2013年11月13日
今日また1つ新たなオカルトを知った。
冬になると燃費が悪くなるそうだ。自分は夏と冬の燃費を比べたことがないので
今度計算してみるつもりだが、本当にそんなことがあるのだろうか。
FIの特性という説もあるのだが、キャブ車でも同様に悪くなるという。であるなら、
普遍的な燃費に影響するナニカがあるということなのだろう。
ネットで検索した範囲で得た情報によれば
1.暖機時間が増えるから無駄な燃料消費が増えるため
2.エンジンが冷えていると燃料が増量されるため
3.吸気経路が冷えていると霧化しにくいので吸気経路に付着する燃料が増えるため
4.エンジンの温度が上がりにくい=油温が低いので攪拌抵抗が増えるため
などなど、諸説紛々である。
まず1だが、これは個人的に説得力に欠けると言わざるを得ない。確かに暖機時間は
増えるのだが、夏場1分が冬場5分になる程度だ。これによって増える燃料消費など
たかが知れている。
走行中に消費する燃料に比べれば、暖機数分の燃料消費など誤差に過ぎない。
次に2であるが、気温が低いと空気密度が増えるため、O2センサーが検出する酸素
も増えてFIの吐出量が増えるという説明はキャブ車では説明がつかない。さらには、
酸素が増える量に相応の燃料が吐出されると吸気量が相対的に増えるため、同じ
アクセル開度ならパワーが出て加速がよくなり、同じ加速ならアクセル開度が減って
燃費は良くなるはずである。これも説得力がない。
3についても、インテークに付着する燃料の量などたかが知れている。FIであろうと
キャブであろうと誤差範囲であり、さらにはインテークに付着する燃料が燃えないで
どこかに消費されないと説明がつかない。論外である。
4は一見妥当な説明に見えるが、暖機完了直後のエンジンならいざ知らず、走行を
開始すれば油温は安定する。夏場に比べれば低めになるのはわかる。だがその差
は夏場の油温が120度とすれば冬場は80度~90度といったところだろう。この程度
のオイル粘度増加で数km/Lにも及ぶ燃費の悪化につながるものだろうか。
ためしてガッテンでも何でもいいが、日常科学系の番組で検証してほしいものだ。
個人的にはいずれの説も納得できるものではなかった。
実はただのプラシーボなんじゃないの?というのが正直な感想である。
吸気温度が低いということは酸素密度が高いということであり、燃焼にとっては条件
が良くなる。燃費が向上するという説ならまだわかるのだが。
こういうオカルトに出会うと根拠が知りたくなるのは、頭がかたいせいかもしれない。
Posted at 2013/11/13 20:13:53 | |
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オカルト | 日記
2013年11月11日
MVNOという、既存の携帯キャリア(といっても事実上docomoの回線借用)を使った
モバイル通信サービスがにわかに脚光を浴びている。
スマホごときに本体ウン万円、月の支払いが6000円超など馬鹿らしいと思っていた
自分にとってはまさに「これだ!」というサービスであった。おりしもGoogleが新型の
Nexus7 LTEを発売したばかり。ついつい勢いでNexus7と楽天LTEに手をのばして
しまった。
Google Mapで簡易ナビにはなるけれど、ここはもうちょい豪華な地図ソフトってこと
でMapFan for Androidアプリも購入。なかなか便利ぃ・・・・はいいけれど。どうやって
バイクに積んだものか、それが問題だ。
世間ではスマホやタブレットの車載にはRAMマウントなるものを使うのが一般的の
ようである。確かに検索するとPDA工房なるショップで通販されている。しかしこれ
を使うとしても、バイクへのマウントにはさらにもう一工夫必要になると思われる。
確実にマイバイクにマウント可能な道筋を見いださないかぎり、おいそれと手出し
することはできない。マウント買ったはいいがつかなかったではしゃれにならない。
Z250への7インチタブレットのうまいマウント方法募集中。
車載といえばもう1つ、車載動画である。現在手持ちの動画カメラはサンヨー製の
XACTI C40というもはや化石と言ってもいいモデルである。はやりのGoPROとかで
やってみようかと思ったのだが、あるものは活用するに超したことはない。さらには
この手持ちの化石モデルには、古いなりの美点があったのだ。
それはCCDグローバルシャッターである。車載動画は数あれど、画面がぐにゃりと
揺れる、ゆがむ動画は多い。これは現代のアクションカムが採用するCMOSという
撮像素子の構造的な欠点である。1画面を上から1ラインずつ信号出力していく
構造のため、上のラインと下のラインでは当然時差が生じる。
この時差が通称こんにゃく現象の原因であるが、CMOSは1ラインずつ出力させる
ローリングシャッターという構造であるがゆえ、こんにゃくを減らすことはできても
根本的になくすことは難しい。
それに比べてCCDはグローバルシャッターという方式を採用している。撮像素子
がとらえた画面の信号は、電子シャッターと同時に1画面丸ごと出力されるのだ。
つまり原理的にこんにゃくが発生しないのである。
ではなぜ各社とも欠点があるのを承知でCMOSを使うのか?それはまずコストの
