
すごく、すごく、ご無沙汰しております。
前回の更新が…8月末? 今日から師走?
今まで、最低限2ヵ月に一度は更新していたのに…
さて、タイトルの通りですが、10月の後半に10日間ほど、出張でドイツに行ってきた話があるので、ブログ更新です。
ご存知の通り、個人の旅行は北海道から鹿児島まで、すべて愛車で行くので、飛行機というものに縁が無いんですが、仕事ではちょいちょい乗るようになりました。
しかし、海外に関しては本当に初めての初めて、パスポートさえ持っていませんでした。(海外行ったことないんだから、当たり前か)
仕事で行ったので、どこ行ったとか書きませんが、出張期間中に土日があったので、ちょっとドイツ観光してきました。
駅で列車を見るだけでも、ドイツに来たなぁ…って感じでした。
Stuttgartまで行き、市内電車で移動。
ポルシェ通り
なんと、VWカルマンギアが路駐されてました!
Stuttgartということで、もうお分かりかもしれませんが、目的地はここ、PORSCHE Museum!!!
戦前のポルシェ博士の発明に始まり、ポルシェ栄光の歴史が所狭しと展示されています。
見てみたかったPorche 911 GT3R Hybridも展示されていました!
隅から隅まで見て、写真を撮りまくって、午前中一杯つかいました。
お昼になって移動、Stuttgart中央駅へ向かいます。
次の目的地はここ、Mercedes-Benz Museumです。
ちょうど、DTMのイベントをやっていたようで、歴代マシンの展示がありました。
まぁ、この一ヵ月後にツインリンクもてぎで走行する様子を見るワケですが…
自動車のみならず、エンジンの付くありとあらゆる乗り物の祖、Benzらしい展示に囲まれていました。
Mercedesの由来が一人のジェントルマン・ドライバーの娘の名前であることは有名ですが、そのMercedesの名前が付いた最初のクルマを見ることができました。
いつの時代も、熱狂的なクルマ好きがいて、そうした人々の情熱によってクルマは日進月歩で進化し、今の形、性能を手に入れたと思うと、我々も今以上にクルマに情熱を注ぎ、未来へと伝えていかなければならないんだと感じました。
働くクルマも、たくさん展示されています。
とても素晴らしい博物館だったんですが、たったひとつ、残念なこと。
それは、私の愛車である初代LEGACYが持っていた世界10万km速度記録を打ち破ったマシンが展示されていなかったこと。
是非、初代LEGACYより唯一優れたクルマ、E320をこの目で見てみたかった…
この日はStuttgartに宿泊、駅で寿司が売られていたので、ついつい買ってしまいます。
シャリが力の限り握ったのかと思うほど固く締まっていて、美味しくない…
美味しくない日本食を海外で食べるって経験をしてみたかったので、それは達成できたんですが…
でもでも、魚の形の醤油さしは、ドイツでも見ることができるんですね!
翌日は早起きして、Münchenへ。
ドイツ博物館に行きたい!ドイツ博物館でメッサーシュミットを見たい!
その思いで、眠い目をこすりつつ、国際特急RailJetに乗り込みます。
Münchenに付いたら、歩いてドイツ博物館を目指します。
が?????なにやら様子が………
なんと改装中…営業はしていましたが、一部縮小されており…なんてこった、メッサーシュミットが置かれていない!!!
何はともあれ、せっかく来たので、見たいものを見ます。
最初のUボート『U1』の丸ごと使った実物カットモデル展示は圧巻の一言。
群狼戦術で欧州の海上輸送を壊滅寸前まで追い込んだ、潜水艦国家の威信を感じました。
そのほか、魚雷艇『S1』の蒸気発動機や、SIEMENS製の水力発電水車など、ドイツを感じるものがたくさん!
でも、でもですよ、次いつ来られるか分からないドイツ、どうしてもメッサーシュミットが見たい!
勇気を振り絞り、つたない英語で学芸員に尋ねると、電車で40分ほどのところにドイツ博物館シュライスハイム航空別館があるから、そっちに行けと。
大急ぎで向かい、やってきましたシュライスハイム航空別館。
あとはもう、言葉は要りませんね。
出張に行く前に、映画館で『Dunkirk』を見ていたので、He111爆撃機が見られたのはとても良かったです。
Bf109も、今年の春に靖国神社で艦上爆撃機彗星搭載のアツタ21形、GWに各務原航空宇宙博物館で陸軍三式戦闘機搭載のハ40を見ていたので、ライセンス元でもっとも成功を収めた航空エンジンの一つと言われるDB601が見られ、その作りの違いに、当時の技術格差を感じるところがありました。
Me262に至っては、これほど精巧なジェットエンジンを、いくつか問題はあったにせよ、第二次大戦当時に実戦で運用していたかと思うと、驚きの一言でした。
戦後、F-86が登場するまで、その技術水準に追いつく戦闘機が無かったと言われる理由が分かった気がします。
そのほかにも、好きな機械がいくつも転がっていて、とても贅沢な空間でした。

半装軌トラックKettenkrad
航空機のトーイングカーとしても活躍した名脇役。バイクのように見えるけども、ハンドルを操作すると左右の履帯が差動して方向を変えるという凝った作りが特徴で、フロントタイヤが無くても走れる。

Jumo211
私がドイツ空軍機の中で2か3番目に好きな機体、Ta152の発動機に採用されたJumo213の前のモデル。Ju87 Stukaにも搭載された名機の一つ。

Packard Marlin
かの有名なRolls Roys MarlinエンジンのPackardライセンス生産型。是非一度、その音色を聞きたい。

BMW801
私が大好きなFw190にも搭載された空冷星形重列14気筒エンジン。水冷に対して劣ると言われる性能も、クルト・タンク技師の天才的な設計により、圧倒的な信頼性を誇る戦闘機として活躍し、主力戦闘機の座を奪っていく、その最初の一歩を強力に後押しした名機。

報復兵器V2号A4ロケット燃焼器
まさか、こんなものが展示されているとは思ってもいなかった…
そして、東西ドイツを象徴するかのような東側の戦闘機も2機展示されていました。

MiG-15 Fagot

MiG-21 Fishbed
MiG-15はポーランド空軍所属機のようですし、アメリカの博物館にもソ連機は多数収蔵されているので、分割の名残ってワケではないのでしょうが、ドイツで見る東側の戦闘機には、思うところがありました。
さてさて、まだまだたくさん、興味深いものがあったのですが、あまり長々と書いても(すでに書いてる)仕方ないので、ドイツ出張の話はこのあたりでおしまいです。
戦後、日本は技術立国とか言われて発展してきたワケですが、ドイツの鉄道、自動車、航空機に触れて、やはり一日(以上)の長があると強く感じました。
こうして、私が出張でドイツに行かなければならないのも、そのあたりが関わっているからなのでしょう。
仕事面では、朝から晩まで英語で会話、食事も世間話とかしなければならないので、正直言って苦痛以外の何物でもなかった出張ですが、趣味面でずいぶんと知見が広まったので、まぁ、よしとしましょう…
ドイツから帰って愛車のキーをひねったら、Check ENGINEが点灯したのは、また、別の話です………
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。