
9月9日は、
「救急の日」です。
(ちなみに、今日公開の映画「グーグーは猫である」は、救急の日を応援しています)
119番で救急車を要請して、どれぐらいで救急車が来るか皆さんはご存知ですか?
東京では、平均6分弱だそうです。コレって早い?遅い?
このデータによると、救急車到着時間は毎年遅くなっているそうです。
それはなぜか?
「軽症患者の救急車利用」がずばり原因です。
じゃ、軽症ってどんなことよ?とお思いの方もいらっしゃいますね。
軽症とは、治療は必要だけど入院も緊急性も無い患者のことを言います。
例えば、発熱・下痢・嘔吐・咳。特にお子さんの突発的な症状はご心配でしょう。
でも、本当にその症状って救急車が必要?と考えてみてください。
昼間だったら、普通に病院に連れて行ける。そう思う状態であれば、救急車は必要ありません。
辛そうという気持ちは分かります。でも、それだけでは救急車を呼ぶ対象にはなりません。これは大人も同じこと。
夜間、必ず地域のどこかしらの病院がやっています。分からなければ、インターネットやデジタルTV放送でも情報が流れています。お子さんの場合には、小児救急相談ダイヤル「#8000」でアドバイスを受けることが出来ます。
本来、夜間の救急外来は一刻を争う患者を救命する場所です、昼間の一般外来とは訳が違います。
分からない・困った時は、どうぞ地域に救急病院に電話をして相談してください。
電話1本ですむことも多いはずです。
また、寝たきりのご老人を病院に連れて行くときも、救急車は必要ありません。もちろん切迫した状態の時は別ですが、発熱など緊急性が無い時に寝たままのご老人を連れて行けないからという理由で救急車は利用しないでください。
民間救急やタクシー会社の寝台車をどうぞ利用してください。
民間救急やタクシーは料金が掛かります。でも勘違いしてほしくないのは、救急車は決してタダではないということ。
救急車の運営は、我々の税金が使われています。ここ最近では、燃料費の高騰と不必要な救急車の利用で、救急車の燃料代が底を付いているという現実があるんです。
そして、安易な救急車利用で本当に緊急性のある人に救急車が使えない現実。
これが自分であったり、家族であったらどう思いますか?
自分がよければそれでいい。そう思えますか?
それでも普段と明らかに様子がおかしい、何かが変という時は、119番をかけてください。救急車はそういう使い方でよいのです。
そしてAED。スカル艦長さんがよくブログで書かれていらっしゃいますね。
今、消火器と同じぐらいAEDが普及しています。
「そんな緊急事態めったにないし。」「使い方よく知らないし」ではなく、せめて自分の身近にはここにAEDがあると関心を持ってほしいなと思います。
「大切なあなたを守りたい」
9月9日は、どうぞ救急医療に目を向ける日にしてくださいね。
Posted at 2008/09/06 01:18:57 | |
トラックバック(0) |
医学のおはなし | 日記