
納車した、と言っても私ではなく、父の話ですが。
前回のブログで書いたように、シルバーウィーク前半の土曜日、日曜日は宮城県村田町でSUPER GT Rd.6を観戦していました。
日曜日のレース終了後、東北道、磐越道、北陸道、東海北陸道と走って実家へ。
途中、車中で寝てたこともあって、18時過ぎにサーキットを出たのですが、実家のある岐阜市に着いたのは翌月曜日の10時頃でした。
余談ですが、愛車は先日、運転席をBRIDEのフルバケに交換したので、さすがに運転席では車中泊できないかな、と思っていたんですが、寝れば寝れるものです。
ぐっすり眠れました。
さて、実家に到着すると既に、今まで父が乗っていたFORESTER(SG型)は車内が片付けられ、引き渡す準備が整っていました。
9年で18万kmほど走ったFORESTERは、様々な不調を訴えるようになりました。
でも、父はクルマに興味がある人では無いので、新しいクルマが欲しいと言うこともなく、修理してもらいながら乗っていました。
ただ、今年の夏はエアコンが不調で、夏タイヤも履き潰してしまい、ちょっと修理や交換には勿体ないかな…と。
そんなわけで、今年の7月に急遽、新車を買う話が持ち上がりました。
思い返してみると、9年前は雪国に住んでいたことと、AT車は運転経験がなく怖いという理由から、MT+4WDという縛りがあり、SUBARUでクルマを買うことになったハズです。
その前まで、父はずっとTOYOTAだったのですが、私がSUBARUが良いと言ったので、じゃあSUBARUで、という、SUBARUに乗ってる人にしては珍しい、何のこだわりもない買い方をしました。
こだわりがないので、BP型LEGACY Touring Wagonを買おうと思ってディーラに行ったハズなのに、試乗して、カタログ価格で50万円安くて、それだけの理由でLEGACYからFORESTERに変更したことを覚えています。
そんなこんなでSUBARU乗りになった父ですが、歳も歳なので、もうATで、とにかく安全第一だろうと思い、今回はLEVORG 1.6GT EyeSight advanced safety packageを薦めました。
まぁ、クルマに興味が無い人だし、前回の例もあるので、LEVORGではなく、XVあたりを買うんじゃないかと思っていたのですが…
そこで口を出したのが母でした。
曰く、『中途半端なクルマを買っても、満足できないのでは勿体ないだけ』と。
歳を考えると、旅行だなんだと出掛けられるのも、あと10年ほど。
それであれば、快適なクルマで、元気なうちに旅行に行きたい。
そんなわけで、LEVORGを買うことになりました。
最後まで悩んだのは色。
白は格好良いんですが、汚れや傷が目立つし、パール塗装なので少し高い。
同様に濃い色も、汚れや傷が目立つということでパス。
候補に残ったのは、スティール・ブルーグレーとアイスシルバー。
どちらも地味目の色です。
ここで、GT-Sグレードはヘッドライトがブラックベゼルで、シルバーの車体に合わせても引き立つのですが、GTを買うつもりだったので、シルバーの車体では白色のヘッドライトと同化してしまい、メリハリのない見た目になると思ったので、ブルーグレーを選択しました。
そこまで考えて、ホントに買うかどうか決めるために、父母二人で、いつもお世話になってるディーラに試乗へ。
すると、1.6GTと1.6GT-Sの試乗車が準備されていました。
最初に、ディーラの販売員の運転で試乗。
その後、父の運転で試乗。
母は私の愛車の硬いサスペンション、ホールド性の高いバケットシートに乗り慣れてたこともあり、GT-Sを所望。
父は違いがよく分からなかったみたいですが、母から『いつも腰が痛いと言ってるのは、ホールド性の低いシートだからなんじゃないの』と言われ…。
買うかどうかを決めに来たのに、なぜかGTとGT-Sのどちらを買うか、の話。
結局、1.6GT-Sを購入することになりました。
これが確か8月23日の話だったと思います。
そして、それから1か月弱。
納車までに2か月半ほどかかると言われていたので、こんなに早く来るとは驚きでした。
納車は月曜日の午後。
ディーラに13次頃行くと、店舗の前にさっそく停まっていました。
店内で納車時の説明を聞きます。
とても分厚いクルマの説明書を渡され、さらにナビの説明書や、コーティングの説明書まであります。
その後、実際にクルマに乗り込み、エンジンの掛け方や、ナビに自宅登録したり…。
1時間ほどして、ようやく引き渡しが終わりました。
この日は、そのまま大人しく自宅へ。
翌日、せっかくの新車なので、EyeSight ver.3の機能をフルに活用するべく、高速道路を求めて福井県へ。
