接触篇
相容れぬ者同士が出会うとき…
激しくテントを揺すられて目が覚めました!
顔を出すとみんな既に片付けを始めています
こ〜ちん
『あれ?今何時?』
kazuya
『6:30』
『あんまし静かやし死んどるかと思った』
ねこまた
『明け方トイレで合ったのに返事せんし』
(耳栓で何にも聞こえなかったけど言ったよ!)
【なんか久々によく寝た気がする】
igu
『またどっか見に行っとるんかと思った』
(いつもは早起きして周辺の散策をしてるんですよ)
どうやら耳栓のお陰でかな〜り深く寝入っていたようです
出発前に地図を広げてルート確認
そのときkazuyaが提案
『帰りに寄りたいとこあるんやけど』
一同
『え?どこ?』
kazuya
『昼飯なんやけど、どんなとこか行ってみてのお楽しみ』
場所は奈良の市街地[36-C5]
kazuyaいわくB級グルメの店のようだが…
キャンプ場のすぐそばに
100名瀑のひとつ“
八草の滝”があるのですが
それは次回以降の楽しみに取っといて…
いつもより遅めの出発
地37を北上
地36〜
地35と走り
車に詰まる事もほとんどなく軽快に走り抜けます
【朝食はいつも地べたです】
コンビニで朝食をとりますが昼食は遅くなる予定なので
少し多めに取りました
その後1日目の再現のように迷走するシーンもありましたが
ナビのお陰ですぐに軌道修正
地29に入って
奇岩峡[4-D4]が気になりましたが出発が遅かったのでスルー
この先はいつもの龍神ルートですが
地29も今後ルートに加えてもいいと思うくらい楽しい道です!
へたしたら
龍神スカイラインに行く前に腹一杯です!
でも、その辺は心得ているので腹八分目に押さえてメインの
龍神スカイライン(
国371)へ
satsuke、こ〜ちん、kazuya、igu、ねこまたの順に走ります
走り出してすぐに工事中の箇所がありせっかくのリズムがストップ
『なんだかな〜』
青になり走りだして再びリズムを刻みながら走るが
しばらくするとまた工事中…しかし今度は
革ツナギに身を包みGSX-Rに跨がるライダーがいました!
見るからに地元の走り屋見たいな感じです
俄然みんなは注目です!
はたして彼の走りは?
ワタクシの背後でいやらしいオーラを感じました
シグナルグリーン!
スタート!
タイヤを暖めているのか彼は慌てる様子も無くゆっくりと発進
最初の左コーナーもグリップを確かめるかのように注意深く曲がります
ワレワレを意識しているか?それとも意識の範囲外なのか?
何やら怪しい動きです
コーナーもいくつかクリアし、タイヤも暖まった頃
ワタクシならそろそろ仕掛けるタイミングです!
次のコーナーの立ち上がり加速が先ほどよりも鋭い!
『始まった!』
しかし…
『あれ?こんなもん?』
『まだ行かないのかな?』
しばし追走…
どうやら…
この人…
これで…
イッパイみたい…
『う〜ん抜かしたいな〜』
けど、ワタクシ今回のツーリングはsatsukeに任せる覚悟で来ていたので
出しゃばるのはしないと誓ってきたのです
信号待ちでミラー越しに顔を見た感じだと40代くらいに感じ
後ろを行かせる度量もあるはずと期待してたんだけど一向にその気配なし
つ〜か、後ろ見てるのか?
さすがにsatsukeも前に出るだろうと我慢してました
・
・
・
・
・
・
しかし、いつまで後ろにくっついてる!?
今日に限らずツーリング中は精彩を欠いた走りのsatsukeに
業を煮やし飛び出したのはkazuya
われわれ二人の前に出るとサクッと
そのまま次のコーナーでGSX-Rの前にでる
もしかしたら彼は後ろがつっかえてるの気づいてなかったのかも?
