のび太2002のブログ一覧

　高校生の頃に所属していた運動部のＯＢ会らしきものがあり、お誘いを受けたので参加してみた。当時の顧問の先生が、現在は教員をやめ、栄養補助薬品の会社に勤めている。会社業務の一環として各地で、陸上競技教室のコーチなどを行っていて、今回は顧問の来仙がきっかけで、当時の教え子が集まったような格好だ。

　昔話がよみがえる。私には、若い頃、スポーツで挫折した記憶がある。当時は、身体一つで記録に挑める陸上競技に魅力を感じて夢中になった。だけど、身体を壊してあきらめてしまった残念な記憶がある。この頃の無念さは相当なものだった。
「どうして、オレからオレであるものを奪うのか」と。
　十代のこころの棘はなかなか抜けないのかもしれない。だからその後は、当時を思わせるものも人も自然と避けるようになった。

　きまぐれで参加した機会だったが、本当にしばらくぶりに会う人たちばかりだったのでやけに緊張した。同窓生たちのなりは随分変貌していた（笑） てっぺんがすっかり薄くなったヤツ、毎年１キロずつ太ったようなヤツ。どんな世界でもそうだけど、スポーツの世界は個性のぶつかり合いだ。高校時代の部活動なんてちっちゃな枠のなかだって、真剣勝負・弱肉強食なのだ。あの頃から競争は始まっていた。今隣に座っているのはかつてのライバルたち。だけど、ここにあるのはやけに穏やかな顔つき。みんな幸せにやっているようで、なんだか安堵した。
　時の流れは全てを変える。
　今ある痛みも、きっと、いつか時間の流れとともに消えるはずさ。