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2016年08月31日 イイね!

真夏の長距離走行でも電池温度をレッドゾーンに入れない走り方 4

リーフで真夏にレッドゾーンに入れずに高速走行する方法について3回に分けて概要を紹介した。
ついでなので、さらにち密に解析を試みる。

余談なのだが、連続で高速道路を千キロも走れない車は、乗用車ではリーフくらいしかないのではないかと思う。
半世紀前のガソリン乗用車ならオーバーヒートしたかもしれないが、現代の日本製乗用車で高速道路を流れに乗ってオーバーヒートで走行に支障が出る車は皆無だろう。

電気自動車だから大目に見てくれると日産は考えているかもしれないが、厳しく見れば現在のリーフは欠陥車だと思う。
今回、紹介している走行技は欠陥を補うものであって、技を必要としない当たり前に長距離を走れるEVを日産には迅速に提供して欲しいと思う。

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さて、本題に戻るが、電池温度の上昇を抑えるには充電時間をできる限り短くすると効果があると紹介してきた。
事実、充電時間の経過とともに電池温度が高くなる。

しかし、長時間充電を続けると別の現象が現れる。
充電時間の経過とともに電池温度の上昇が鈍くなることがある。
その実例を、図-4に示す。

<図-4>


道の駅象潟で充電した時のことだ。
ここには出力44kWの大型充電器が設置されていた。
大型の充電器だけあって電池温度の上がり方も早い。
しかし、半ばあたりから電池温度の上昇が緩やかになる。


一分単位で温度上昇幅を図示したものが図-5になる。
開始から13分までは電池温度の上昇幅(一分前の電池温度からの上昇値)が増えているが、それ以降はほぼ一定して上昇幅が小さくなっている。
充電時間は長い方が電池温度の上昇に悪影響を及ぼさないということになる。

<図-5>


時間の経過とともに充電出力が絞られる影響も加味して図示すると図-6になる。
充電時間が10分前後から出力が絞られるために、出力に対する電池温度の上昇は20分あたりまで続く。
しかし、20分を超えると出力あたりの温度上昇は徐々に低下している。

<図-6>


以上の現象から、数分で充電を切り上げることができない状況では、一般的な充電時間の制限となっている30分、さらには他車に支障がなければお代わりして充電を続けた方が温度上昇から見た充電効率は高くなる可能性がある。
素早く移動するために有効な短時間充電だが、電池温度への影響を考慮すると長距離移動の際には必ずしも有効であるとは限らないということも考えられる。

今回のロングドライブでは、道の駅象潟における充電が電池温度計がレッドゾーンに入る瀬戸際であった。<図-1>


ここの充電を短時間で切上げて、少し先の日産で再び経路充電した方が充電の時間効率は良くなるはずだが、仮に早く移動しようと高速道路(日本海東北自動車道)を利用していれば電池は冷却されずにレッドゾーンに入っていたと推察される。
結果として昼食で50分間滞在しながら充電したことで電池の温度上昇を最小限に抑えることができた。

電池温度がレッドゾーンに入るきわどい状況では、高速道路と一般道の使い分け、ながら充電の長短が大きく影響する。
気にし過ぎると不安なドライブになってしまうが、こうしたリーフならではの欠陥をユーザーの技で克服するのもドライブの楽しみの一つだとも言える。
Posted at 2016/08/31 08:50:56 | コメント(0) | トラックバック(0) | リーフ | クルマ
2016年08月30日 イイね!

真夏の長距離走行でも電池温度をレッドゾーンに入れない走り方 3

東北一周2150kmの旅は復路が735kmだった。
往路の約800kmに比べると若干短いが、EVが一日に走る距離としてはかなり長距離だと思う。

一般道は約300kmで残りが高速道路。
電池温度が上がってからの高速道路の走行は電池の冷却が難しくなるが、気温差と日射の影響がない時間帯に走ることで克服できる。

<図-3> ※距離は出発日からの通算距離を示す。


一般道路を走行した300kmは電池温度が低い領域だったこともあり、電池温度は階段状に上昇していった。
会津若松の日産で充電を終えた時点で電池温度は45℃を超え、確実に電池温度を下げなければ次の充電で電池温度計がレッドゾーンに入ってしまう。

