皆さんは20年以上の年月、使い続けているモノって、お持ちですか?
100均でもそこそこ使える商品が出回るような消費時代、、、そうそう無いもんですよね。
オレなんか20年以上っていうと、引越も10回近くしてるし、ホントに何もないです。。。
ドラムのパーツなんかほとんど手放したし、ふと気が付けば髭剃り入れとく迷彩のミニポーチと同じくひげそり用の手鏡、、、くらいしかない(苦笑)。
もうお分かりでしょうけど、風雪一年中屋外に晒し、日々通勤、買い物、出掛けに乗り続け、いつ事故が起きても(巻き込まれても)おかしくないであろう危険な状況の中大きな修復も故障もすることなく走り続けた妻のサイノス、、、、
それを20年以上乗り続けた妻には本当に尊敬の想いがします。
新車で購入しまずは雪国会津若松で約10年以上。。。
で、私BANZONと結婚したことで埼玉でやって来て気づけば8年、、
んで、、、まさかの転勤(移住)で福島に帰って来て1年、、、
総走行距離94,706km
2015年11月7日(土)涙のお別れをしました。
ディーラーに行く前に実は最初で最後のエッセとサイノスとのツーショット撮影。。。
サイノスはアルミから鉄チンに交換、エッセは車検前の準備でGTウィング外し、スタッドレスののっぺり仕様の残念状態ですが、これもまぁタイミングですね。
新しく車を購入し(中古ですけど)、その納車でディーラーに行って、こんなにも泣いて哀しみに暮れた人達も珍しいんじゃないでしょうかね?!
普通なら喜びの納車なのにね、、、営業さんもいたたまれなかったよね(苦笑)。
塗装だけは艶を無くしてしまっていたけどエンジン、内装、、、なんの問題もなく絶好調で走ってきている稀少車を手放さなくてはならなかったのか・・・?
ひとつは自分にあり、また国政にも思うところがあります。。。。
経年著しいボディは実は結婚した当初からもう塗装に艶はありませんでした。
最初はコンパウンドとかもかけたんだけど、、、正直効果はありませんでした。
それ以降、特に手を加えないまま乗ることにしていました。
結婚して9年、、、90000kmを越えいよいよ車検時にタイミングベルトを交換しなくちゃならない段階に差し掛かり、次回の車検が来年3月、、、、
その前にスタッドレスを新調しなくてはならないってのも重なり、ここで新品のスタッドレスを用意した所であとどの位走れるのか?
ここでこれだけのコストをかけて車検を通した所で実際どのくらい”安心して”走れるのか?
これが1つ目の理由でした。
妻の実家会津若松への道のりは約80km、国道49号をのんびり走って1時間半程度ですが、甘く見てはならない豪雪、極寒の猪苗代を越えて行かなくてはなりません。(もちろん実家会津若松のすげ~積もりますし)
妻にはいまだに溺愛?過保護な義父は(いやいや、心配なんだろうけど、、、)彼女1人での運転でサイノスで会津若松に来るのを嫌います。(いつ止まっちゃうか分からないような古いクルマで来るな、という意味で)
それが足枷となっていて、いざという時に実家への素早く向かう。。。という行動が制限されていて、そういう意味では「親を安心させる車」にしなくてはならなくなっていた。
これが2つ目の理由です。
前にも書きましたけど結婚して9年、、、
バカな話ですが結婚してしっかり仕事して生きて行かなきゃならんのにドラムを諦める事が出来なくて38にもなってから最後の悪あがきでバンド活動に本気になってしまい、、、、
結婚生活の半分はバンドマン、、、てことは正社員で働かずにフリーター、、、バイト暮らし、、、
2012年にドラムを辞め、直後に妻が倒れ、この期に及んでやっと正社員として仕事を始めたものの、結婚してから引越も3回したし、
みじめな話ですがそうそうお金も貯まっているいるはずもなく、、、
気前よく札束ボ~~~~~~ン!とテーブルに置いて「車検なりエンジン載せ替えなり、やってくれい!」なんてカッコいいマネも出来やしない甲斐性の無い自分。。。。。
これが最大の理由でしょうね。。。。
そりゃあいつだってお金は欲しいに決まっているけど(「ジヌよさらば」みたいな生き方出来ないもん)、仕事に欲が無いというか、、、出世欲も全く無くて趣味や嗜好を楽しんで生きていればそれでいいみたいなタイプなんだけど、今回ばかりはもっとガツガツして貯めるだけ貯めとかなきゃダメだったんじゃん!!って思った(汗)。
