<覚悟完了>
土曜は毎月恒例のワイン会「Salon de Soleil(サロン・ド・ソレイユ)」にお邪魔して来ました。場所は東銀座の地中海料理店「
ギンザ・アルコ・イリス」さんにて。
こちらはソムリエ・女優の竹本聡子さんが主催されるワインの会。1時間ほどのワインについての講義、講義内容に沿ったワイン各種、そしてワインに合わせたコースが楽しめます。
今回の講義テーマはイタリア総集編。過去北部、中部、南部と三回に分けて行われたものの総括。全20州のおさらい等を。
ちなみに、イタリアのワイン生産量(2009)は4550万hlで、フランスの4570万hlに次いで世界二位。この二国の順位は毎年僅差で入れ替わります。三位はスペイン(3900万hl)。次回からはスペイン編に入ります。
イタリア編の各詳細、ワイン法等については過去のアレをご参照ください。
flickr 1012- Salon de Soleil Wine Class
御酒:1108 Salon de Soleil 35th ワイン会参加/泡沫のテンプテーション の事
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御酒:1106 Salon de Soleil 33th ワイン会参加/Visca! Espana! の事
御酒:1105 Salon de Soleil 32th ワイン会参加/Io amo LUCE! の事
御酒:1104 Salon de Soleil 31th ワイン会参加/イタリア南部 の事
御酒:1102 Salon de Soleil 30th ワイン会参加/イタリア中部 の事
御酒:1101 Salon de Soleil 29th ワイン会参加/イタリア北部 の事
御酒:1012 Salon de Soleil 28th ワイン会参加/フランス総集編 の事
竹本聡子先生 公式ブログ
<手前に神がいる>
という訳で、この度はイタリア全土から厳選された名醸ワインが。
・ロゼ・ブリュット・スプマンテ(桃泡)
Rose Burt Spumante NV
ヴェネト州(北部)、I.G.T ヴェネト、トレヴィジオール(Trevisiol)造
グレーラ(プロセッコ)主体、シャルドネ、ピノ・ネロ
「プロセッコの名手の手になる、ロゼのスプマンテ。美しい桃色、ドライな爽やかさ。」
・フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ 2006(白)
Fiano di Avellino 2006
カンパーニャ州(南部)、D.O.C.G、ベニート・フェラーラ(Benito Ferrara)造
フィアーノ 100%
「ヴェズービオ火山由来、バランスに優れたエレガントな白。ウィスキーのような甘い香り、スッキリとした後味。」
・ヴァッレ・ダオスタ ピノ・ノワール ヴィニフィカート・イン・ロッソ 2009(赤)
Valle d'Aosta Pinot Noir Vinificato in Rosso 2009
ヴァッレ・ダオスタ州(北部)、D.O.C、ラ・クロッタ・デュ・ヴィニュロン(La Crotta di Vigneron)造
ピノ・ノワール 100%
「イタリア最北、ヴァッレ・ダオスタ産。防かび剤をあまり使用しない。クリアでバランスに優れる。」
・ロエロ 2007(赤)
Roero 2007
ピエモンテ州(北部)、D.O.C.G、マッテオ・コレッジア(Matteo Correggia)造
ネッビオーロ 100%
「華やかな香り、複雑な味わい、スパイシィ。新しいバローロ。」
・ルーチェ 2006(赤)
Luce 2006
トスカーナ州(中部)、I.G.T トスカーナ、ルーチェ・デッラ・ヴィーテ(Luce della Vite)造
サンジョヴェーゼ 50%、メルロー 50%
「フレスコバルディ家とロバート・モンタヴィのジョイントベンチャー。第二のオーパス1、いやオーパス2。」
今回もどれもグッド。
ロゼのスプマンテはおしゃれなボトルに美しいピンクの液体、それでいてスッキリ爽やか。
フィアーノの白も、特徴のある香りにとろりとエレガントな口当たり、スッキリ抜ける後味。
赤前二種はどちらもエレガント。特にロエロは二千円台という値段が信じられない本格派。まさに新しいバローロ。バローロ好きで貧乏な私には、間違いなく買いです。
