2007年09月02日
ふさママさんから、私の仕事遍歴を教えて欲しいとのリクエストがありましたっけ・・・。
そのリクエストの一部にお応えしましょう。
一浪の末、私は何とか合格し学校に通い始めました。
私の下には弟と妹がいて、弟は進学、妹は菓子学校を志望。
そんな状況では、当然私は小遣いをくれとは言えません。
学費を出してくれるだけでも有難いハナシ。
と言う事でアルバイトを探す事となった訳ですが、笑ってしまうハナシ、その時点まで
<仕事>をした事がないのです。
<アルバイトする位なら勉強して大学に行きなさい、それからでも世間を知るのは遅くない>
という父からの
<アルバイト禁止令>が出ていた為で・・・。
たまたま友人が働いている本屋さんがアルバイトを募集していると聞き、アポをとり、運よく
<採用>
が決定しました。
その時面接してくれたのが、当時65歳の<雇われ>店長さんでした。
温和な中にもずしっとした風格を当時19歳の若造だった私でも感じる事が出来ました。
剣道6段の腕前、国鉄~JRと地道に真面目に真剣に働き続けてこられた方。
今の目で当時を振り返っても、その仕事ぶりは頭が下がります。
さて
<世間>
にデビューした、19歳のワタシ。
早速
<世間の不条理>
を体験する事となります。
店長さんは<雇われ>なので、当然上司が存在します。
仕事中に社長が現れました。
世間知らずの私ですら理解できる不条理な内容。
それを黙って聞いている店長さんに見るに見かねて、私は社長に
<いくらなんでも・・・>
と言いかけたのですが、店長さんは
<良いから黙っていなさい>
と私を止めました。
あの時の社長の、
<このガキが>
という目を今でも忘れません。
閉店後、私は店長さんに
<いくらなんでも、あの内容は不条理です。何故黙っているのですか?>
聞きました。
すると、
<これが世間というものだ、覚えておきなさい。理屈が全てこの世の中通る訳ではない。くだらん事は聞き流すのが一番さ>
と涼しい顔で、笑っていらっしゃる。
この他、仕事では万引きやクレーマーなどなど、
<不条理の一丁目>
を体験する事が出来ました・・・(苦笑)。
その際も上記のセリフで怒れる私をなだめ、次の対策をお互い考えるの繰り返しでありました・・・。
この仕事場でのキャリアは、1年で終わりを告げます。
理由は土日の私の柄でもない子供相手の活動のせい。
土日にあまり出ることが出来ない私はいたたまれなくなり、自ら辞める選択をしたのです。
店長とバイト仲間との交流は、現在も続いています。
恒例の鍋パーティー、飲み会など忌憚無くお話する事が出来る数少ない重要な場であるのですが・・・。
が、本日悲しい事にその交流がもう出来なくなった方がお一人います。
最初に
<世間>
を教えてくれた、店長さんです。
2年前本屋部門が廃止となり、その際完全にお仕事から引退されました。
うかつにも、その間空白が発生しました。
我々は完全に油断していました。
元気な店長がそうそう簡単に亡くなる筈が無いと。
バイト仲間は皆落胆し、女性陣は涙でハンカチをぬらし、バイトから社員となった友人は途方にくれていました。
この場で滅法弱いはずの私は、何故か不思議なほど冷静でした。
理由はこの場ではお話し出来ないのですが、とある
<不条理>
を感じていたからです。
お通夜の後、店長さんのお顔を拝見させてもらいました。
病気は胃がんだった為に大分お痩せになられていましたが、安らかなお顔でした。
私は心の中で店長さんに、今自身が感じている不条理を聞いてみましたが。
<ま、しょうがねえよなあ>
という言葉が聞こえて来ました。
<最後まで勉強をさせてもらい、本当に有難うございました>
私の偽らざる気持ちです。
最後に、19歳の若造だった私はいまやもう34歳と随分トシをとりました(苦笑)。
葬儀で、例の社長さんを発見するやいなや、
<馬鹿丁寧に>
ご挨拶したら、びっくりして向こうに逃げて行きました(笑)。
ガキも何時かは大人になる訳ですよ、社長さん・・・・。
そだ社長さんにもお礼言わなきゃ、でも完全に嫌味になっちゃう~(苦笑)。
店長さんの意図するところでない、止めとこう(笑)。
因みに今晩はなかなか眠りにつけそうもありません。
今頃悲しみがこみ上げてきやがったか?。
久々に羊を数えて寝るとしますか・・・・。
Posted at 2007/09/03 00:19:10 | |
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2007年09月02日

やはりランカスターは、お初のようだ。レイルさんおねげーしますだ(笑)!。

Posted at 2007/09/02 11:38:55 | |
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