
昨年の夏休み、北海道一周旅行の記事を全部書かないうちに、やってきました、今年の夏休み。
北海道はとても良いところだったし、エアコンの無い愛車ということもあって、今年も夏休みは北海道行きたいなぁ…と思っていましたが、2年続けて同じところというのも芸が無い。
というワケで、今年は南西方向へ進路を定め、一週間の夏休みを走り倒してきました。
10日の仕事後、荷物をまとめて愛車に積み込み、まずは実家のある岐阜まで。
いつもは国道254号で長野県へ抜け、国道142号で岡谷まで行って、岡谷からは中央道というルートで帰省していますが、せっかくの夏休みだし、ちょっと違うルートを通りたい。
ということで、R292渋峠(濃霧で視界10mでした…)から長野市を通ってR406で白馬村、JR大糸線沿いに日本海まで出て、親不知を越えて富山市、R41→R360→せせらぎ街道→R256と走って岐阜まで。
普段のルートで帰れば400km程度の行程ですが、今回は帰省だけで580km。
とても楽しみな夏休みの幕開けです。
11日は実家に一泊し、12日の朝に出発。
最初の目的地は四国、高松です。
が、吹田の大渋滞につかまり…予定時刻を3時間ほど遅れて到着。
サークルの先輩と合流して、なにはともあれ、まずはうどんを食べました。
特に目的もない1日目だったので、じゃあ阿波池田にでも行ってみようかということになり…走り始めてから、香川・徳島の一桁県道が狭いって話になったので、じゃあ県道4号で、というなんとも行き当たりばったりなドライブ。
県道4号、狭いし、コケが若干生えてるし、前週の台風の影響と思われる路肩崩れあるし…
県道4号を抜けた先には、国内最狭クラスと名高い四国交通漆川線のルート。
これは行くしかない。
そして、夏休み最初に撮った写真がこちら。
漆川線の終点。
ここまで来るの、とても狭くて、とてもバス路線とは思えない…し、バス停からは時刻表が剥がれ落ちてて、バスがいつ来るのかも分からない…。
ちょっと調べたら30分後くらいにバスが来るらしい。
なんというグッドタイミング!
じゃあ、狭いところで、バスの写真を撮ろう!って話になり…
この狭さに、笑いが止まりませんでした。
この後は高松道で伊予市に抜けて、JR予讃線の海側ルート沿いに走り、大洲市で夕食&お風呂。
翌朝は、四国に来た目的を果たすために走ります。
まずは四万十川、そして沈下橋。
沈下橋はちょっとした観光地になっていて、見学用の駐車場もありました。
日本中に似たような橋はありますが、四万十川とその支流だけで47本もの沈下橋があるそうです。
さらにクルマを進めて、四万十川の河口を見つつ、やはり目指したくなる岬の先端。
室戸岬は昨年のゴールデンウィークに行っているので、今回は足摺岬へ。
予想外の好天に恵まれて、水平線まで広がる青空と青い海を見渡せました。
ここでTwitterのほうに情報を頂き、予定にはなかった柏島へ行ってみることに。
しかし、行ってみたらすごい人…えっ?なんで…?