問題であり、撮像素子の販売メーカーの都合でもある。現在のデジカメ業界では
量産でコストを下げられるCMOS方式が圧倒的であり、コンデジからムービーカム
まで猫も杓子もCMOSである。そう、CCDのムービーカムはすでに購入できない。
なんとプロ用の一眼レフデジカメすらCMOSなのだから何をか言わんやである。
話が大きくそれたが、このサンヨーXACTI C40はガングリップ型のムービーカム
であり、これまた車載マウントが非常に難しい。握った状態で撮影することから、
レンズの向きも若干斜めっているのである。吸盤つき雲台でヘルメットマウントを
試してみたが、角度の調整が難しく、頭は終始ゆらゆら動くため今いち納得いく
動画が撮れない。
いくらCCDでこんにゃくなしの動画が撮れても、マウントできなければ意味がない。
そしてマウント方法を探すという袋小路に迷い込んでしまうのだ。
臨場感からすればチェストマウントやタンクマウントがベストなのだが、それには
適したマウンターがなければだめだ。そしてガングリップデジカメを固定できる
ようなちょうどいいマウンターはなかなか見つからないのである。
現在持っている吸盤つき雲台でできそうなのは、サイドカウル(シュラウド)に
吸着させてローアングルからフロントフォーク方向を撮影するものだが、これを
やるにはカメラの命綱をどこにどうやって取り付けるかという課題が残る。
何かいい手はないものだろうか。
ちなみにCCD撮像素子を採用して動画撮影が可能なものは、普及型コンデジ
の中のごく一部しかない。今からCCDムービーカムを探すなら、こういったもの
を選ぶというのも1つの考えではあろうかと思う。
悩みはつきない。
Posted at 2013/11/11 21:22:37 | |
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車載 | 日記
2013年11月07日
鉱物油はスラッジができやすい説につながるネタ。
最近はAPIグレードの高度化にともなって、低灰分化・・・すなわち燃焼や化学変化を
起こしても固形物を発生させにくいオイルが求められていると聞く。そんな中、とある
オイル販売業者のページを読んだら、クリアランスの大きい空冷のようなバイクには
ZnDTPという添加物が必要だと書いてあった。最近の合成油には、ZnDTPが不足で
旧車にはよくないとも。
ばらしてしまうとそのメーカは米国Kendall(ケンドール)のオイルを輸入販売している
代理店なのだが、そのZnDTPという成分に興味を持ってグーグル先生に聞いてみた。
情報はいくらでもヒットするので気になる人は各自で検索されたい。
この添加物は、亜鉛分子1個に硫黄分子4個とリン分子2個、炭化水素分子4個が
結合したような構造になっていて、金属表面の極圧剤や潤滑剤として働くそうだ。
問題は金属イオンの亜鉛と、燃焼による化学変化でH2SO4、つまり硫酸に変化する
可能性がある硫黄、リン酸に変化する可能性があるリンである。硫黄とリンは熱や
化学変化を通してオイルを劣化させるのだが、残された金属イオンの亜鉛がどんな
形になるかというと、灰分すなわち固形物=スラッジになるのである。
最近のオイルはスラッジの元になる成分を減らす動きがあるので、あまり心配する
必要はないと思うのだが、そのKendallのオイルは旧車や空冷用と称して鉱物油に
ZnDTPを含んだ添加剤を加えているそうだ。それはHPにも書いてあった。
この成分は規制のゆるい昔から使われていたもので、潤滑油の添加物として現在
でも割とポピュラーに使用されるものらしい。オイルの劣化が進まないうちに交換
していれば問題はなさそうだが、交換をさぼっているとスラッジがたまるというのも
あり得る話だ。
じゃあ化学合成の2大成分であるPAOやエステルはスラッジにならないかというと
なるのである。PAOについては調査不足でよくわからないのだが、エステルは熱
や酸化、加水分解などによる高分子化(分子構造が変化して粒が大きくなる)に
よってスラッジになっていく。エステルで作った繊維であるポリエステルはご存じの
方も多いだろう。
なんだかよくわからなくなってきたのだが、結論としては鉱物油でも合成油でも、
添加剤と運転状況と走行距離によってスラッジができるときはできるということに
ならないか?鉱物油のほうができやすいって根拠はどこに・・・・
いずれにせよ四輪と比べて最高回転数が2倍から3倍、常用回転数は約2倍、
クランクケースのオイル量は約50%~80%ぐらいしかない二輪は、四輪より過酷な
環境で使われていることに変わりはない。メーカーが交換距離としているのは
5000km程度らしいのだが、2000km~3000km程度で変えたほうがいいのかも
しれない。このへんはまあ各自の判断になろう。
やはり定量的なデータがないとこの手の話題はなかなかオカルトの域を出ない
というのが結論かな。オイルとは奥が深いものなり。
Posted at 2013/11/07 23:49:16 | |
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メンテナンス | 日記
2013年11月05日
自分が年を取ったせいなのか、若い免許人口が増えてきたせいなのか
最近は悪い意味で驚くような運転者によく遭遇する。諸兄がそのような
