「連鎖」
真保裕一 著
講談社文庫 700円
著者の作品は、映画化された「ホワイトアウト」などが有名ですが、僕が著者を知ったのはNHKのドラマでやっていた「繋がれた明日」という少年犯罪を扱った作品です。
妙に暗い話でしたが、何となく印象に残る話でした。
今回、著者の作品を読むにあたり、無難に「ホワイトアウト」を選べば良かったのですが、なんとなく話を知っていたので、デビュー作にして、江戸川乱歩賞を受賞したという本作品にした次第です。
放射能汚染食品の違法輸入(三角輸入)の実態を暴いた記者竹脇が、泥酔した状態で車ごと海に転落します。
警察は自殺と断定しますが、友人であり元食品Gメン(食品衛生監視員)でもある羽川は、これを疑い、竹脇の足取りを追い始めます。
題名の通り、複雑に連鎖した事象を、主人公羽川が少しずつ解明していくという推理小説みたいな作品です。
ここまでストーリーを複雑にする必要があるのかという感想はさておき、食品に限らず技術に関するものまで、輸出入の実態が非常にわかりやすく書かれていて、いい勉強になったというのが、正直な感想です。
Posted at 2011/10/23 10:43:03 | |
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