
昨日、グループCで最強だったポルシェ956/962Cをブログにしました。
今日は日本勢の日産。
1983年。
日産は、グループC前の「グループ5規定」向けに作られたスカイラインターボをグループC向けに改造。
「スカイラインターボC」が日産初のグループCカーです。
なんとFR!
エンジンはラリー用に作ったLZ20B型2000cc直列4気筒ターボ。
まぁてんで遅くてダメでした。
1984年。
マーチのシャシを使ってMRにLZ20B直列4気筒ターボを搭載。
カラーリングで、スカイラインターボ C・フェアレディZ C・シルビアターボ Cと名称が付いていました。
これもダメ。エンジンがとにかくパワー不足でした。
1985年。
エンジンはアメリカ・エレクトロモーティブチューンのVG30型3000ccV6ツインターボ。
シャシは当初、マーチ85GとローラT810の両立。
マーチ85Gを使うのは、スカイラインターボ C・シルビアターボ C。
ローラT810を使うのは、フェアレディZ C。
アメリカのIMSA-GTPでは、エレクトロモーティブチューンVG30ツインターボ+ローラT810が席巻していました。
いきなり速くなりました!
豪雨のWEC IN JAPANで優勝します(海外メーカーは豪雨でリタイヤを選択)
1986年。
シャシはマーチ86G。
エレクトロモーティブチューンのVG30型ツインターボは変わらず。
車名が「日産R86V」に変わりました。
初めてサイドラジエターを採用しています(マーチ85Gはフロントラジエター)。
日本でのレースではリタイヤが多く、戦績は優れませんでした。
ルマン24時間レースに初めて参戦しました。
R86Vとマーチ85Gを使うR85Vの2台。
R86Vはリタイヤ。
R85Vは16位で完走。
1987年。
日産はレーシングエンジンとして開発されたVEJ30型3000ccV8ツインターボ。
シャシはマーチ87G。
車名「日産R87E」。
VEJ30型は高い期待のエンジンだったんですが、全く完走できないトラブルだらけのエンジンだったんです。
ルマン24時間レースはリタイヤ。
耐久力がないので速さが出せないエンジンでした。
1988年。
ダメなVEJ30型を大改良してVRH30型3000ccV8ツインターボへ。
ヘッド回りをベルモノに変更していました。
シャシはマーチ87G。
車名「日産R88C」。
シャシが前年から変わらなくて、暫定的なマシンでした。
ただし、耐久性が飛躍的に高まったことで日産のチーム力が向上します。
(レース戦略やテレメトリーシステム導入等)
ルマン24時間レースは14位完走。
1989年。
エンジンは、新規開発したVRH35型3500ccV8ツインターボ。
シャシは専用のローラ。
車名「R89C」。
初めてのカーボンモノコックのマシン。
世界スポーツプロトタイプカー選手権WSPCに参戦。
戦闘力を高めましたが、ルマン24時間レースはリタイヤ。
1990年。
エンジンはVRH35Z型3500ccV8ツインターボ。
シャシは専用のローラ。
車名 英国開発「R90CK」・日本開発「R90CP」。
世界スポーツプロトタイプカー選手権WSPCに参戦。
戦績はR89Cを上回りました。
ルマン24時間レースは7台が出走。
No.23(星野・長谷見・鈴木利男)は5位でフィニッシュ。
当時の日本車+日本ドライバー最上位でした。
1991年。
エンジンはVRH35Z型3500ccV8ツインターボ。
シャシは日産自社制作。
車名「R91CP」。
日本での戦績はトヨタとポルシェを圧倒。
しかし、日産社内のモメごとと、世界スポーツプロトタイプカー選手権WSPCに参戦していないことでルマン24時間レース参戦はかなわず。
この年のルマン24時間レースを制覇したのは「マツダ787B」。
1992年。
エンジンはVRH35Z型3500ccV8ツインターボ。
シャシは日産自社制作。
車名「R92CP」。
アメリカIMSAデイトナ24時間レースに参戦して、No.23(星野・長谷見・鈴木利男)がブッチギリ優勝。
日本での戦績はシリーズ7戦全戦優勝。
ルマン24時間レースは「燃費制限なしの3.5リットル自然吸気エンジン」へ移行しており、R92CPは出走できず。
最初はグループCで一番耐久力が無くて遅いメーカーでしたが、年々力をつけて最強となりました。
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クルマ | 日記
Posted at
2020/07/28 20:52:12