• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

んがぁのブログ一覧

2007年09月26日 イイね!

実は私Sなんです・・(仮) 第2回全国オフ

最初に長い文章であることをお詫びします。お暇なときにお読みくだされ。
おまけに画像は1枚もありません。ご容赦ください。




■ プロローグ
ブレーキトラブルで我がS204はディーラーに預けたまま。
前日に完了したとの連絡があったが忙しくて引き取れなかった。
意を決して車検取立てのスバル360で八ヶ岳を目指すこととなった。
たった18馬力しかなく坂を登れるか心配だが何とかなるだろう。

だが、やはりそこは素人が整備したボロ 旧車、数々のトラブルが襲った。



■ 止まる360
この時代のクルマにはシートベルトは用意されていない。
またベンチシートにヘッドレストもない。追突されないことを祈るのみ。

午後1時30分、ガスを満タンにして出発。
30度を超える猛暑にエアコンなしでは高齢に堪える。
タオルを2枚用意し1枚は常に膝元に。
フロントのベンチレーター・リッドを開けて走行風を取り入れる。が、暑い。


相変わらずワイドレシオのノンシンクロ3速ミッションはシフトが難しい。
2ストの低速トルクに助けられながら相模湖ICを進む。
交差点で止まると見ず知らずの人が携帯のカメラを構える。ちっとテレるな。

相模湖ICには渋滞もあって3時に到着。
時速70キロで無理せずにゆっくりと走る。
高速道路は流れもよくこれなら5時までには楽勝で着けると思った。
だが・・・

最初にエンジンが止まったのは談合坂SAの直前。
急にアクセルの反応がなくなりエンジンが止まった・・・orz
何となくガスが来ないような状況だ。キャブレターか?

とりあえず3車線の路肩に止まりウィンカーを出しっぱなしにする。
当然ながらハザートなどという機能はない。
汗だくになりながらリアのリッドを開け点検。

ガソリンのにじみはない。オーバーフローもしていない。
フェルストレーナーを疑ったが分解する道具がない。
何度かセルを回すとエンジンが始動した。
とにかくSAに滑り込みもう一度リッドを開けて再点検。

ガソリンはたっぷりと入っている。給油の必要はない。
エンジンは簡単に始動する。ゴミがメインジェットを詰まらせたのか?
何もできない腹いせにガソリンタンクにケリを入れる。「おまじない」みたいな。
これならば大丈夫だろうと判断し本線に戻った。


談合坂トンネルに入ってまもなくエンジンがまた支障をきたした。
とにかくトンネルを脱出せねばと焦ったが調子はますます悪くなり遂に止まった。

路肩のない高速道路の長いトンネルでクルマが止まるとどうなる?
後続車があわててラインを変え360の横をスレスレに逃げる。
私は何もできずただセルを回すだけ。「かかれ!」・・・プスン。

長い時間のような気がした。相変わらず後続車が次々を押し寄せる。
そりゃそうだ、三連休の初日で車は多く流れも速い。
最悪の事態を覚悟せねばならなかった。恐怖の時間が過ぎていく。
エンジンが急に目覚め1速にシフトし後続車の切れ目を狙って発進。
体中から汗が噴出してきた。助かった。奇跡としか言いようがない。


その後何故か順調に走った。
戻るべきかどうかを悩んでいたが調子を取り戻したのなら前に行くしかない。
しかしやっぱり何度も止まるの連続となった。
本来降りるべきインターの1つ手前「須玉」で高速から一般道に出た。

もしかしたらガスが来ないのはガソリン量が減ったためか?
こいつのガスタンクはリアトレイの下、エンジンの上にある。
フェルポンプはなく重力による落下でフェルストレーナーに入る。
要するにバイクのガソリン供給と同じ要領だ。

ガスを満タンにしたら全然問題なく力強く走れるようになった。
ガスタンクは18リッターだが5リッター使うと症状だ出る。

道に迷いながらも8時過ぎにホテルに到着。疲れた。
クルマを降りたら急に腹が減ったと感じた。
鍵は壊れているのですべてのガラス窓を閉めて荷物を持つ。
駐車場を見渡せば各地から集まったSがズラリ。壮観。

