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2012年01月23日 イイね!

楠木正成

楠木正成
「楠木正成」(上)、(下)
北方 謙三著
中公文庫 620円(上、下共)

 実家の片付けをしていて、偶然見つけました。
 大概、一読したモノは、内容を覚えているのですが、この作品は?でした(*_*)
 ページをめくると、前半部分にしおりが挟んであり、どうやら読みかけみたいでした。

 鎌倉時代末期、幕府の支配体制が緩み、御家人、荘管などに従わない悪党とよばれる武装集団が各地に現れ、楠木正成は河内(今の大阪府)で勢力を拡大し始めます。
 正成は、物流などの商いも行った他、畿内のみならず、各地の有力な悪党とも連絡を取り、ネットワークを構築していきます。
 そして、倒幕を図る後醍醐天皇の皇子、護良親王との出会いが、正成を突き動かします・・・。

 悲運の名将の半生を、史実と脚色を織り交ぜて、上手く書いてあると思いました。
惜しむらくは、湊川の戦いまで、描かれていないことでしょうか・・・(*_*)
 史実を知ってる人には、理解が得られるだろうし、そうでない人には、尻切れトンボみたいに思えるだろうし・・・。
 悩ましいところです。

 おススメ度・・・4.0

Posted at 2012/01/23 21:25:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味
2012年01月16日 イイね!

曼荼羅道

曼荼羅道

「曼荼羅道」
坂東 眞砂子著
集英社文庫 800円

 柴田錬三郎賞受賞作品です!

 多根沢麻史は、夫婦揃って失業し、家業である売薬をするため、実家のある富山に戻ります。
 亡くなった祖父蓮太郎の残した別宅に住むこととなり、そこで一冊の手帳を見つけます。
 それは、売薬の命とも言えるものであり、麻史は、書かれていた立山への登山道、「曼荼羅道」にある村々を訪ねてみることに・・・。
 祖父蓮太郎は、第二次世界大戦前、南洋のマラヤ(マレー半島)に渡り、現地の娘であるサヤを妻とし、子を成したものの、戦況の悪化により、サヤたちを残し、帰国します。
 戦後の混乱により、棄てられた形となったサヤたちは、艱難辛苦を味わいながらも、蓮太郎の元に辿り着きます。
 蓮太郎は、狼狽しながらも、古い空き家を見つけ、サヤたちを住まわせます。
 そして、家族、周囲の目から逃げるように、売薬の旅に出掛け、曼荼羅道へ入って行きます・・・。

 ちょっと前置きが長くなりましたが、現代と過去を上手く融合させ、男女の情念を描いた小説です。

 全体を通して完成度は高いものの、ちょっと贅肉というか、不必要と思える部分が多々あり、著者特有のネットリした文体と相まって、少し読み難さを感じました。

 おススメ度・・・4.0
Posted at 2012/01/16 22:57:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味
2012年01月09日 イイね!

煉獄の使徒

煉獄の使徒

「煉獄の使徒」(上)、(下)
馳 星周著
新潮文庫 940円(上下とも)

 上下巻合わせて1600ページ超。
 新年早々、とんでもない作品に当たってしまいました(*_*)

 その長さは言わずもがな、内容も・・・でした。

 十文字源皇率いる新興宗教「真言(マントラ)の法。」
 そのペテン師的なカリスマ性と、組織を追われた弁護士幸田の運営手腕により、教団は次第に大きくなっていきます。
 宗教法人認可を間近に控え、信者をめぐるトラブルで強固な弁護士と争うこととなり、教祖と一部の幹部が強行な対応を選択します。
 時を同じくし、上層部の権力争いに巻き込まれ左遷された、公安の敏腕刑事児玉は、この教団をカネの成る木として、目を付けます。
 そして、両者の奇怪な関係は成立し、さらにそこに漂うカネのニオイを嗅ぎつけた闇が近づいてきます・・・。

 どこかで聞いたことのある話です。
 世間を震撼させた某教団。
 これに、警察、政界という二つの大きな権力を加え、腐敗したトライアングルを組み、物語は進行していきます。
 かなり荒唐無稽な小説だと思いました。
 また、ある意味禁忌的な事件を題材に用いたことに賛否両論あったのではと思います(読む事も同じでしょうが・・・)。
 ただ、このような権力構造が、時系列は違えども存在していたのは事実であり、全て人間が作りだしたものなのです。
 著者の思いは計りかねますが、同じあやまちが二度と起こらねよう、この身だけは律して行こうと思った次第です。

 正直、途中かなりハマってしまい、今もちょっと余韻が残ってます(*_*)

 おススメ度・・・4.5
Posted at 2012/01/09 21:47:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味
2011年12月31日 イイね!

年間ランキング



 今年は、把握している限り、41作品、58冊を読破しました(^-^)
 自分に課したノルマは、週に1冊、1年で52冊だったので、一応クリアしたことになります。
 そんな中で、ベスト3を決めたいと思います。
 ただ、自分が読んでいるのは、文庫ばかり、また必ずしも流行りの作家や作品でないと思うので、参考程度に受け取って下さい。

 3位・・・「悪果」黒川博行著:マル暴という利権の温床を舞台に、私服を肥やす刑事を非常にリアルに描いています。

 2位・・・「中原の虹」浅田次郎著:歴史小説でありながら緻密なストーリー展開。主人公張作霖他、登場人物の設定にも無理や無駄がないです。
 
 1位・・・「火怨 北の耀星アテルイ」高橋克彦著:史実の少なさを逆に利用し、壮大かつ独創的なストーリーと、その完成度の高さは圧巻!。自らを犠牲に、民の安寧と尊厳を勝ち取ったアテルイの生き方にも感動!。
 
 他にも、浅田次郎さんの「日輪の遺産」は、年齢、性別を問わず感動できる作品だと思います。

 来年は、馳星周さんの「煉獄の使徒」からスタートです!

 来年も、良作に恵まれますように(*^。^*)

Posted at 2011/12/31 23:33:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味
2011年12月31日 イイね!

安徳天皇漂海記

安徳天皇漂海記

「安徳天皇漂海記」
宇月原 晴明著
中公文庫 720円
 
 今年最後の本と位置付け、午前中、何とか読了しました(^-^)

 平安時代末期、平氏の傀儡であった幼き安徳天皇は、源氏に追い詰められ、壇ノ浦で入水して果てます。

 この作品は、入水したはずの安徳天皇が、琥珀の玉に包まれて、鎌倉幕府三代将軍源実朝の前に現れ、そして想いを結実するため、海を、時間を越え漂海していくという壮大な歴史ファンタジーです。

 最初、古文、和歌混じりの難解な文章から始まりました。
 これらが苦手な自分には、苦痛以外何物でも無かったのですが、ここを抜けると、史実とファンタジーを上手く組み合わせたストーリーに、どんどん引き込まれて行きました。

 ファンタジーっぽい終わり方には、納得したしたようなそうでもないような、ややスッキリ感に欠けると思ったものの、著者の独創性とそれを小説として完結させた筆力には感心しました(^-^)

 著者の紹介を読み、同郷の方と知り、ちょっと誇らしさも感じた次第です。

 おススメ度・・・4.5
Posted at 2011/12/31 15:46:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 読書 | 趣味

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