運転者に遭遇した場合、冷静に対処されますように。
○その1 進行方向は安全に決まってる
道路わきのコンビニやファストフード店の駐車場などから、ろくに左右の
安全確認をせずに目の前が空いていれば飛び出してくる運転者がいる。
あそこまで自信を持って飛び出す勇気は理解不能である。最近は道路
の様子をうかがう車両を見ると先に行かせるようになった。
○その2 この車線は俺のもの
左車線のわきに停車した四輪が、運転席側(道路側)のドアをいきなり
バーンと全開にしてゆうゆうと出てくるスマホ片手の運転者。当然だが
安全確認などしていない。視線はスマホに釘付けである。こういう人は
いつか事故ると思うのだが、交通安全を祈願せずにはいられない。
○その3 俺のほうが偉いからお前が止まれ
いわゆる右直上等で強引に右折してくる運転者。こっちがバイクだから
小さく見える=距離があるように見えるらしい。しかしどう見てもそれは
間に合わないだろうというタイミングで急加速して右折しにくる四輪が
結構な確率で存在する。右折待ちの車両がいたら、可能であれば先に
右折させるようになった。
○その4 俺なら安全に追い越せるに決まってる
主に原付や原付2種のスクーターに多いパターン。右ウインカー出して
いる車両の右側、左ウインカー出している車両の左側から強引に直進
追い抜きをかける。間に合ったとしても抜かれた方は冷や汗ものだし、
ちょっとタイミングが悪ければ大惨事である。おかげで常にミラーを見る
クセがつき、スクーターの接近を発見したら先に行かせるようにした。
ほかにもまだまだアッと驚く運転者はたくさんいる。大切なことは、この
ような常識外れの運転者に対して怒りをあらわにしても何の解決にも
ならないということだ。他人の動きは制約できないのである。
どっかの偉い人が言ったそうだが
相手が100%間違っていても、あなたが譲るのが交通安全です
たまにいるのだが、過失割合でこっちの過失を0%にするにはどうしたら
いいとかなんとか言う御仁。まあ気持ちはわからなくもない。だがそんな
戯れ言は自分が無傷で生き残った場合に限りほざけるセリフだ。
事故りました。自分の過失割合は0%でした。相手は自賠責しか入って
おらず治療費や休業補償は不十分で、一生続く後遺症が残りました。
こんな結末では笑い話にもならない。
相手の振る舞いを制約することができないなら、その振る舞いを予測
して安全マージンを確保する運転を心がけたほうが、最終的には自分
の安全を確保することにつながる。
路上交通の世界は避けるが勝ちの世界なのである。
Posted at 2013/11/05 02:04:00 | |
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世相 | 日記
2013年11月02日
都市伝説いろいろ。
○鉱物油は中東産のナフテン系オイルがベースなので品質が悪い
鉱物油は原油から精製した成分のうちエンジンオイルに適する成分(パラフィン油)
をベースに作る。ナフテン油は粘度が非常に低く、エンジンオイルとしては不向きの
ため使われることはない。ナフテン油ベースというのはセールス用のデマである。
○鉱物油はスラッジが発生しやすい
この論理を主張する人が、スラッジが発生しやすい理屈を説明しているのを一度も
見たことがない。たぶん憶測で語ってるのではないだろうか。自分でも調べてみた
のだが、鉱物油にスラッジができやすい根拠は見つからなかった。知っている方が
いたらぜひ教えてほしい。
○短距離しか乗らないので3000kmまたは3ヶ月などのルールを守る必要はない
まったく逆で、短距離高頻度走行はオイルにとってもっとも過酷である。短距離で
エンジン停止を繰り返すとブローバイガス中の水蒸気が冷やされて結露したり、
添加剤の効きが悪くなったり(一番効果的に働く温度が暖気完了の状態)という
ことになり、ロングランより劣化速度は速い。
○スラッジがたまったらフラッシングすれば落ちる
低粘度のフラッシングオイルを少し回したぐらいでは、粘着性のあるスラッジを
落とすことはできない。逆に沈殿していたスラッジがフラッシングでエンジン内を
漂い始める危険がある。フラッシングオイルを抜いても一定量はエンジンに残る
ので、新油を入れても混ざって粘度低下を起こす。百害あって一利なし。
○じゃあスラッジがたまったらどうすればいい?
エンジンをおろしてオーバーホール。粘着性のスラッジは簡単には落とせない。
カムシャフトやロッカーアームなど動弁系にべったり付着することが多いので、
完全にばらしてパーツ単位で物理的に削り落とし、洗浄するしか手段はない。
スラッジが発生する前にオイルを交換するのが最大の対策である。
○100%化学合成
化学的に合成したエステルやポリアルファオレフィン「だけ」でベースオイルを
作れば原理的にはそうなるが、最近は鉱物油から水素化精製したVHVI油も
「化学合成」として売られているようである。このVHVI油は、鉱物油を精製した
油なので厳密には合成油ではない。だがオイルメーカーは成分を公開しない
ため、真実は闇の中である。
Posted at 2013/11/02 18:18:57 | |
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メンテナンス | 日記