事前に「電光石火の出世魚氏」から電話で伝えられた宴会場へ急いだ。
すでに宴会の真っ最中だった。



■ 狂乱の前夜祭
そこには馴染みのある親しみのこもった面々と新たな若々しい顔があった。
「その筋系丸坊主殿」の熱い抱擁に歓迎されちとテレ笑い。でもうれしかった。
遅れたことを詫び自分の席に座る。やっと心から落ち着けた。
速効、「助手席いらっしゃいませ、よ~こそ○○○氏」がウーロン茶をついでくれた。
意外な彼の優しさを垣間見た瞬間だった。ホント、いい奴なのだ。

宴も進む中、突然「ヨ○キカク社長」の女王様が現れた。今回のハイライト!
この人のエンターテイメントには頭が下がる。場内爆笑の渦。泣き出すお子様。
エロい三羽烏 (三バカ大将とも言う) は圧巻。もう言葉も出ない。凄すぎ!
京都の若旦那とイクイク氏が来ていたらもっと大混乱になっていたのは確実。残念。
デジイチを構え何枚か撮ったつもりだったがメモリカードが入っていなかったww


遠路広島から自走でやって来たナイスミドルのご夫婦と膝を交えて話し込む。
前年は何も言葉をかけられなかったので今年は話がしたかった。
Mのことや「半ケツ」のことなど、いい会話ができた。一生の友を得た気持ちだ。

ビンゴ大会では沖縄から来られた「花の人」からのお土産「ちんすこう」が当たった。
記念の「実S」タオルが配られる。ちょっと細長いがうれしい記念品である。
宴も進んで中締め、ご指名に応えて一本締め。場は二次会へ。


二次会では皆さんの素晴らしい歌声を拝聴。
歌うたびにハイタッチで狂喜乱舞。皆さん歌がうまい。
昨年のような壊れた人が出なかったけど、それに近い人は大勢いた。

この場で「花の人」から「泡盛」を振舞われ、ついアルコールを身体に入れる。
泡盛、飲みやすく旨いと感じた。オン・ザ・ロックでもいけるかも。
酔った勢いで「ちゃんちきオケサ」。久方ぶりにマイクを握った。
私ゃ年寄りなのでクルマも古いが歌も古いのは勘弁してくだされ。



■ 三次会
振り分けられた部屋で改めて「電光石火氏」と「花の人」、「有馬記念氏」と挨拶。
その後いろんな人たちがやって来てクルマ談義やエロい話で盛り上がる。
沖縄の「オリオンビール」を飲みつつ話に花が咲く。三次会の開催だ。

「電光石火氏」のノートパソには「イ○シャル○」が上映される。
アニメの「イ○シャル○」は初めて見た。それでも迫力あるねぇ。
そのバックグラウンドで怪しげなファイルをHDDにコピーしている。何それ?

腹が減ったと近くのコンビニへホテルのスリッパはいたまま4人で出かける。
深夜のカップ麺はうまかったね。酒の後なのでなおさら。

朝練は5時からというが私は今回はパス。だって走らないもん>360。
京都のイケメンさんが5時過ぎに到着して部屋にやって来る。
それほど疲れた顔を見せず元気なようだ。若いっていいねぇ。
もうすっかり疲れて眠いので横になる。年には勝てん。



■ 第2回全国オフ・ツーリング
8時過ぎにバイキング形式の朝食を摂る。
ボーっとした頭を熱いコーヒーが覚ましてくれた。

出発の支度をしてホテルを出る。
駐車場を見渡せば色とりどりのSが並んでいる。いつもの光景とはいえ迫力ある眺めだ。

何やら360に人がたかっていた。若い人には珍しい乗り物に違いない。
「ドアは鍵が壊れていますから」
と、ドアを開けると一様に皆さんが驚く。してやったり。

昨年と異なり今年は各イベントでスタッフが一生懸命に動いていた。
縁の下の力持ちということではないが、テキパキと実に頼もしい。
今オフの総元締め「群馬の主」からオフの行程や心構えなどをレクチャー。
「かえるちゃん」からツーリングの説明、なんだか坂道が多そうで心配。

