
梅雨明け以降毎日のように続く熱帯夜で、もはやエアコンなしには寝られなくなっているみさわ@ND(納車待ち)ですこんにちはヽ(`Д´;)ノ
こんな田舎でエアコンが必要になるとは…
夏は暑いとはいえ、私が子供の頃はエアコンなんて必要なかったんですが。
最近の雨の降り方にしても、気候の変化を感じますね。
てなわけでロードスターへの軌跡その3の続きです。
諸事情により、短期間でロードスターの車種『幌』か『RF』かを決めなければならなくなったのは
前回のブログで触れた通りですが…
実際にNDロードスターを購入検討したことがある方の多くは
『幌』にするか『RF』にするか
という命題について悩まれた経験があるのではないでしょうか?
この手の議論、古くは初代の頃から『幌』か『ハードトップ』か、というところから既に端を発しており、当時から『ハードトップなど邪道』という意見が少なからずあったことを記憶している方もいるかもしれません。
この議論が最も賛否両論を引き起こしたのは、かつてNCロードスターにRHT(リトラクタブルハードトップ)が出現した時だったように思います。
かく言う私も当時
リトラクタブルハードトップ…(・ω・)
というブログの中で電動ハードトップの是非について語っており、この時私は電動ハードトップについて
『賛成』の立場を表明していました。
15年も前のブログになりますが、今読み返しても驚くほど今と主張が変わっておらず、15年越しに伏線を回収したんだなぁと自分の中で納得しましたw
当時の私の言葉を借りれば
ロードスターも時代と需要に応じてその懐を深くした
のであり、それを現代に具現化したのがまさにロードスターRFであると言えます。
さて、前談はこのくらいにして本題に入りましょう。
今回ロードスターを購入するにあたり
『幌』にするか『RF』にするか
という検討を行いましたので、その詳細を記録します。
新車で買える今現在は当然としても、今後もNDロードスターが現存する限りこの2台の比較を必要とする方は多いと思います。
逆にフルモデルチェンジを迎えてNDを新車で購入することができなくなった時の方が、これらの情報は貴重になるかも(試乗での乗り比べが困難になるので)
今後同じようにロードスターを検討する方のために記録を残します。
人それぞれ購入条件が違いますので参考になるかわかりませんが…
少しでも検討の手助けになれば幸いです。
まず始めに、購入に際しての我が家の前提条件は以下になります。
これらの条件はあまりロードスターの車種決定には直接影響を及ぼしませんが…
■アクセラをセカンドカーとした2台体制
■普段は嫁の通勤車両(往復14㎞)
■日用品等の買い物程度の使用までを想定
■遠出は日帰りの中近距離(往復500㎞以下程度)までを想定
■大きな買い物についてはアクセラを使用
■汚れ物などの運搬も、不本意ながらアクセラを使用
■遠距離及び車中泊を伴う遠出はアクセラを使用
■3人以上の移動にはアクセラを使用
■雪道通勤はアクセラでの送迎も視野
以上を踏まえ、購入時点では
■嫁はどちらかというと『RF』推し
■私はオープンカーを買う以上、解放感は欲しい
■私は動力性能については不問(非力でも可)
■クローズ時のスタイリングは『RF』の方が好き
■オープン時のスタイリングは『幌』の方が好き
これらを踏まえてロードスター2台について試乗を行いました。
まずはそれぞれ試乗した際の感想を簡潔にまとめていきますが、今感想を読まれる方に、注意点がいくつかあります。
まず、以下の感想は基本的に事実に準じていますが、所々私の主観が入っています。
というのも、今回の試乗は
基本的に私がこの車のどちらを買うかを判断する為の試乗であり、
他者に対して公正な評価を公表する事を目的とした物ではありません。
あくまでも
私の購入判断基準において、ロードスターに乗ってどう感じたかという主観的な感想文に過ぎず、他車と相対的に比較して検討を行う主旨のものではないという事を良くご理解ください。
よって、当然ながら今回私が十分であると評価したもの、私が満足であると評価した項目が、万民にとってイコールであるとは限りません。
ですから、もしロードスターの購入を悩んでいてこちらのブログにたどり着いた方がいたとしても、あまり以下の評価を100%鵜呑みにはしないほうが良いと思います。
本当に購入を悩まれている方であれば、あくまでもこういった評価があるということを理解した上で、できるならば一度ご自身で試乗されることをお勧めします。
ただし、事実は事実として正確に記録してありますから、そういう部分に関しては大いに参考にしていただければ幸いです。