往路でも実証しているが高速道路を流れに乗って走ると電池温度はほとんど下がらない。
速度を落とせば電池温度の上昇を抑えられるかもしれないが、磐越自動車のような片側一車線の高速道路もどきの路線では、自分勝手な省エネ走行は迷惑行為でしかない。

速度を落とさずに電池温度を下げるには、日射の影響がなく、さらに気温が低い時間帯に走行する方法がある。
日射によってアスファルトが熱せられると、路面からの輻射熱で電池下部が加熱されて走行風による冷却効果が相殺されてしまう。

また、日が暮れていても都心のように気温が下がらない地域を走ると期待するほど電池温度が下がらないことがある。
高速道路を走行中に確実に電池温度下げるには、走行する時間帯とルートを的確に選択する必要がある。

会津若松から高速道路に乗った時間は午後の5時過ぎ。
気温は30℃を若干切ったくらいで涼しくはないが、日暮れ近くに曇りになってくれたこともあり期待通りに高速走行でも電池温度を下げることができた。

黒埼PAと米山SAでは、それぞれ充電により5℃近く電池温度が上がったが走行中に45℃まで冷却できている。
日没で気温が下がるにしたがって電池の冷却効果は高まってきた。

※電池温度抑制技術 3
・電池温度が高い状況で高速走行するなら、日暮れで気温が低い時間帯を狙う。

     ◇     ◇     ◇     ◇     ◇

しかし、走行中の電池冷却だけでは限界がある。
充電時間の最短化と併用することで、それ以上の電池温度の上昇を抑える。

※電池温度抑制技術 4
・レッドゾーン直前まで電池温度が上昇してもなお高速道路の流れに乗るためには、日没後でかつ充電時間の最短化を併用する。(妙高SA以降)

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1.電池温度が上がったら日が暮れて路面温度と気温が下がる時間帯に走る。 (温度差で冷却)
2.さらにレッドゾーン寸前でも高速走行を続けるなら充電時間を最短化する。(電池温度を上げない充電)


<日産への要望>
バッテリー容量が初期性能に近ければ充電時間を最短化しても余裕があるが、劣化して容量が減った環境では走行区間の消費電力を的確に見極める必要がある。
リーフのナビに搭載されている消費電力計算機能に、タイヤの性能や気温によるタイヤの転がり抵抗値の変化が反映できるように性能向上を望む。
Posted at 2016/08/30 08:07:43 | コメント(1) | トラックバック(0) | リーフ | クルマ
2016年08月29日 イイね!

真夏の長距離走行でも電池温度をレッドゾーンに入れない走り方 2

自宅から秋田県大館市までの800kmを走行して、電池の最高温度は49.1℃だった。
リーフの電池温度計は52℃からレッドゾーンで表示されるようだから3℃ほどの余裕があった。

<図-1>


高速道路における経路充電はできる限り素早く終えたいから、大容量の充電器で短時間に充電しようとするためにどうしても電池温度が上がってしまう。
ここで重要なのが充電量と温度上昇の関係性だ。
充電初期に比べて後期は充電量が低下する傾向にある。
一方で充電後期でも温度上昇は同じ、もしくは増している。

充電量と温度上昇の関係をグラフにすると図-2になり、時間の経過とともに充電器の出力に対する温度上昇の割合が増していることが判る。
充電量が減っているのに温度は上がってしまっているから、同じ充電量を得るために温度上昇が多くなっている。
すなわち、温度上昇を抑えるには充電時間をできる限り短くする必要がある。

<図-2>


※電池温度抑制技術 1
・高速道路上での充電を必要最小限にすることで電池の温度上昇も極力抑えられる。

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往路は電池温度が低い時間帯に高速道路を走行するから電池温度の上昇が激しくなる。
図-1のグラフからも分かるように高速道路を時速90キロで走行すると走行中の電池温度はほとんど下がらない。
気温との差が少ないと電池温度は上昇してしまう。

細かく見ていくと、電池温度と気温の差が16℃以下では電池温度は下がっていない。
17℃差を超えると若干だが電池温度が低下しているが焼け石に水程度にとどまっている。

特に日差しが強く、路面が熱せられている高速道路上ではアスファルト表面からの輻射熱でバッテリーが直接加熱されるから空冷の効果を相殺してしまうと考えられる。
炎天下の日中における高速走行は冷却効果を期待できない。

