて、燃圧レギュレータを再調整します。はぁ・・・
このようになぜか燃圧が不安定なので、原因を探っていきます。下の図を見て下さい。
最初はインジェクション用の高圧燃料ポンプをキャブ用の燃圧に落とすためのレギュレータ(OER製)を使用し、インジェクション用ポンプからの燃料をレギュレータに入れて、リターンを取り、OUTからキャブへ出していました。ところが、やはり燃圧は下がりきらない、ということで、ポンプをキャブ用のニスモ製(燃圧0.40kgf/cm2)へと交換。そしてレギュレータを調整して、0.10kgf/cm2へと落としていました。
しかし、リターンを取っているからなのか?燃圧が不安定になっていました。海に行けば燃圧が下がる、というのは実は、海に行く道の近くに悪路があり、車がガタガタ言う振動のせいで、どうやら燃圧が不安定になったようです。理由は分かりませんが、レギュレータが揺すられるせいでしょうか?
そこで考えたのが上図です。キャブ用の燃圧が低いポンプの場合は、ちゃんと調整できればリターンを取らずとも、キャブへ行きっぱなしでも大丈夫です。ポンプ自体がリターン機能を持っているので、インジェクション用のポンプみたいに、リターン取らなければ壊れるようなこともありません。
後は、ニスモの0.40kgf/cm2を0.15kgf/cm2に落とせるレギュレータを用意すればOKです。OERに電話して聞いてみると、何と!カタログには載っていないが、FCR用にセッティングしたレギュレータを、注文すれば出荷してくれるらしいです。HOLLY製の低圧レギュレータでも、スペックを見ると大丈夫なようです。今回は、安さに惹かれて、HOLLY製を選択( ´∀`)
行きっぱなしのレギュレータなら、燃料のOUTが2つありますので、せっかくですから、ガソリンをデュアルでキャブに流して、供給量の安定をはかります。
この図のように、当初は4in2in1で供給されていた燃料を、4in2に改良するわけです。そしてついでに2本の燃料ラインに、KIJIMA製のワンタッチジョイントを挟み込み、キャブを取り外すときに燃料ラインを、ガソリンをこぼさずに脱着できるよう工夫してみます。
そして、完成( ´∀`)
トクちゃん、ありがとう( ´∀`)
燃圧は0.15kgf/cm2でピッタリと安定。あぁ、安心、気持ちいいです。これで、燃料が安定供給されますので、各種ジェット、メインジェットを含めて、色々試しながらセッティングができます。そして何より、海でも山でも、どこまでも走って行っても大丈夫なのです!( ´∀`)
Posted at 2014/09/20 23:20:50 | |
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