だとしたら今ので気づいて前に行かせてくれるかも…
『え〜?さっきよりアクセル開けてるし〜!』
抜かれたkazuyaに付いて行こうと彼はガンバリ始めちゃいました…
まずいです!非常に危険です
ワレワレには緊張すらしない速度ですがそれでも抜かそうと下手につついたら
彼が更に無理してしまう可能性があります
そうでなくても、先ほどの走りからすると彼は相当無理して走ってるようです
『今になってなんで?』
『はっ!』
いにしえの記憶が蘇りました!
『お前が行くなら俺も行く、お前が逝ったら俺も逝く』
ある人の言葉です…
もしや彼も同じことを考えてるのでは?
kazuyaが行けるなら自分も!と…
しかし、上の言葉には絶対条件があります
先頭と後続のライダーの力量が最低同じでないといけないという事です!
でないと『お前が行くなら俺は逝く』になってしまいます!
彼はまだ知らないようです…
“
ごまさんスカイタワー”駐車場で大勢のライダーの注目を浴びながら
爆音をたてて通過!
彼にとっての刹那の挑戦は
ワレワレとっては那由多のごとく感じられましたが
終焉はもう間も無くでした
kazuyaに離された距離を詰めようと右コーナでハードブレーキングでの突っ込み
しかし、リアをロックさせてしまい、フラフラしながらなんとか路肩に停車
短いようで長い出会の時はお互いの顔も知らぬまま突然の別れとなったのです…
ようやく本来のペースで走れるようになりました
再びsatsukeを先頭にしかし今度は先ほどと変わり鋭く走るsatsukeです
しかし、この時satsukeのCBRは既に蝕まれていたとは誰も知りませんでした
精彩を欠いていたのもそのせいだったと帰宅後聞きました(ホントか?)
“
龍神スカイライン”を走り終えこれまでとは違うルートを攻めます
今日は月曜日
いつもの月曜日ならコンビニでヤングマガジンを立ち読みしてる頃
楽しみにしている作品が『喧嘩商売』です
異種格闘技をテーマにしながらギャグ要素もある作品で
作者自身を昔から気に入っていて連載当初から読んでいるのです
さてさて、ほぼお昼と言っても良い時間帯ですが
まだガンバって走らないと行けません
それでも近道しない所にHeatHaze魂を感じます
地53[17-J4]をひたすら西に移動して
地21〜
地48を北上
更に北上して奈良市に入るルートです
市内は混雑してそうで到着時刻が読めませんが秘密のB級グルメに期待が膨らみます
いよいよ未踏の地、
地53にsatsukeを先頭に走り出します
予想はしてましたがセンターラインの無い狭い道で
場所に寄っては砂利が広がってたりします
ところで昔の武人は日常が戦場の心構えで
常に心に抜き身の真剣を携えていたとか?
ときどき『昔の人は凄かった』なんて聞きますが
どんなに研ぎすませてもやはり現代人ですね
同種競技なら自信もありますが異種格闘となると全く想定してなかった為
いきなりダウンをとられてしました!
二輪に対しての異種と言えばもちろん四輪です
ワタクシ接触してしまいました!
下りの左コーナーでイン側に砂利が広がっていた為よけたのですがそこに車が来ていて
なんて事なはずなのにブレーキかけたら砂利で滑ってそのまま車の方へ…
相手の車の右フェンダーにぶつかってこけてしました
スピード自体も出てなくてお互い怪我も無かったので
警察に届け出て後は保険対応という事でその場で終わりました
とはいえ、携帯が圏外のため警察への連絡がなかなか出来なくて
近くの集落で電話を借りたりと1時間程みんなを足止めしてしまいました
相手の車は当然フェンダーがへこんで青い印を刻んでしまったのですが
ワタクシの愛車の方は5m離れるとどれが今回の傷か判らない有様です
YAMAHA非公式のテストライダーとしてテスト項目を一つクリアしました
衝突実験OKです!
やっぱ R1って丈夫だわ!(ワタクシの悪運もですね!)
『今現在最強の格闘技は決まっていない』(喧嘩商売より)
次回は勝ちます!
気を取り直して再び走行開始です
この後も狭い道が続くので鞘に納まっていた刀身を抜き身状態で走ります
あ、男の刀身は抜き身にしてないですよ
別件で警察のご厄介になりますからね
ここってキャンプ場が多いんですよね
どこかのキャンプ場を通り過ぎる時
河原でキャンプしていた家族がいまして
小学生くらいの女の子がこちらに手を振ってくれました
ワタクシうれしくて手を振り返しました
勘違いしないで下さいよ!