また、当日参加者の自己紹介、デイトナさん、41Tさん、サムさん、Tさん、
先ほど到着のイケメンさん、そしてS308所有のKFさんが集まる。
KFさんは一見こわもて風だが根は優しいジェントルマンであることは周知のとおり。
そういえば「その筋系丸坊主殿」もこわもてだが仲間思いのナイスガイである。

「花の人」から珍しい「花パイナップル」を全員に配られた。
この花、説明によると2ヶ月持つそうな。妻が喜ぶこと間違いなし。
しかしなんだね、沖縄ナンバーが信州路を走るのは凄いことだよね。

「有馬記念車」が私のサービスカーとして後ろに付いてもらうことで出発となった。
ベテランのメカニックがついてくれるのは本当に心強い。
牽引ロープも持参しているとのことで、いざとなったら引っぱてもらおう。

雲が広がり天候の悪化が気になるところだがS軍団は列をなして進行する。
最初のCPは昨年の昼食場所となった小海リエックス。段々畑が見られるかな?


途中でやっぱり360は止まってしまった。
「有馬記念氏」がエンジンルームをチェック。キャブレターを洗浄した。
ガスが減ると症状が出るのは燃料系が一番疑わしい。
見ればちょっと先にガススタンドがある。何とか移動して給油する。

たったの4.8リッターしか入らなかったが給油したらまた快調になる。
峠では霧が濃く前が見えにくい。大幅に遅れて小海リエックスに到着。
しばしの休憩は人車にとってもありがたいところ。ゆっくりと一服する。

広島からのM様をじっくりと観察。やはり只者じゃない気配が漂う。
4リッターV8DOHC、420馬力! 360の何倍だ?
片や納車したばかりのバリバリの新型で、片や41年前のボロである。
でも並べてみたときの存在感は一歩も引けをとっていないのは不思議だ。

次の目的地は昼食を摂る白樺湖のユングフラウ蓼科。麦草峠を越えられるか?
案の定、リエックスを出るT字路で止まる。横を「赤城の主」が逆方向へ向かった。
今度はペースカーとして「電光石火氏」が付いてくれた。ますます心強いね。


急なのぼりでは1速しか使えず2速に上げると失速する。
みんなに悪いなぁと思いながらも必死になって山道を登る。
途中で道を間違え時間とガスを大幅にロス。飛ばそうにも飛ばせない。
おまけに雨、順調に動いていたワイパーが壊れ視界不良。泣きそう。
持参したタオルで腕を出してフロントガラスをワイパーする。

峠の下りで初めて360のハンドリングを堪能した。
サスペンションは手で押してもボワンボワンと柔らかいがロール量は少ない。
リアエンジンと細いバイアスタイヤのためにリアは早くブレークするが掴みやすい。
フロントは思いのほか粘り基本的には弱オーバーの性格だ。面白い。

再び大幅に遅れ昼食にありついた。ハヤシビーフが温かくてコクがあり旨かった。
食後の一服の後、時間に余裕があったので近くのGSで給油。
どこのGSでも給油口はどこだと言われてしまう。エンジンリッドの上なんだよねぇ。
少ししか入らないけどイヤな顔はされなかった。いいもの見せてくれたと嬉しい言葉。

メカニックの「有馬記念氏」がワイパーを修理、液体ワイパーまで塗ってくれた。
本当に助かった。「有馬記念氏」、ありがとうございまする!!



■ オフ・ファイナル
360にとっては難所の多いビーナスラインと和田峠、扉峠とSSが続く。
先行くSのクルマたちがスーパーカーに思えた。いや、ホント。
運転しているクルマが止まるということを意識することはとても大変。
帰ったらもう一度バラして徹底的に整備しなければ。

最初の峠の上り坂は不思議と調子よく3速でぐんぐん登る。
登るにつれ霧が深くなってきた。イヤになるほど上り坂が続く。
5メーター先がやっとの深い霧の中、ノロノロと3台が目的地を目指す。

車山高原の最後の坂道は本当に急勾配。1速でしか登れない。
エンジンをいたわるために速度は出せないので本当のドン亀走行。
頂上に着いたときは「やった!」という小さな達成感が。
標高2000メートルの高原によくぞ登ってきたもんだ。
「有馬記念氏」と「電光石火氏」に心からお礼を言いたい。ありがとう。


