
あけまして、湾岸。2012 船仲間と
2012はここ日本最大級の横浜ベイサイドマリーナから、ボート仲間と出港。
夢の島マリーナがホームだが、どこもマリーナ独特の時間が流れる。
外洋からセイリングで帰港してくるヒトとか普通にすれ違うこの場は、浮世離れの世界時間。
以前からボート仲間と東京湾を征服するべく、ボートで徘徊して足跡スタンプリレーの旅。
秋葉原やスカイツリーの麓などにもボートで行けるって知ってるか?

マリーナを出てさっそくベイブリッジを目指す。
世界でも有数の航行激しい東京湾も、この季節の日曜日ともなれば我々以外に誰もいない。

平日は大型タンカーなども行き交うベイブリッジ直下も、誰もいないのでしばしプカプカと漂う。
2009年9月に閉鎖された展望室スカイウォークを眺める。先の震災で橋も結構な損傷を受けたらしい。
ベイブリッジ 踏破!!

大黒方面を望む
今や田舎のヘッポコクルマ乗り達が集う掃き溜めになった大黒PA、やる事無い人が今日も集まってるかと思うと笑えてくる。
バブル真っ直中の1989年に開通したベイブリッジ。
当時はこの橋の上に停車するクルマも鈴なりだったよなあ。今では信じられない光景だが。
橋の上でやってるビデオ撮影してたりも定番だったしW by 村西とおる チョコボ 等々
などと色々な思いがよみがえる。

ベイブリッジをあとにしてバビューンと横浜港を滑走する。
舳先が上がり意外と前方視界の悪いボートの特等席は、水面を切り裂いた背後の景色だと思う。結局この日は一台のボートもすれ違わなかったのでまさに貸し切り。爽快。

水面を切り裂きベイブリッジから目指すのはあそこ。

よこはま みなとみらい地区 ぷかり桟橋
ぷかり桟橋は都心部に着岸できる貴重な公共の桟橋。
陸からの視線をビンビン感じる。

みなとみらい奥の入り江は、遊園地コスモワールドが目の前に望む、東京湾でも数少ない錨泊地。
陸の喧騒を眺めながら船上でお昼ご飯。
船仲間定番の貴重な錨泊地だ。

みなとみらい 踏破!!

みなとみらいから南下してベイブリッジ方向へ戻り、手前の山下埠頭を右にかすめながら横浜の水路へ。
中村川

一昨年あたりから不法係留の船が一掃された中村川。
真冬のこの時期、仕事の船舶も居ない日曜日の水路となれば、本当にだあれも居ない。
結局この日は一台のボートもすれ違わなかったほどで、あまりの静けさに落ち着かなくなる。
水面は一辺の曇りもなく鏡の様に穏やか。
数キロに渡る一直線の中村川。

静かな水路をトロトロ行くと、中華街の門を見つけて大はしゃぎ。
海図を基本に活動するシーマンゆえ、地上の地図を頭から忘れていて、思わぬ出逢いに感動も格別だ。

護岸に係留船も一切無い、誰もいない水路を行く爽快感は独特。
アクション映画のワンシーンにはお決まりの、水路でのボートチェイスを思い出す。

横浜水路 中村川 踏破!!

そんな中村川に突如現れたのが異様で巨大なバージ船。
台船上にはプレハブ造りの立派な平屋。
船体横には小窓がずらりと造られていて、そこから見えるのは家庭のお茶の間っぽさ。

家庭用エアコンの室外機やプロパン設備、固定使用が前提のBSアンテナまで付いている。

一泊1000円 とある通り、簡易宿泊施設の船宿なのだ。
伝説的な存在でかつてはこの様な船宿が多数あったようだ。
http://hamarepo.com/story.php?story_id=391
戦後の混乱期、焼け野原の中、船上に住処を求め生活が成り立っていた時代があったそうだ。
記事によると、船上生活者の皆さんに向けて『水上小学校』なるモノまで存在していたとか。
みなと横浜の文化を感じた。

係留船が一掃された中村川も、地元係留船が未だ存在感を示す堀割川へ近づくにつれ、ちらほらと係留船が見えてくる。
自宅の軒先に船着き場を造り停めている、といった感じか?

中村川から堀割川へ分岐。
GPSで確認しながら慎重に進む。

国道16号横須賀街道に沿って根岸に向かって流れる堀割川。柳がなびき石積みの護岸が独特の風情を醸す堀割川を、穏やかな冬の日差しにまどろみながらたゆたゆと進む。
係留船が一掃された中村川とはうってかわって、手作りの様な地元係留船が風景に溶け込んでいて、不思議な光景。
かつての水運の名残だろうか、ここかしこに水際まで降りれる階段状の船着き場があり、港町横浜の文化を感じる。

堀割川の水路からでてしばらく横浜港を行くと、ただ今原発停止のため絶賛発電中の火力発電所が現れる。
一つは東京電力南横浜火力発電所、もう一つがJパワー(電源開発)。
この2つが隣り合っている不思議。

裏手に回るとJパワーの施設が目の前に現れるのだが、その様子は壁面がめくれ上がりそこかしこがボロボロ。
そういえばと思い出したのが、火災のニュース。
去年の年末に結構な規模の火災を起こしていた様だ。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111125/dst11112500100000-n1.htm

横浜の工業地帯をあとにして

横浜ベイサイドマリーナ
マリーナに帰ってくると、ホッとする。
船の出入りが激しいので集中力は必要なのだが。
あのボートは誰のだ、あの芸能人のボートが凄いらしい、等々ボート界で名の通る人物に盛り上がる、庶民艦長の我々です。
どこへ行っても聞こえてくるのが、矢沢永吉のボートは凄いらしい、とピザーラの社長のボートが一番凄いらしい、と云う話W
最下級で木っ端の様なボートでも新艇価格1000万〜という船の世界。
凄いって、本当に凄いんだろうなあ。