ワタクシ小さい女のが好きなんじゃなくて
その前の段階があるんです…
昨日、おくとろの吊り橋を目指していた時のことです
HeatHazeは皆、自己申告では紳士なので
民家の近くではペースを落としてアクセルも緩めます
でも、おくとろに差し掛かったとき道ばたを歩いていた女の子が
両手で耳を塞いで恨めしそうにコッチを見ていました…
どんなに気を使っても嫌われる事もあります
そんな後ですから
バイクに嬉しそうに手を振ってくれるその行為に感激して振り返したのです
たぶんその女の子のお父さんもライダーなのかもしれないですね
地53〜
地21すぐに
地48になりますが
少々、問題が発生
kazuyaは全く問題にしてなかったですが…
道路にバリケードがしてあり
お決まりの『通行止め』の文字
無理して結局引き返しじゃ時間の無駄だと思いUターンを提案しましたが
kazuyaが
『Uターンなんて何言っとんやって』
『HeatHaze伝統の突破や!』
『うっ…伝統と言われると引き返せない…』
しかし、1日目で『狭い道はそんなに楽しくない』とか言ってたのに
行けないとなると行きたくなるその辺りがHeatHazeのDNAを感じます
躊躇しているみんなより先に出発!
広くて綺麗な路面はほんの数百m程で終わり
その後はねこちゃんがものすごく嫌がる荒れた路面
レベル3険道
【通り抜けられましたが…まあ、普通はUターンですね】
災害とは別に、どう考えてもマップルでおすすめになってる理由が不明?
素堀トンネルがあるからマニア向けのおすすめ?
それともオフロードとしておすすめ?
【通行止め区間を抜けたとこでねこちゃん待ち】
地48を抜けて吉野郡下市町に入りました
ワタクシ先程の事故の届け出のため離脱して
国370で西へ
五條市の五條警察へ向かいます
本来なら現地で警察の到着を待つのですが
怪我も無いのと待ち時間がかなり掛かるので
お互いの都合のいいときに寄ってほしいとの事でした
こんな場合でも警察署の位置検索でナビが非常に役立ちました!
(もう必須アイテムかも?)
ほかの皆はそのままB級グルメのお店に向かうので
寄り道のワタクシはそのお店で食事出来ないかも…
少々、心残りですがしょうがありません
しかし、五条警察は以外にもすぐ近くで
エグゾーストを聞きつけてかおまわりさんが表に出てきてくれて
すぐに届け出の手続き開始…
車検証と免許証、自賠責を提示して後は接触箇所の確認だけと
何ともあっけなく終了
車両の確認の時ワタクシのR1をみたおまわりさんが
『これ全部今回の!?』
『からだ大丈夫ですか!?』
と、驚いてましたが
『実際はこの辺だけです』
と、自分でもよくわからず適当に指差しました…
やるべき事が終わったのでコンビニで一息入れて皆と合流する為に奈良市へ向かいます
ホントは奈良市内へ入ったら先導する為にナビで検索しておいたので
ワタクシだけは店名を知ってました
“
とんまさ”名前を聞いたらどんなメニューの店か想像がつきますよね?
で、ワタクシナビを頼りに“
とんまさ”に向かいます
なかなかマニアックというか近道をルーティングしたせいか
変な道を案内したりするので少々時間がかかってしまい皆は食事が終わったのでは?
と、思い途中で何度電話しても誰も出てくれません
走っているのならしょうがないですが
別れた後、店に直行してるならもう付いても良い頃のはず?
着信がすぐ判るように携帯をタンクバッグのトップにいれて走っていると
後、数キロで店に着く距離でメールが入ってきました
見ると向こうも後少しで到着とのこと
以外に時間か掛かってるな?
場所が判らず探してたのかな?
ドンピシャ!
ナビの通り“とんまさ”に到着しました!