緊張感から解き放たれトイレに駆け込む。ほっと一息。
家族と会社への土産を購入。暖かいストーブの前での一服はうまい。

いよいよオフもフィナーレ。
じゃんけん大会の後に恒例の胴上げ。
今回は一番遠くから来た沖縄「花の人」が3度、4度と舞い上げられた。
無事に全行程を終了し、スタッフを始め「群馬の主」に感謝。

最後にこれも恒例の車を並べて記念撮影。
霧が深い中で横一列に並んだSたちがヘッドライトを点灯すると光のイリュージョン。
幻想的な光景の中、我が360を中央に配置させていただいた。
胸が熱くなってくる。苦労してやって来たことが報われた気がした。みんなに感謝!

一人ひとりと握手を交わし別れを惜しんだ。
今回話ができなかった人も少なくなかったけど、また会える。来年、また集まろう。
みんな、ありがとう。「実S」最高!


■ 行きはよいよい帰りは恐い
美ヶ原から諏訪を目指す。深い霧のダウンヒルはパワーのある車では恐いだろう。
360の非力さはこんな状況にはうってつけ。楽しく走れた。
しかし、これからは1人。サービスカーやエスコートカーはない。

諏訪のGSに辿りつくまで3度ほど止まってしまったが満タンでまた快調。
GSの親父が「昨日もここいらを走ってたでしょ」と。悪いことはできん。

諏訪インターで高速に乗るが小淵沢までずっと上り坂が続いた。やれやれ・・・
雨のためにフロントベンチが開けられずウィンドウが曇る。
何度もタオルで曇りをふき取る。ワイパーはお陰で順調に動いてくれた。
お約束通り8回くらい止まっちゃ動きの連続で時速60キロ程度で大月を目指した。

大月からは25キロ渋滞との案内。談合坂トンネルは鬼門だ。ここは避けたい。
そこで高速を降り一般道へ。豪雨の中、国道20号をひたすらノロノロと走る。


会社の倉庫に着いたのが12時。
クルマを入替えてテラノに乗り換えた。凄い雨が降っている。

テラノのハンドルがやけにぶっ太く感じクルマが大きくなった気がした。
でも突然止まらないという安心感がある。エアコンも効くし快適だ。
とはいえ360には得も言われぬ魅力がある。いいクルマだと実感した。



■ エピローグ
翌月曜日は祭日だったためほとんど死んでいた。
体中が痛く何かをしようという気さえ起きてこない。年寄りだねぇ。

夕方5時過ぎに「みんカラ」を徘徊、楽しかったオフが甦ってくる。
何度か360で行ったことに後悔したが、今はよかったと思っている。
数々のトラブルがあったけどメンバーの皆さんに助けられ全行程を走破できた。
これ以上の名誉なことがあるだろうか。いい仲間とクルマにめぐり合え最高だった。

これに懲りずちゃんと整備してまた360で皆に会いたいね。
セカンドカー・オフは当然S204だよね。(爆)
Posted at 2007/09/26 19:00:11 | コメント(25) | トラックバック(0) | 仲間 | その他
2007年09月17日 イイね!

07峠アタック第三戦奮闘記

07峠アタック第三戦奮闘記プロローグ
2週間前に届いた書留を開封せず机の上に放置。360のレストアで忙しくて細かいところには気が回らなかった。実は封筒の中身は・・・






我がインプレッサは前回のアタック以来まったく動かしていなかった。
前日にバッテリーのチェックとリアシートだけを外して準備しただけ。
洗車すらせず汚れたままだが機能には影響せずということで無視した。


またしても遅刻?
アタック当日、目を覚ましたのは午前5時過ぎ。
またしてもギリチョンの時刻となってしまった。4時半には出発したかったのに・・
適当に着る物を着て家を飛び出す。暖機運転もせず出発。ちょっとハイペースに。

八王子バイパスに差し掛かるとき、ETCが
「カードが装着されていません、ETCは使えません。」とアナウンス。
あわてて路肩により財布からカードを取り出す。が・・・

カードの有効期限が先月で切れていた。そうか、あの書留はこれだったのか・・・
財布の中身やクルマにあった小銭などを掻き集めた。なんと9500円しかない。
クレジットカードはすっかり忘れてしまい突然の金欠症に陥った。
ガソリンは取りあえずフルに近い状態。往復の高速料金などを計算し何とかなると判断。
八王子ICからだとどう見ても金額的にきつい。
あきる野インターチェンジを目指して車を急がせた。



