「バッタも入って行かれへん」ようなノーマルインジェクションシステムについて色々と考えてみます。
まずは、バッタがエンジンに入っていく様子を観察してみます。
キャブの場合、4匹のバッタが同時にスムースに入っていきます。一瞬にして圧縮され、燃焼し、昇天。ところが、ノーマルインジェクションの場合は、まずエアフロのフラップで足を引っ掛け、足が1本ちぎれてしまい(痛叫)、そして約90度、長さ1m強の狭いダクトのなかをゆるやかにカーブしながら、スロットルを通り抜けるとそこは狭いアルミの壁(サージタンク)。激しく頭をぶつけます(激痛叫)。そしてそこから下方向に向かって急激に90度ねじ曲げられ、インマニに入っていきます。インマニがまた狭いのですが、その中でも吸気ポートに向かって90度急激に曲がっていくので、もうボロボロです(既逝)。4匹のバッタが同時に吸い込まれたとしても、このインマニが等長ではないので、同時には昇天できないのです(寂しすぎる)。
空気も同様でしょう。かなりの抵抗がある上に、最後はヘアピンカーブを曲がらないとエンジンの中に入っていかない。
ここで、エンジンの出力3大要素は何かを考えてみますと、まずは1)吸入空気量、2)圧縮比、3)フリクションロスの低減、です。2)3)が堀北真希エンジンによって大幅に改善されていたとしても、1)が1.5倍にならなければ、200psを実現するのは難しいと言えましょう。本当に想像以上に、これが吸気抵抗になっていたのだと考えられます。
しかし、吸気システムをほぼそのままに、排気量もほぼ変わらず、前のエンジンに対して、全域において30psプラスを実現している堀北真希エンジンはすごいと言えます。いわば2)3)だけで1.2倍あるということですから。
もし、全域においてこの封印したパワーのままでも、楽しんで乗りやすい状況であれば、僕もノーマルインジェクションで十分だと思います。ですが、ノーマルインジェクションにはその他にも問題がありました。
まずひとつは、スロットルが一つしかない、ということです。これは、ハイカムと関係してきます。ハイカムをWikiって下さると分かりますが、ハイカム=ベッカムにも、本物から木下ベッカムまで色々ありますが、ノーマルのカム、そしてジェントルカム272の10.5や、堀北エンジンに入っている280の11.0のちょい悪カム、そして304の11.5?とかの極悪カムなど、パワーを左右するところのカムですが、ジェントルでなくなればなくなるほど、一つのスロットルではアイドリンクしなくなってしまいます。オーバーラップによる吹返しなどで吸気が干渉し合い、負圧が不安定になり、云々。例の、バランバランという音は、ハイカムの証拠ではありますが、エンジンにとっても決して良い状態ではなく、低回転域のトルクが細くなってしまうのもこの影響なのです。これが、4連スロットルなど、個別にスロットルがあるならば、各気筒間の干渉がないため、ある程度アイドリング付近も安定してきます。つまり、ちょい悪カムもジェントルに見えてくるのです。本当です。ウチのレースカーは290度の11.3とかですが、キャブ故に低速も乗りやすいのです。
さて、じゃぁ、ジェントルカムにすればよいではないか、という意見もあるかと思います。ですが!なぜ堀北エンジンを作ったかと言いますと、VTECナンボのもんですか?ウチのエンジンは最初から最後まで「VTEC入っている状態」ですのよ、と言ってやりたい。故に、カムは最低でもチョイ悪でないと困る訳ですよ!
そして、結果。もう、今、堀北Ver1のアイドリング回転数は1200〜1500rpmの間で、バランバランとかなりいかつい、それこそ、チョイ悪のはずなのに、極悪丸出しの音を出しているのです。今週末も母と二人、食事にお出かけしましたけれども、駐車場で投げつけられる隣の車のおっさんの視線が痛かったです。( ´∀`) でも、もう大分慣れましたけれど。でも食事から帰ってきましてから、レンタルビデオ返しに行くのは、チャリンコで行きましたよ。( ´∀`)
他にも色々問題があります。続きは次回。
Posted at 2014/04/21 22:47:48 | |
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