一方で、一般道の走行では電池温度が下がっている。
道の駅象潟から先は気温が30℃を超えてエアコンも常時稼働していたが電池の温度は目覚ましく下がっている。
電池温度を下げるにはモーターへの負荷を減らしつつ、気温と電池の温度差を利用することが重要だとわかる。

※電池温度抑制技術 2
・高速走行中は電池温度は下がりにくいから、電池温度が上がったら一般道を走行して電池温度を下げ、下がってから再び高速道路を走行する。

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往路で電池温度を上げないために採用した対策は、
1.高速道路の経路充電は、バッテリーをできる限り使い切ってから、必要最小限の充電量にとどめる。
2.それでも猛暑の環境では600kmあたりでレッドゾーンに入る可能性が高くなるために、そこから先は一般道と高速道路を組み合わせる。
Posted at 2016/08/29 08:02:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | リーフ | クルマ
2016年08月28日 イイね!

真夏の長距離走行でも電池温度をレッドゾーンに入れない走り方 1

真夏の高速道路を長距離走行するとリーフは電池温度が上がり、適切に対応しないと電池温度がレッドゾーンに入って走行に支障が出ることがある。
電池の劣化も進むようだから、レッドゾーンに入らない温度域で走行した方が良い。
だが、リーフの取扱説明書には電池温度を上げないためのテクニックは記述されていない。

お盆に東北を一周して走行した距離は2150kmになった、
往復の二日間で1500km以上走ったがレッドゾーンには入らなかった。
電池温度の変化は下図の通り。


最低27℃あたりから、最高は50℃未満で推移している。
電池温度計のレッドゾーンは52℃以上を示しているはずだから若干の余裕があった。

偶然にレッドゾーンに入らなかったのではなく、計画的にレッドゾーン以下で走った結果だ。
どうやったらレッドゾーンに入れずに長距離を走れるのか?
それをこれから解説したい。

具体的には次回以降に実際の走行を例に解析するが、概要を列記すると以下の通り。
・高速道路の走行では電池温度が下がりにくい。
・高速走行中に電池温度を下げるためには電池と気温の差を利用する。
・電池温度を走行中に下げるには一般道の走行が適している。
・電池温度の上昇は充電時間や充電電流値に関係する。

電池の温度特性と充電特性を把握できれば電池温度は制御できる。
その上で、電池の特性に応じて充電計画と走行計画すれば、レッドゾーン手前で長距離走行が可能になる。

これまでの走行で得られたデータから電池の特性を把握して、それに応じた充電および走行計画が可能になった。
今回の東北一周2150kmのロングドライブは、これを実証する機会でもあったのだが、ほぼ想定通りであった。

次回は往路の800km走行を例にした電池温度の制御走行について述べたいと思う。
Posted at 2016/08/28 07:42:21 | コメント(0) | トラックバック(0) | リーフ | クルマ
2016年08月26日 イイね!

東北一周2150kmの旅 総括

お盆の混雑期に三日半で2150kmのロングランを実行した。
幸運も手伝って無事に楽しく充実した旅になった。
いつものように事前に綿密な充電計画を立ててあったので、充電による時間の無駄はほとんどなく電気自動車だからというデメリットは全くなかった。
むしろ電気自動車の特権を活用したことで得をしたことの方が多かった。

全行程は下図の通り。


往路と復路の二日間で1500km以上走行したのだが、お盆の入り(13日)は帰省ラッシュで、日中は渋滞で身動きが取れなくなるから、最も混雑しない未明の時間帯に日本海に抜けることで回避した。

帰り(16日)も東北自動車道はUターンラッシュで50kmの渋滞だとラジオから流れていたが、上越を経由して猛烈に渋滞する経路を外し、深夜ETC割引を利用できる午前零時に最寄りのICを出る時間帯は渋滞もなくなってスムースに流れていた。

高速道路が主体とはいえ二日で1500km超はガソリン車に乗っている時だったら絶対に嫌だ。
リーフの乘り易さがあって初めて可能になったと言える。
電気自動車は遠乗りに向かないという固定概念は、電気自動車の乗り方を知らない人達の妄想でしかない。