新しき友
心配された天候は見事に晴れ渡り暑くなる予感が。
途中でコンビニに寄りおにぎり、パン、飲み物を調達。群サイを目指す。
受付時間には余裕で間に合った。ちょっと飛ばしすぎたか残りのガソリン約半分。

気温がかなり高く既にクルマの外気温計は30度に達していた。
受付を済ませパドックに移動し準備に取り掛かる。
今回は群サイのフルコース、タイヤの内圧が上がることを予想してかなり落とす。
F1.9、R1.7まで落としたがちょっと落としすぎか。

パドックで色々と準備をしていたらSTIの青い帽子とTシャツの親父さんがやって来た。
昨年のアタック最終戦以来何度かお見かけしたお方である。
「ど~も、チョンバです。」
「おお、チョンバさんでしたか、よろしくお願いいたします!」

ものすごく気さくで「分からないことがあればなんでも聞いてね」と。
今回は私の仲間の参加はおらず少々淋しいなと思っていたが、何だか嬉しくなった。
チョンバさんにはその後いろいろとクルマの面倒を見てもらうことになった。

そうそう、前回第2戦でお世話になった青スペC氏も元気に参戦されていた。
互いの健闘を誓って握手で挨拶。あまり無理をしないでねなどと言葉を交わす。



フリー走行
気温はますます上がり32度。暑い。
木陰に入ると高原の風がさわやかで気持ちいい。やっぱりテントは必須。
私は暑さから逃れるため常に木陰の芝生に腰を下ろして水分を補給しつつ体力を温存した。

フリー走行はロングコースを2本続けて行った。
実は群サイのドライは初めての経験。なるほど速度が乗る。
ネオバのグリップを体験しつつ1本目は様子見で抑えて走った。それでも速度は高い。
サスの減衰力はいっぱいまで高めハードに設定した。クルマの動きがいい。
途中、白のシビックと黄色の軽が落ちていたのにはドキリとさせられた。

2本目、自分の中では攻めて走った。気持ちがいいくらいに。
だが、最後のワイディング区間が終わった時点でブレーキペダルが奥まで入ってしまった。
コントロールタワーを目指す登りの直線途中にあるシケインでは遂に止まれなかった。
パイロンをなぎ倒して最後のスラロームセクション、ゆっくり流してゴール。

パドックに戻る徐行区間で何度もブレーキを踏むが奥までいってしまう。
エアが噛んだのか? 本番どうする?



ブレーキのエア抜き
チョンバさんに症状を話してみた。
「そりゃ、エアが噛んだな。」やっぱり。
「道具があれば治してあげるよ」と優しいお言葉。
何故か私はブリーダー・パイプとタンク、ブレーキオイルを持参していたのだ。
これは昨年某氏のブログを読み、そのコメント欄にTさんからのアドバイスがあったからだ。
自分で調べてヤフオクから調達したものだった。たしか3500円くらい。役に立った。

チョンバさんの丁寧で素早い作業でエアを追い出しオイルを補給。
さすがプロである。いや、チョンバさんの本職がメカニックなのである。
クルマの修理時にDOT4に入れ替えたのにエアを噛むなんて。クルマが重いのか。
アクセルもブレーキもそれぞれに踏むべきところで踏んでいる。
決してブレーキを多用しているわけではないのに弱点がモロに出た。

タイヤは手で触れても火傷しそうなくらい熱い。
ローターは青く変色していた。ホイールはダストで真っ黒け。
内圧はF2.5、R2.2まで上がっていた。フリー走行2本でこの始末である。
夏の群サイ、恐るべし。

57歳になるエントラントの方が声をかけてくれた。
疲れたときには甘いものが必要ですよと板チョコをくれた。
お互いにいい年をしながらのアタック、大人の遊びだよねと言葉を交わす。
とてもさわやかな一瞬。無事に帰ることが大切だねなどと話し込む。



アタック本番
エンジンに火を入れヘルメットを被る。
スタートラインまで移動、グローブをつける。ドキドキしてきた。
前のグループのクルマが豪快に横を抜けていく。ギャアーッというスキール音に胸が踊る。

いよいよ私たちのグループのスタート。
1台、また1台と1分間隔でスタートラインを飛び出していく。神経を集中させる。
ところが私から2台前のスタートが遅れる。2分、3分と時間が過ぎていく。んん?