海水浴はシュノーケリングが盛んみたいですね。
クルマが止められなかったので、敢え無く撤退。
でも柏島、とてもきれいなところでした。
そして、周囲の養殖いかだがとても気になりました。
ここから高知県道357号で宿毛市を目指したのが間違いだった…。
とても狭い&路面が悪い。
というか、ここは道なの?つながってるの?って疑いながら進むことに…。
でも、今みると、Google Mapにストリートビューあるんですね…
さて、宿毛市からはR321に入り、宇和島市へ。
四国に来た目的の最たるものが、ここにあります。
紫電改展示館です。
愛媛の松山基地で運用されていた、第三四三海軍航空隊の戦闘機、紫電改。
宇和島の海に沈んていたものを引き上げて、展示しています。
国内で実機が見られるのはココだけです。
写真やプラモデルを見て、陸軍の四式戦闘機疾風に比べて、太い機体だと思っていましたが、実際に見ても、そういう印象でした。
でも、疾風もそうですが、全体的にまとまりのあるフォルムで、キレイな航空機だなって思いました。
その後、R56を北上して、さらに松山道を走り、飛行機に乗るワケでもないのに松山空港へ。
大学のサークルの友人と会って、噂に聞くポンジュースが出てくる蛇口なるものを拝見しました。
さて、四国はここまで。
別れを告げて、しまなみ海道を走り、一度、本州に戻ります。
R2の三原バイパスを走っていると、打ち上げ花火が見えました。
ドライブをしながら見る花火、とても良いものです。
途中から山陽道に入って、さらに中国道に進み、関門海峡を渡って、3月以来五ヶ月ぶりの九州入り。
R10を南に進み、別府の街に立ち上る地獄の湯気を見ながら、どんどん南下。
都城でご当地料理『冷や汁』を頂きました。
さらに南下を続けて、鹿屋市に到着。
2年半ぶりに、鹿屋航空基地資料館に訪れました。
二式大艇をみるのも二年半ぶりです。
資料館も見学しました。
鹿屋市からはR220で鹿児島湾沿いにクルマを走らせ、二年半前は少ししか見られなかった桜島へ。
桜島をぐるりと一周ドライブしました。
烏島埋没地から見た桜島は、雲に隠れて、ちょっと残念…。
でも、荒々しい溶岩地形や、そこに芽吹いたクロマツの林、そして、かつて島だった、地続きの土地。
自然の脅威と、そこで暮らす人々。そんなことを感じました。
桜島を一周した後は、またR220で鹿児島湾沿いに走り、R10に入って、鹿児島市へ。
鹿児島市内で、お風呂と宿泊。
翌朝はR226で鹿児島湾沿いに走り、指宿海軍航空隊基地跡へ行ったのですが…クルマを停めた瞬間に、とてつもない土砂降りに…。
ゆっくり見ることもできず、さらにクルマを走らせます。
綺麗な成層火山の開聞岳も、土砂降りの雨と雲で、頂上まで拝めず…。
また来るしかないですね。
ずっとR226で薩摩半島を一周し、南さつま市にある『南さつま市万世特攻平和祈念館』に。
沖縄に向かう最前線の基地として、特攻隊が配備された万世基地。
その跡地に立つ祈念館には、海底から引き揚げられた零式水上偵察機が、特攻隊員たちの遺書などと共に展示されています。
(ちなみに、零式水上偵察機は写真OKなのですが、8月中は企画展のため、撮影できない状態でした)
万世を後にして、次に向かったのは知覧特攻平和会館。
こちらは映画化などもされて有名な、特攻の母と呼ばれた方がいたところです。
ちょうど終戦の日で、平和へのスピーチが行われていました。
知覧には陸軍の四式戦闘機疾風の実機が展示されています。
隣の博物館であるミュージアム知覧では、戦争遺構についての企画展が行われていました。
72年が経過して、戦争体験を持つ方は減っていますが、戦争遺構や、航空機が、かつて戦争があったことを伝えています。
こういったものを、失われないように、大切に次の世代に引き継いでいくことも、大切なことなのでしょう。
知覧で茶そばを食べたあと、九州道で博多を目指したのですが…雨や故障車で激しく渋滞。
しかも、トンネルの中で、エアコンの無い愛車は猛烈な暑さ。
全身から汗が噴出し、つたって流れていく感覚がとても気持ち悪い…。
10km進むのに2時間近くを要し、クタクタでした。
博多では、サークルの後輩と、ビール飲んで、九州の旨いもんを喰って、最後はラーメンで〆。