電気自動車の優れた移動方法を知らない人は、電気自動車の遠出は難行苦行だと思い込んでいる。
確かに効率良く充電するには事前の充電施設の調査など頭を使う必要がある。
ただなんとなく走って素早く移動できる車ではないからだ。
裏を返せば、電気自動車で遠出する楽しみはそこにある。
ガソリン車のように高い燃料費を使うよりも頭を使った方が経済的で脳の活性化にもよいだろう。

旅の楽しみは現地に行くことだけではなく、地図を見て、ガイドブックを調べ、気象状況など多様な情報を集めてより良い旅にするための計画を立てるところから始まる。
ガソリン車で出かけていた時でもそれなりに時間をかけて旅の計画を立てていたが、電気自動車に乗るようになって数段レベルアップした。

特に電費シミュレータを開発したことにより、旅程を分単位で計画し、時刻ごとの気温予報により現地での正確な電費が計算できるようになった。
これにより必要にして最小限の充電が可能になったことで、二日で1500kmの距離でも楽に移動することができた。

帰り(16日)のルートと電費シミュレーション。


計画通りにいつも実行しているわけではなく、臨機応変に速度を変えたり、異なる充電場所を利用する場合でも、基準となる電費を正確に把握しているので不安なく予定を変えることができる。
バッテリー残量のヘビがどうのこうのという運まかせでヒヤヒヤすることとも無縁だ。

今回の旅では残量1セグで3kWhを残して不測の事態にも対応できることを徹底した。
最悪の事態、例えば予定していた充電施設が故障しても最寄りの代替施設に移動できることで電欠することは無い。

車にこうした機能が備わっていれば誰でも同じようなことができるのだが、日産ができるのに付けていない現状では、できるユーザーとできないユーザーの違いは大きくなってしまっている。
リーフで遠出する楽しみは、自分がレベルアップしたことが結果として現れるところにもある。

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もう一つ、電気自動車の長距離移動を楽にするための必須要素が電費の向上だ。
2151km走った消費電力は222.58kWhで電費は9.7km/kWhとかなりの好成績。

乗員2~3名、高速道路は東北自動車道で時速100キロそれ以外は90キロ、猛暑でエアコンを使い、土産物の冷凍の海産物が入った車載冷凍庫は付けっ放し、大量の水やお茶・経口補水液(計14kg)など積載重量もかなりある中では上出来だ。

溝が浅くなった低燃費タイヤ(PZ-X)の効果もあるが、バッテリー残量の少ない範囲を利用することで回生発電量も多くなるなど、これまでに得た電費向上技術が発揮できた。
信州に比べれば山が低く、厳しい峠越えがない東北は高い電費で走りやすいことも影響しただろう。

当初の計画では厳しく見積もって電費は8.8km/kWhとしていたが、実際は一割向上したことで、経路充電がかなり楽になった。
電費が良ければ充電時間を短くでき、バッテリー残量に余裕があるから高速道路でも流れに乗れる。

長距離を早く移動するために電費の良さはとても重要だった。

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走行用リチウムイオンバッテリーは出発の時点で75%まで劣化していた。
カタログ値基準で18kWh、実用領域は15kWhしかない。
新車の時よりも5kWhも少ないバッテリーだが、経路充電技術がそれを補って、おそらく初心者ユーザーの新車よりも早く移動できるだろう。(さすがに30kWhリーフには敵わないかもしれないが)

帰宅したらバッテリー容量は若干戻って77%になっていた。
この状態なら今年の冬は、なんとか乗り切れそうだ。
来春までにはリーフのバッテリーは他社製に切り替わり性能向上が期待できる。
黎明期の二次電池は、後発の製品で性能が下がることは絶対にない。

来年の今頃は、理想的には30kWhに載せ換えたいところだが、最低でも24kWhには変えているだろう。
バッテリー性能が上がれば九州へ三千キロの旅に出ることも楽になる。

一つの旅の終わりは、次なる旅の始まりでもある。
Posted at 2016/08/26 07:45:44 | コメント(1) | トラックバック(0) | ドライブ | 日記

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「[パーツ] #リーフ LEDヘッドライト用バルブ H8/H11/H16 / LEH102 http://minkara.carview.co.jp/userid/2063701/car/1565974/8003679/parts.aspx
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《ディープリンク禁止》 日産リーフ初期型から初代後期型30kWhに乗り換えました。 電力消費シミュレーションを独自開発して未知の道路でもリーフの電力消費...
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