そして、ラストに…
<光あれ!>
ルーチェ 2006(ルーチェ・デッラ・ヴィーテ)。
言わずと知れたスーパートスカーナの雄。
トスカーナ・フィレンツェの名門フレスコバルディとカリフォルニアアワインの父、ロバート・モンダヴィによるジョイントベンチャー。すでにロートシルトとのジョイントで「オーパス・ワン」を産んでいた、モンタヴィからの申し出により実現。
イタリア系移民であったモンタヴィファミリーがかねてより抱いていた「イタリアワインを造りたい」という野望。トスカーナの地で1300年代からトスカーナの名醸家として知られるフレスコバルディ家の歴史。
偶然、モンタヴィ家の次男ティムとフレスコバルディ家のランベルトが、共にカリフォルニア州立大学デイヴィス校で醸造を学んだことから、このジョイントが実現。1995年に合同出資会社ルーチェ・デッラ・ヴィーテが発足。
<双子のシュバルツシルト半径>
そこから生まれたこのルーチェは、
一口含むと、爆発的にパワフルな陽性の凝縮感のパンチ。まさにルーチェ(伊語で「光」)。口中は酸味とコクの高度なバランスに覆われ、やがて長く続くエレガントな余韻が…
パワフルなサンジョヴェーゼとエレガントなメルローの幸せなジョイント。それはモンタヴィとフレスコヴァルディの関係にも似ているのかも。
なーんて受け売りを、思わずダラダラ書いてしまったりして。
06ですからもっと寝かせるとなおいいんでしょうけど、まあなんつうかとにかく美味しいです。ラベル通り、これは太陽です。
オレは、いま、太陽を、含んで、いるッッ!!とか。
空ボトルを記念にもらって帰ってきてしまったのは内緒で(笑
<当方に迎撃の用意あり>
あ、そもそも、「スーパートスカーナ(タスカン)」「スーパーV.d.T」とは、元来のワイン法(DOC)を無視し、醸造家の望む方法、品種で造られたワインのこと。そのため、格付け的には下位の「V.d.T(テーブルワイン)」「IGT(地域ワイン)」とされてきました。
たとえば、D.O.C上では、トスカーナのキャンティは、赤ブドウに白ブドウをブレンドする義務があったり、イタリア産のサンジョヴェーゼ他の使用が必要だったり。そもそもフランス原産のカベルネ・ソーヴィニヨンを用いてはならなかったり。
その縛りを無視する醸造法を、トスカーナの醸造家が始め、格付けでは下位であるものの、品質・価格面で高く評価されるワイン(サッシカイア等)が生み出され、これらが「スーパートスカーナ」と呼ばれるように。
この動きはイタリア全土に広がり、「スーパーV.d.T」と総称され、現在では後追いでその製法をワイン法に取り入れ、D.O.C認定される逆転現象も生じてきているとのこと。
なんつうか反逆の赤。厨二的でちょっとカッコイイ。
しかも超美味しいときたもので。
<料理は最高、写真は失敗>
料理ももちろんイタリアン。美味美味。
前菜はメダイのカポナータ、鴨のロースト、薫製鴨のオレンジソース。芝エビのスカッパテッレに子羊のローストパルミジャーノリゾット添え。ドルチェはフォンダンショコラとグレープフルーツジュレ。ってうろ覚えですが。
スカッパテッレは南伊の乾麺パスタ。長ーいマカロニを半分に割ったような面白形状で、そのくぼみにソースが良く絡みます。子羊も感動ものの美味しさ。久しぶりにお肉らしいお肉を食しました。
店内がちょっと暗いのと、自分がアレでホワイトバランスとISOを間違えてしまったり、G12の電池が切れてIS04さんに変わったりで、写真がかなりいまいちですが…あとで貼り替えるかも知れません。
<先生方>
いやー、それにしてもルーチェに尽きますね…
なんか先生にお願いしますと、卸値でごにょごにょなんだそうです。数人集まれば、独り数千円で一杯呑めます。いかがですか?
あ、沢山の一杯でなくて、グラスの一杯になりますが…
ということで、次回は6/18。
場所は同じ東銀座。講義・ワイン・料理込みで12k。
スペイン編に入ります。リーガエスパニョーラをだすまでもなく、時代はスペイン!
テンプラニーリョ種の高コスパのワインには、平素より大変お世話になっております。
最近は高級品にも掘り出し物アリだそうでして。
かなーり楽しみにしています。
D
Posted at 2011/05/26 18:52:29 | |
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