<野島崎港にて>
100110(日)ぶらり南房総行の続きです。
黒い初詣(?)も無事済ませ、健全な一般社会へ戻ってきました。
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野島崎には灯台資料館の他に、「白浜海洋美術館」という私設の美術館もあります。せっかくなのでお邪魔してみました。
海の工芸美術 白浜海洋美術館 HP
「海洋美術館」と銘打つ通り、展示物は地元の海、漁師の文化について。白浜近辺は江戸時代から漁港として栄え、特に明治・大正期にカツオ・クジラの漁で最盛期を迎えたとか。往事の隆盛ぶりが偲ばれます。
中でも、この地独特の「万祝(まいわい)」と呼ばれる大漁半纏のコレクションが目を惹きます。これは大漁の年だけに作られる特別な衣装。その年の暮れに船主が作製し、船子にボーナスとして支給。新年の祝いで皆が着用し、三日三晩飲み明かし豊年を祝ったのだそうです。
絵柄は、お目出たい鶴亀・宝船・七福神・弁天。漁対象のクジラ・カツオなど。伝統的な白波バックの錦絵風なものから、図案化されたクジラをロゴのようにちりばめたポップなものもあったり。
半纏と呼ばれておりますが、実際は長く裾まである、留め袖のような形態。その裾一杯を使った美麗な型染めの絵付けが特長となっています。非常に贅沢な衣装です。
面白かったのは、その型染めの図案見本帳群。デザイン的にも優れたものが多く、そのバリエーションも厖大。今の自分の仕事の参考にもなりるものでした。実に興味深いです。
その他、当時の漁師さんが彫り上げた各種漁具・船首飾り・アクセサリー。関連する絵画・写真など、小さな美術館ながら見応えのある展示となっていました。
シーズンオフのためか訪問客は私独りでしたが、館長がつきっきりで全ての文物について解説を加えてくれるという、これまた非常に贅沢も。
お近くにお寄りの際には是非。入館料500円です。
(撮影が基本的に禁止でしたので、館HPより万祝の写真をお借りしております。)
小腹が空いたので地物の貝類に舌鼓。
サザエもハマグリも熱々のぷりっぷり。麦のアレとか米のアレとかを我慢するのに一苦労です。
岬を離れ駐車場まで。ここに来てようやくお日様が顔を出してくれました。
房総フラワーライン沿いのお店でサザエ・カマスの干物・イカの一夜干し・地酒などをゲットして千倉方面に。
野島崎からほどなく、こちらもフラワーライン沿いのうどん・天丼のお店「天作」さんに。ちょっと遅いお昼を頂きます。
天丼+たぬきうどんの「天作セット」をセレクト。
さっくり揚がった天ぷらに、むっちり本格さぬきうどん。これでお代は880円。お味もばっちり。
壁の一押しメニューで気になった、「さんま燻製」も追加注文。
まばゆいゴールドのボディ、嘘のような質感。軽くスモーキィな風味に、噛み締めると滋味深いサンマの旨味…サンマジャーキー的な感じでしょうか。日本酒が欲しくて仕方がありません。
これで一本130円。思わず五本程お土産で包んでもらってしまうことに。
ちなみに、こちらは房総マイスター・ダントツさんご推奨のお店です。ご紹介感謝です!
そんなこんなで、一端晴れた空もまた雲厚く。雨の降る前に帰ろうと、帰路は直線距離。アクアラインを通ってあっという間に帰着です。
房総もなかなかに楽しい良い半島でした。
特に房総フラワーライン。適度に鄙びた港町の雰囲気と、ゆるやかな海沿いのカントリーロードが味わえます。黄の色のビートよりも、血の色のムスタング(ft.GT)に似合う感じですね。天気が良ければなお最高でしょう。
がっつりワインディング&海ならば伊豆、近場でちょいとドライブ&海ならば三浦、のんびりクルージング&海ならば房総。そんな感じもしたりしなかったり。
帰宅後は南房総の海の幸を提げていつものところへ。
サザエの壺焼きは、野島崎の一品のように一度取り出して、刻んで調味して戻すタイプも上品でよいのですが、やっぱり丸ごとばっくり行く方が野趣があって良いですね。冬のサザエ、身が締まっていて実に美味です。
今年の房総はスルメが豊漁とのこと。たしかに肉厚でフレッシュな一夜干しに仕上がっております。甘塩で実に甘美な風味。
カマスの干物は売店一押しの品。カマスは時に独特の臭みが気になることがあります。鮮度がよいのかこちらは全くの無問題。むしろキュウリのようなその香りが風味をいや増しています。干しているのに、いや干しているからこその旨味の凝縮館でしょうか。
あんまりカマスが美味しいので頭まで食べようとしたのですが、激しいキスで応酬されました。イテテ。でもいい顎。
どれもこれも房総の地酒「ふるさと」にぴったり。房総は海の幸も満点!です。
次回はもうちょっと東京湾寄り、館山や洲崎あたりにお邪魔してみようと思います。浦賀から館山へフェリーに乗るのも楽しそうですね。
あ!そう言えば鴨川にザトウクジラが打ち上げられたんでしたっけ。
まだ遺体が残っているようでしたら、明日見に行こうと思います!
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p.s.
<インスマスを覆う影 1/7(動画)>
件の「インスマウスの影」の伝説のドラマ化作品がyoutubeにアップされていました!
あれは…たしか18年前の1992年。まだH.P.L作品を知らなかった私は、その日も大好きだったギミアブレイクを見ていたのですが、画面に映し出されたのは……
“あの”小中千昭監督の“あの”佐野史郎主演の作品です。
小中さんはウルトラマンティガ監督時に、子ども番組へあろうことかクトゥルー神話をジョイントさせた方。
SAN0史郎もといサノ史郎さんはクトゥルー神話のアンソロジーに小説を執筆したり、両君斯道の大家としてその筋では有名だったり。
1~7までに分割され、57分の全編を見ることができます。
お好きな方は是非!
D
Posted at 2010/01/23 13:33:09 | |
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