きっと誰かがやっちまったのだろう。集中力が途切れてくる。
6分後に再スタート、遂に私の番だ。もう一度集中しなおす。
エアコンをオフにする。ヘッドライトをつける。行くぞ!
係員から「窓を閉めてね」と注意される。ハイになった気分が急降下。

何故かリズムよく走れた。何だか怖さはフッ飛んでしまっている。
タイヤが気持ちよくグリップし時折悲鳴をあげる。「おっ、乗れてるじゃん」
いわゆるBコースを抜け高速区間へ。とにかく踏む。4速全開!

高速区間最後のシケイン。2速で抜けるところだ。
できるだけ粘って遅めに思い切りブレーキ。

「ありぁ?」

ペダルが床から抜けるんじゃないかと思うくらい奥に。
やっぱりパイロンなぎ倒し。1分間のペナルティいただき! (泣)
もうふかふかのブレーキ、エアが残っていたのか?

後半のワイディング・セクションは何度もブレーキを踏み変えて流して抜ける。
Yさんの落ちた場所でブレーキが役に立たずアウト側へ。落ちる、落ちる!
間一髪、落ちそうになりながらステアリングをフルロック、アンダー丸出し。
ズリズリ滑りながら難関を抜けられた。そのまま泣きそうな気持ちでゴール。

アタック2本目は危険と判断し棄権した。(シャレているワケじゃない)
このブレーキでは絶対に突き刺さる、落ちる、貼り付く、空を飛ぶ。
暗い気持ちになってトボトボとパドックへ戻る。情けない。



エンジンブロー>ブレーキトラブル
パドックに戻ると誰もいないはずなのに1台の白GC8がボンネットを開けてポツンと。
ありゃま、チョンバさんじゃないか、どうしたのだろう?
聞けばアタックに出ようとしてエンジンをかけたらカリカリと音がしたと言う。
メタル?棚落ち?エンジンブローで出走できなかったとのこと。何ということだ!

修理費が大変。ブレーキよりもエンジンの修理 (あるいは乗せ換え) のほうが高くつく。
28万キロに達したGC8が悲しそうに見えた。

私のは騙しながら自走して帰ることができるがエンジンがダメならどうしようもない。
積車を調達して帰還することになったが、それはそれで大変なことだ。
出走できない無念さもあるが、何よりも愛車が動かないほうが辛い。
彼の心中を察っすると言葉も出てこない。同じクルマ好きとして。

私はすっかり疲れ果て表彰式にも参加せずクルマの中でぐったり。
体中が痛くなってきた。やっぱ年か・・・

ブレーキのエアはABSに入っていたのが原因だろうとのこと。
ここでは治せないからディーラーでしっかり見てもらいなさいと忠告を受けた。感謝。



エピローグ
残り4分の1のガソリンしかない。帰路の道のりはもう考えない。
帰りの関越道はお約束の渋滞。トロトロと流れに任せガソリンの消費をケチった。

長い1日だった。
遅い夕食を摂り風呂に入ったら疲れがドッと来て意識を失う。



峠アタック、やっぱり楽しい。新たな出会いもあり青春に戻れる。
速い遅いはあるけどあの雰囲気はたまらなくいい。
最終戦、参加できるといいけどなぁ。
Posted at 2007/09/17 17:50:07 | コメント(17) | トラックバック(0) | 204 | クルマ
2007年09月14日 イイね!

旧車レストア奮戦記~車検とったぁ!