岐阜県からは滋賀県へ抜け、そこから高速で福井県へ、というルートを選択。
岐阜から滋賀へ抜けるのは、ちょっとした峠道なんですが、ここから目的地まで、私が運転しました。
慣れないクルマではありますが、車体感覚はとてもつかみやすく、視界もとても良いと思いました。
CVTの制御も素晴らしく、するすると加速していきます。
1.6L TurboのFB16 DITは最大出力170PSで、愛車よりもアンダーパワーですが、CVTのおかげで非力さを感じさせません。
ステアリングは、SUBARUらしい、程よいアソビを持たせてあり、扱いやすいのですが、少々ダイレクト感に欠けるように思いました。
おろしたての新車なので、あまり無茶せず、それでも、そこそこスムーズに走れるようでした。
そして、滋賀県の木之元ICから高速道路へ。
合流車線でも十分な加速力で合流できます。
そして、EyeSight ver.3の本領を発揮させます。
全車速追従コントロールとアクティブレーンキープを作動させます。
まず全車速追従コントロールですが、素晴らしい性能でした。
天気が快晴だったこともあるかもしれませんが、しっかり前車を認識し、追従します。
加減速もそれなりにスムーズで、上り坂で減速することも当然無く、何よりも、一切のペダルワークなしに走って行きます。
アクティブレーンキープは更に感動でした。
なんせ、勝手にステアリングが切られていくのです。
軽くハンドルを握っていると、なんとも言えない感覚が伝わって来て、レーンをキープします。
レーンの中央をキープするのはLEVORGだけで、ほかの車種だと、レーンから逸脱しそうになると、レーンキープが作動するらしいですね。
なので、この感覚を味わえるのは、LEVORGだけなんです。
ただ、最初しばらくは初めての感覚に楽しめたんですが、しばらくすると、いったい自分は何をしているのか、という疑問が沸き起こってきました。
走っているクルマの運転席に座って、それでいて、自分がクルマを運転していると言えるのかという疑問です。
いざという時のために、常にブレーキを踏めるような態勢ではあります。ハンドルだって握っています。
でも、それはクルマを運転しているというよりも、機械が誤作動しないように、監視している感覚に近いものがありました。
SUBARUは2020年までに高速道路での自動運転を完成させると言っていたように思います。
それは、技術としては素晴らしいですが、クルマの価値を高めてくれる装備なのか、大いに疑問を感じてしまいました。
何はどうあれ、クルマは走り、ナビが案内してくれて、目的地であった小浜市の
生簀割烹 雅に到着し、美味しい魚料理を堪能しました。
その後、海辺の道をドライブ。
帰りは父の運転でした。
父は高速で一定速度を維持できないタイプ、レーンの左に寄ったり右に寄ったりするタイプのドライバーなので、EyeSightを付けて良かったと思える運転でした。
そして、滋賀から岐阜へ抜ける峠。
運転してるときはさほど気にならなかったのですが、リアのサスペンションが妙に弾みます。
GT-Sはビルシュタインのダンパーで、乗り心地が硬いという人は多いですが、まさかここまで跳ねるとは思っていません。
硬いというより、リアはビヨンビヨンです…。
確かにこのクルマは、走行距離がこの時点で300㎞ほど。
サスペンションが馴染んでいないと言えばそれまでですが、フロントはしっかりとビルシュタインらしいコツコツとした挙動で、路面の起伏、凹凸をいなしている感じがあるのです。
なぜかリアだけが、とても弾みました。
これはちょっと調査が必要です。
あと、リアの真ん中の席のシートベルトサインが点灯します。
最初は荷物を置いたのに反応したのかとも思ったんですが、そうではないようです。
毎回、必ず、リアの中央席だけ、シートベルトサインが点くんです。
このあたりのことは、1ヶ月点検で確認してみようと思います。
とにかく。
良い意味でも、悪い意味でも、良いクルマだと思いました。
ただ、刺激が足りない。
仮に300PSの2.0GT-Sだったとしても、同じ感想だったと思います。
それは、高速道路で何もしなくて良いから、ではなくて、何か全体的に大人しいからです。
ダイレクト感が足りないし、速度感も無い。
まったくと言っていいほど逆のクルマに普段乗ってるせいか、とてもカルチャーショックでした。
LEVORGの発売時の宣伝文句は『25年目のフルモデルチェンジ』でした。
私の愛車は、その25年前のクルマなのです。
25年で、こうもクルマは変わっていくんだと、そう思わされました。
でも、父には良かったんじゃないかと思います。
長々と書いてしましましたが、読んでくださって、ありがとうございました。