
「終戦のローレライ」(Ⅰ)~(Ⅳ)
福井 晴敏 著
講談社文庫
四分冊合わせて1600ページ超・・・
改行も少ないため、なかなか読み進めず、しんどい作品でした(*_*)
太平洋戦争末期、敗色濃厚となった日本の将来を憂いた海軍将校朝倉は、大いなる計画を立てます。
手始めに、降伏したドイツの戦利潜水艦を接収しようとします。
これには、ローレライと呼ばれる特殊兵器を備えた小型潜水艦ナーバルが艦載されており、これを奪わんとするアメリカ軍の追手が迫ります・・・。
ローレライとこれに関わる人々の辿る運命が壮大なスケールで描かれています。
ちょっとファンタジー的な面はあるものの、ストーリー展開に無理はなく、また、登場人物やその背景もしっかり作り込まれていて、思わずスゴいと唸ってしまいました。
さらに、冒険小説でありながら、大河的に結実させる手法には、舌を巻いてしまいました(*_*)
著者の作品は、兵器を扱った機械モノが多いのですが、違ったジャンルでもこのような良作を書いてもらいたいものです。
そこで初めて、著者の力量が示される様に思えました。
オススメ度・・・5.0
Posted at 2012/02/25 18:07:34 | |
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