駐車場に入ると見慣れたバイクが並んでます
ギリギリ間に合った〜
と、思いきや皆も今きたばっかりだそうで
一緒に食事ができてよかったです
【店の前:帰りのとき撮影】
店内を見回すと、TVで何度も紹介されているらしくこれまでの放送日や
店を訪れたタレントやレポーターの事などが紹介されてました
そして思った通り大盛りで有名な店だったのです!
メニューには写真はありませんが
下手に“大”を頼むとハマってしまうのは目に見えてます
ここは“小”を頼むと常人サイズのはず…
ところが“並”からしかありません…
覚悟を決めて革パンのファスナーを降ろします
ワタクシがオーダーしたのは“若鶏カツ定食(並)”
で、でてきたカツはふつうの3倍はあろうかと言う量です
【いい歳したおっさんにはきついです…】
こ、これで並って…大だとどんだけあるんだ〜…
冷静なのか寄る年波に勝てないのか“大”を頼む者は一人もいませんでした
そういや、ねこちゃんて毎食メタボの薬とか言って呑んでるけど
『食べるのを制限すりゃ良いのに〜』
『飲み物も砂糖入りとか平気に呑んでるし〜』
とか言うと
『我慢は体に悪い』
とか言います
う〜ん、健康に気を使ってるのか使ってないのかどっち?
ワタクシはともかく遅くなった理由を食事をしながら訪ねると
ワタクシと別れた後GSで休憩をたっぷり取ったのと
satsukeのCBRが交差点でエンストしてしまい
その後エンジンがかからなくなってしまった為時間がかかったそうです
エンジンがかからなくなったのはバッテリー上がり
ワタクシのように過放電とかでなく昼間にはヘッドライトを消して走行しているのに
なんでバッテリーが上がるの原因不明です
大きくわけて
ステーターコイル、レギュレーター、バッテリーのどれかがダメだと考えられますが
『どこやと思うけ?』
『自分で直せると思うけ?』
と、satsukeは心配でしょうがない様子
『そんなもんあれこれ言うてもしゃあないわ』
『バイク屋に持ってくのが一番や』
kazuyaの言うとおりです
後日、販売店で修理したところ
ステーターコイルが焼けてほとんど発電してなかったそうです…
後チョットで走行はおろかエンジン始動すら出来ないとこでしたね…
ツーリング中のペースがまた〜りだったのは
『これが原因だった』と本人の弁です
【サンプルはごく普通、いつから普通じゃなくなったのか?】
【うん、サンプル作り直すより手っ取り早いよね】
ワタクシが戦線を離脱している間にネタを提供しているとは
satsukeもようやくHeatHazeとしての自覚がでてきたようです
食事も終わり後は帰宅するだけとなりました
腹がイッパイになりすぎてバイクに跨がった時お腹が少しキツかったです
国24を北上し京滋バイパス宇治東IC[46-D4]から高速に乗り家までひとっ走り
のはずでしたが、この時期は言わずもがな渋滞です
名神道に入って程なく車列が続き
言うまでもなく渋滞の対処はしましたが
わたくし左の方を走っていた所うっかりして
故障車のそばで旗を振っている青い服の男性に見つかってしました
素知らぬ顔をして通過しようとしましたが
彼は何度も指をさしてこちらに来るように促します
さすがに無視出来なくなり彼の横で停まると
『お金いくら合っても足りんぞ!』、『ちゃんとしょ!』
そう彼の職業はおまわりさんでした
『ハイ!』
いつも子供に返事は元気よく!と言ってる手前
元気な返事で答えました!
その後も北陸道に入るまで渋滞は続き
さすがにへろへろに疲れてしまいました
【賤ヶ岳SAで最後の休憩】
賤ヶ岳SAで休憩と給油した後は流れ解散
21:00頃には帰宅出来ました
タイヤを見るとセンターはうっすらと溝の後が残るだけ
もうすぐ車検だからタイヤをなんとかしないと…
出費がかさむな〜
その後ツーリング参加の皆さんから続々と帰宅メールが届きました
そのときワタクシはガレージで愛機R1のそばでチェアーに腰掛け
3日間の余韻に浸っていました…
おわり

【本日の走行距離】
残念ながら発動篇はありません…