なお、根本的にロードスターに特に興味の無い方は以下のブログは読まないほうが良いです。何せ非常に長いので、時間の無駄になります(´=ω=`;)
それでは参りましょう。
■ロードスター S Leather Package White Selection
個人的にはRSに試乗してみたかったのですが、試乗車がなく断念。
以前アクセラを検討した際、1.5のMTの感触をつかむために一度試乗させて頂いたことがありますが、あれから驚くほど印象は変わっていませんでした。
『素直でひらひらと意のままに動く車』
以前に感じた印象そのままです。
そしてこれがこの車を表現する最も適切な言葉なのかな?と個人的には思います。
後に乗った『RF』とは完全にキャラクターが違うなと改めて実感しました。
まぁ正式にはこちらがオリジナルということになるのでしょうけど。
それではいくつかの項目についてコメントしていきたいと思います。
■動力性能
必要十分です。車重が軽いので出足のモタつきもほとんどありません。
法定速度の範囲内でもある程度ブン回して楽しめるのが長所。
多くの方が、程よく使いきれる称することが多いですがまさにそれです。
排気音もいいですね、個人的に『RF』より断然こちらの方が好きです。
一方で4000回転を超えたあたりからの伸びが今一歩に感じました。
レッドゾーンまでキレイに回るんですけどね。
このあたりが非力と言われる所以でしょうか?音に対して意外と遅いという印象。
登坂、高速合流あたりでそれがより顕著に感じられます。
■応答性能
非常に素直で手足のごとくを体現した車ですね。
シフトフィールに加え入力に対してのレスポンスの速さ、月並みな表現ですが非常にキビキビとした運動性能というのが最もしっくりくる表現かと。
後で乗った『RF』との比較で、動力性能を除き最も別の車と感じた部分です。
(エンジンが違うので動力性能が違うのは当たり前)
ビックリしたのがシフトアップ、ブリッピングからのシフトダウン、ヒールアンドトゥ、それら全てにおいて挙動が乱れずピタっと決まること。
久しぶりのMTで乗りなれないロードスターですから回転合ってない時もちょいちょいあったはずなんですが、全くバタつかないんですよ(逆に何で?)
たまたま私のシフト&クラッチ操作との相性が良かっただけなのか?あるいは車の特性に依るものなのか判断が難しいところですが、これに関してはFDを思い出しましたし、フィーリングに限定すればFDよりも良かったです。
■操舵性能
一番ヤバかったですねこれは。
街中の交差点なんかでも十分にその性能を実感できますが、最も真価を発揮したのがつづら折りコーナーを繰り返すような狭めの峠。
地面に吸い付く…というよりはスイスイひらひらとコーナーを舞うように曲がっていくという表現の方がしっくりくる感じ。
ちょっと高めのスピードでコーナーを曲がるだけで鳥肌が立つやつです。
軽さ+16インチの特性?いずれにせよ多分これが『ロードスター』なんですね。
本当に納得しました。
■快適性能
よく『RF』との比較で静粛性がとか快適性がなどと言われることが多い『幌』ですが、ぶっちゃけ大差なくね?というのが正直な感想。
そもそも荷物も置けないダッシュボードから収納すら取っ払ってしまった車に対して、快適性を求めること自体が間違っていると思います。
天井が熱くなると指摘されることが多いようですが、まぁ普通の車と比べればそうかもしれませんけど、外気温35℃でも快適でしたけどね…狭いからエアコンよく効くし。
そもそも外気温35℃の照り返す太陽の元、天井開けてエアコン全開で2時間試乗した私からすれば些末な事でしたw
■ロードスターRF VS White Selection
今回の大本命。
実際購入するなら革シートが候補だったのでグレードも丁度良かったです。
試乗の争点としては前回のブログで触れた通り、天井の解放感と車重がもたらす運動性能への影響の2点でしょうか。
初めて乗った率直な感想としては。
『地に足の着いた安定感のある車』
『幌』の方で書いた通り、完全にキャラクターが違うというのが本音でした。
同じロードスターという車種に対して『ロードスター感』を問うのは本来おかしな話なのですが、当初の予想通り『RFは幌に比べてロードスター感が薄い』です。
これは、どちらか一方に乗っただけではおそらく全く分からないと思います。
私のように車に対する感度が低い人間からすれば、2台を、しかも短期間に乗り比べて初めて分かるレベルだと思います。
■動力性能
出足については『幌』とほとんど違いを感じませんね。
あちらは重量が軽い分、こちらはトルクがある分でプラマイゼロって感じです。
動力について最も違いを感じるのは登坂性能。
一般的な国道の上り坂などでは明確な違いがあり『RF』の方が圧倒的に楽です。
