
「楊家将」(上)、(下)
北方 謙三 著
PHP文庫 680円(上)、650円(下)
(ブックオフオンラインで上下合わせて300円で購入。)
10世紀末、中国の宋に仕え、北の大国遼と戦った楊業と7人の息子達の活躍を描いた物語です。
「三国志」、「水滸伝」は、日本でも有名な物語ですが、この物語は、本作品が世に出るまでほとんど知られていなかったそうです。
中国では、他の二つと並び劣らない人気を誇るそうです。
当時、遼が有していた燕運十六州は、現在の北京を含み、中国古来の領土でした。
宋主は、この領土の回復こそが、本当の中国統一と考えていました。
一方、遼はこの領土を足がかりに、漢民族を支配する野望を持っていました。
楊業は、戦争に消極的な文官、まとまりのない武官に辟易としながらも、宋主の念願を叶えるべく、息子たちと共に最前線で戦います。
これに対し、遼軍を纏める耶律溪底、そして白き狼と呼ばれる耶律休哥らが立ちはだかります・・・。
読み終えて感じたのは、どちらかというと「三国志」に似ていると思いました。
ただ、この作品には、「三国志」の「登場人物が多い」、「国が乱立している」など、一読では理解しにくい複雑さがなく(それだけ奥が深いとも言えるが・・・)、直球勝負の英雄伝だと思いました。
この物語には続きがあるらしく、既に文庫化されていました。
確かに、一応区切りはついていたものの、「どうなったんだろう?」と気になる点が、いくつかありました。
これは読まねばなりません。
おススメ度・・・4.5
Posted at 2011/12/10 21:11:56 | |
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