だってオレが持ってさえいればずっと乗らせてあげる事が出来たんだ。。。
持つべきものが無いが為、唯一無二のモノを失う。。。こんな悔しい事はない。
妻が愛したサイノスの代わりが出来る形はもうこの世にないんだよ。
経年20年を”レトロカー”としちゃうには少々おこがましいですが、、、まぁ、その括りで書きます。
レトロカーに拘って乗っていたワケじゃない。
好きで買った車を長く所有していたから自然にレトロカーになっちゃったっていうだけだ。
レトロカーショーを見に行くと展示されている皆さん、本当に美しい状態を維持した姿には感動します。年々オリジナルパーツも減って行くであろうし、続けていく努力は尋常じゃないと思うし、尊敬します。
いつも思うんだけど、、、でもきっと”普段走り”の車とか持っている方が大半なんじゃないかな?!って。
日常そんなに簡単に通勤、買い物になんか乗ってらんないですよね?!だから普段用にアクアとかプリウスとかリーフとか、、、妙にエコや最先端に走ったクルマ持っちゃってたりしてなきゃ生活にならんよな~~~~、っていうのが率直な感想。。。
レトロカーを持って生きる方って、、、、そうなってくるともう信じがたい位お金持ってないと不可能な、贅沢な生き様なんだよね。
そういう方々だけじゃなくてさ。。。普段使いから当たり前のように、形が好きだし替わりになるクルマをどのメーカーも作ってくれないから乗り続けてただ単に古くなった車をこれからも乗っていたいってだけなのに、、、
経年車両の自動車税の税率増税。。。。
ここがさらに維持を困難にさせられた理由として、本気で毒吐いておきます。
15年前、20年前の車の排ガス規制云々、、、これってその当時の国が定めて、その当時のメーカーがそれに併せて車を製造してる訳だよね。。。
その当時の車を大事に乗ってきた所有者が増税の煽りを受けるって、やっぱりおかしくないですか?
当時から今に至る排ガス問題を察知できずにいた国がいけないんじゃないのかね?
それを所有者に押し付けての増税って、何様のつもりだ??!!
20年間1台も車を買い替えないでいる方がよっぽど環境に優しい生き方してきてるんじゃないですか????????
扶養枠のパート風情では維持しちゃいられない、、、、ってか?!
我々のような生活環境で古いクルマの乗り方をしている人間もいるってことを国は把握していないようですね。。。
古いクルマを、誰もがレトロカーショーに出せるような乗り方してるんじゃないってことをね。
ここまで来たら最後の最後に全ての自動車メーカーに向けても毒吐きます。。。
女性だからって、誰も丸っこかったり四角でコロコロしてたり可愛らしいちっこい車が好き、、、ってワケじゃねーんだよ!
クール&ビューティー、小柄でスタイリッシュなクルマに颯爽と走りたい女性もいるんだよ!
それに、、、、
どうしてもマニュアル車じゃなきゃヤダ!って女もいるんだぜ!!
東京モーターショーで、自動車メーカーのお偉いさんたちが自慢のクルマでパレードしましたよね。。。。
マツダはコスモスポーツ、本田は初代NSX、トヨタはセリカGT-FOUR、、、
これってさ、「今出しても売れないから」で生産終了になっちゃったロータリーエンジン、スポーツカー、2ドアクーペじゃん??!!
いまさらこれでパレード走って、、、どうしたいの?お偉いさん!!
このスタイルのクルマ、新しく出してくれるっていうんですか???
これからの自動車メーカーに期待(出来ないけど)しつつ、いつかまた唯一無二のクールデザインの車に乗れるように、無念の想いでサイノスを降りました。
サイノスくん、ありがとう。
スタイリッシュな2ドアクーペでありながらコンパクトで一般人の手にも届き、
FFだから雪国でも比較的安心して四季を走れ、
ほどほどのパワーでも全く故障もなく頑丈なエンジン、
軽量なボディでキビキビ走り、20年経っても12km/l近い燃費で走れ、
今の日本にはもう無いんですよ、これを再現できる車は、、、。
来年の結婚10周年、、、
ブランド品もスイートテンダイヤモンドも求めはしない”出来た”妻への精一杯のプレゼントとしてサイノスをオールペンしてスーパーレッドを綺麗にし直して乗らせてあげようかな、、、とひそかに思っていたのも叶うことなく手を離れさせてしまった後悔。
ゴメンネ。。。
新しく我が家に来た車はまた日を改めて報告します。