そして、この旅唯一の、ホテルでの宿泊で、渋滞の疲れを取り去りました。
翌日は、九州に来た最大の目的達成のために西進。
まずは、長崎県の針尾島で、針尾送信所を見学します。
クルマを走らせていると見えてきた針尾送信所。
のどかな風景の中、そびえる3本の塔が異様です。
近づいて、クルマと大きさを比較してみるとこの高さ。
高さは約135m、3本の塔が正三角形に配置され、使用されていたときはその間に空中線を張って、長波の無線送信を行っていたそうです。
送信所の施設はこんな感じ。
もともと二階建てでしたが、爆撃対策で一階部分は土で埋め、今では植物に覆われて、古代の遺跡染みた雰囲気です。
今は国の重要文化財に指定され、日本遺産にも登録、正規に見学できるのがありがたいです。
針尾から北上して佐世保市内を通過しつつ、目指すは日本本土最西端、神崎鼻公園。
2015年に最南端佐多岬、昨年の夏に最北端宗谷岬、最東端納沙布岬を訪れ、残すはここのみ。
そして、到着。
他の三極に比べると、人がおらず、静かな漁村の片隅の、小さな公園でしたが、海がとてもきれい。
静かで、とてもいいところでした。
また、他の三極は到達記念の証書が近くの土産物屋で有料発行ですが、ここは知名度が低く、人を呼び込みたいためか、役場の出張所や漁協で無料発行でした。
土産物屋がないのも、また良い雰囲気にしている理由かもしれません。
さて、本土最西端は達したけども、地図を見るとまだまだ西に行けそうだ…。
そう、平戸島。
その先端、宮ノ浦漁港こそが、クルマだけで行ける最西端です。
当然のごとく向かいます。
平戸大橋を渡り…
島内をドライブして、宮ノ浦漁港へ。
水産庁の看板…珍しいような?
最西端のさらに西まで来ましたが、地図を見ると、もう一つ、島が橋でつながれている様子…。
これは行かねば!
生月大橋を渡り…
生月島の北端にある大バエ灯台へ。
水平線に沈んでいく夕日を見ました。
とても、ともて綺麗でした。
ここから佐世保に戻り、一泊。
翌日は佐世保の街をめぐりました。
まずは佐世保港にて、護衛艦群。
多用途支援艦あまくさ、護衛艦きりさめ、しまかぜ、すずつき。
日本遺産登録の佐世保重工業250t起重機。
同じく日本遺産登録の佐世保重工業内にある大和型戦艦建造用の旧佐世保海軍工廠第七船渠。
海上自衛隊資料館セイルタワーに行くも、なんと月一回の休館日を引き当ててしまう…悲しみ。
日本遺産登録の旧佐世保鎮守府凱旋記念館をゆっくりと見学しました。
元祖佐世保バーガーBigManでおいしいハンバーガーを食べました。
佐世保を後にする前に、佐世保海軍墓地へ。
ここには、戦艦金剛、榛名、霧島、空母加賀、飛龍をはじめ、多くの艦艇の慰霊碑と、佐世保にゆかりのある軍人の墓があります。
手を合わせて、佐世保、そして九州を後にしました。
帰りはせっかくなので違う道を、ということで、山陰周りで。
美祢から長門に抜け、そこから只管に日本海沿いを進みます。
そして、翌朝、舞鶴に到着。
赤レンガパークに行こう、と思いつつ道を間違え…
道を間違えた先で、旧護衛艦しらね改造の標的艦を見ました。
護衛艦の最後の役目、標的艦。初めて見ました。
赤レンガパークへ行き、この日は金曜日なので、カレーを食べました。
舞鶴若狭道から北陸道へと進み、木之本で高速を降りてR303で岐阜に帰りつきました。
岐阜では、実家に二泊。
特に何をするワケでもなく、ゴロゴロしながら甲子園を見る。
これも、とても夏休みっぽいなぁ…と思いました。
あとは、冷えたビール。
そして、8月20日(日)、夏休み最後の日…。
明日からまた仕事か…と、ちょっと憂鬱な気持ちになりながら、土砂崩れが復旧したばかりの中央道を通り、岡谷からは下道で群馬へ。
走りに走った夏休み。
トータルで4,900km。
前の週に230,000kmを達成していた愛車は、すでに235,000kmを超えました。
まずは、ノントラブルで走り抜けられたことに感謝です。
夏休みは終わりましたが、これから秋にかけては、ドライブが気持ちいい時期。
まだまだ走って走って走りまくるぞ!という気持ちです。
最後になりましたが、長々と書いた日記を読んでくださり、ありがとうございました。