しかしそのパワーに関しては、法定速度の範囲内でキッチリ使い切るのはほぼ無理だと思った方が良いです。
あくまでも余裕としての動力性能と理解するのが正解かと。
一方で上記したようなつづら折りコーナーを繰り返すような狭めの峠においてはパワーを持て余してしまい、使いづらさを感じるかもしれません。
ただ全体の使用シチュエーションを考えればこのような状況は極稀だと思いますので、動力性能においては殆どの用途において『RF』にアドバンテージがあります。
■応答性能
先に乗った『幌』との比較で、動力性能を除き最も別の車と感じた部分です。
あくまでも『幌』と比較した場合の話ですが、あらゆる入力に対して『RF』の方がワンテンポ遅く感じました。
良い言い方をすれば穏やかで、上品で、しなやかな質感ということになるのでしょうが、これを良しとするかは人それぞれの価値観に依ります。
先に触れたように『ロードスター感』という指標に照らし合わせた場合、個人的にはマイナスに働くのかな?というのが率直な感想です。
また、これは『幌』と真逆の特性になるのですがシフトアップ、ブリッピングからのシフトダウン、ヒールアンドトゥ、それら全てにおいて、回転が上手く合わないとかなり挙動が乱れました。
久しぶりのMTで乗りなれないロードスターですから回転合わないのはしょうがないと言い聞かせつつも、最後まで挙動がつかめずギクシャクしたため軽く凹みましたw
たまたま私のシフト&クラッチ操作との相性が悪かっただけなのか?あるいは車の特性に依るものなのか判断が難しいところですが、エンジンの出力が上がっている関係上駆動力が大きく、それが反動として挙動の乱れに繋がるのかもしれません。
いずれにしても私が下手くそだっただけなので車に罪はないと思います。
ただ終始そんな感じでしたから、意のままに操っているというよりは、車に合わせるのに必死な試乗になりました。
これも『幌』とは全く真逆ですね。
■操舵性能
タイヤが17インチでかつ車重が重い影響からか『幌』に比べて地に足の着いたコーナリングをしているなという印象でした。
ハンドルも気持ちこちらの方が重いように感じました。
かといってタイヤグリップでゴリゴリ曲がっているという感じではなく、適度な接地感がある印象ですかね。安定感があるとも言えるかも。
『幌』の方は良い意味で接地感が薄く『RF』はいい意味で接地感が強い。
ただ、良く曲がるという意味では2台とも全く遜色なく。
あくまでもキャラクターが違うだけであって、どちらもロードスターなんだということが良く分かります。
■快適性能
『幌』に比べて静かと言われることが多い『RF』ですが、あまり鵜吞みにしない方がいいというのが正直なところでしょうか。
若干マシだが基本うるさいと思っておくのが良いと思います。
天井が厚い分クローズ時の風切り音は若干マシですが、タイヤが太い分ロードノイズを拾ってプラマイゼロで、エンジン音もバンバン入ってくるので間違いなく静かとは言い難いです。
まぁエンジン音を絞ってしまったらロードスターとしての良さが死にますからね。
『幌』の項目でも言いましたが、オープンカーである以上どんなに頑張っても快適性には限界があります。
特にロードスターのような走りを大切にしている車であれば尚更。
重量を増やしてまで遮音を施すことは、この車にとってはマイナスにしかならないのは明白ですし。
人それぞれ価値観はあるかと思いますが、ロードスターを選ぶ以上は快適性についてはある程度妥協する必要があろうかと思います。
最後に私が最も懸念していた『RF』の解放感ですが…
予想に反して問題なし
これは良い意味で想定外でした。
結局、運転している際に視界に入るのって前方だけなんですよね。
バックミラーで後ろを見ても、三角のタルガトップ部分は殆ど視界に入りません。
まぁ後ろを振り返れば、ああ…という感じですが、車庫入れとかでない限りはそんなに真後ろ見る事もないかな。
BSM(ブラインドスポットモニタリング)もついてるので後方の死角確認も今やほとんどしませんし。
まぁ前向いて普通に運転している分には、天井ドカンと空いてればほとんど大差ないと私は感じました。
もっと大きく解放感を棄損しているかと思いましたが杞憂でしたね。
さて、そんなわけで2台試乗した結果、情報が出揃いました。
まぁ結論としてはRF購入という答えは出ているんですけどね(;´Д`)
あまりに長くなりすぎたので前後編に分けたいと思います。
毎度長ったらしい文章にお付き合いいただいて恐縮ですが、あともう少しだけお付き合いいただけると嬉しいですヽ(゚▽゚ )ノ
ロードスター『幌』と『RF』を比較する( ゚Д゚)ノ<後編へ続く