ずっと雨だったため陸事に行くのをためらっていた。
雨に濡れると支障をきたす可能性がなくもない。天気の良い日にと決めていた。
2日前から天気予報を見つつ今日の午前に車検を予約しておいた。
いわゆるユーザー車検というやつ。あまりお金をかけたくないので自分ですることにした。


360は一度「廃車」にしているため「中古新規登録」という検査になる。
手元の書類は「一時抹消登録証明書」だけで車検証はない。当たり前の話。
「廃車」というのは「一時的」なものと「永久的」というものがある。
「一時的」は登録抹消で「永久的」というのは要するにスクラップにするやつね。
業界で廃車というのは「永久的」ということになっている。


ユーザー車検は何度か経験しているのでまごつくことはなかった。
最近では昨年の春にテラノで受けている。今まで落ちたことはない。

今回も仮ナンバーを取得して自走で近くの車検場に向かった。
走りながら各部分をチェックできるので自走するほうがユーザー車検に向いている。
というよりも積車が手当てできなかったといったほうが当てはまるかな。


360のミッションは非常にクセがある。
というよりもシンクロがないため普通の操作ではシフトが難しい。
シフトアップ時には必ずダブルクラッチ、シフトダウンはトー&ヒル。
ま、昔のクルマは皆そうだったけどね。ペダルワークの練習にはいいかも。


今回は余り自信がなかったが何とか一発で検査を合格した。
いろいろと注文をつけられたが検査に通ればこっちのものだ。
費用はすべて込みで約3万2千円。お小遣いとしては大きな出費。
でもレストアを含めて10万円以内に収めることができたのでよしとしよう。




こうして新旧のスバルを並べてみる。360の圧倒的な存在感に驚かされる。
が、片や馬が320匹。360は20匹にも満たない。
204はパワーがあるだけでなく非常に快適で楽チン。
360はタバコを吸いながらという余裕は皆無。忙しい。汗をかく。

国道を走ってみると周りのクルマと比較して遅いのなんのって。
シフトアップ時には一瞬失速気味になるから後ろについたドライバーには申し訳ない。
でもクラクションを鳴らされたり煽られたりなんてことは一切ない。
古くてボロのちっちゃなクルマなので半分諦めと珍しさも手伝っているのかもしれない。


近所の中古屋のあんちゃんがやって来て「60万円で売らないか?」と。
考えてみれば360の新車価格は32万円ちょいだから60万円は破格だよね。
確かに60万円は魅力があるけど360はもっともっと魅力的。売るわけないじゃん。

自分の中では204よりも数倍楽しくて可愛くて仕方がない。何より面白い。
クルマは速けりゃいいってもんじゃないことをこいつは教えてくれる。



これから先、様々なトラブルに遭遇し泣かされることがあるだろう。いや、絶対に。
プラグ、電球、オイル、工具は携帯必須。エンスーな生活の始まりか。
Posted at 2007/09/14 13:49:33 | コメント(11) | トラックバック(0) | 360 | クルマ
2007年09月10日 イイね!

旧車レストア奮戦記~その2

旧車レストア奮戦記~その2360の足回りについて事前に調べたがよく分からない。特にリアはスイングアクセル方式というあまり聞いたことがないサスペンションだが、早い話がトーションバーにダンパーを組み合わせたものだ。

負荷がかかると中央に配置したセンターコイルが働きダンピングを発生させている。何となく二輪車のスイングアーム方式に似ていないでもない。

フロントはトレーディングアーム方式で、リア同様に独立懸架方式である。

ともあれ車重が400キロに満たないクルマに大人4人も乗ると相当な荷重がサスにかかる。
それでも十分な乗り心地を確保しているのは驚嘆すべきことだ。

アーム類に腐食はなく十分な強度があると判断し塗装だけをやり直した。
スプリングとダンパーはヤフオクにて調達。
取り付け部には鉄板を溶接して強度を確保することにした。



電装系は難航した。
ワイヤーハーネスは新たに引き起こしたといっても過言じゃない。
解体屋で車名が分からないワイヤーハーネスをゲット。なんとなるだろう。
テスターで通電を確認してからマニュアルどおりに組み込む。
ハーネスの各コードは色別になっているので作業性はいい。
とはいえ引き回しには苦労させられた。
長いところは途中でちょん切り短いところは半田で付け足す。
ギボシや端子を相手に合わせて取り付けるがかなり間違えた。
アクロバティックな体勢を強要され5日も費やした。体が痛い。


デスビキャップとポイントは何と新品をディーラーで購入できたのだ。
富士重工が360の新品パーツを供給してくれるのはうれしいことだ。
ついでにホワイトボディも供給してくれるとありがたいのだが・・・

ポイントの調整はフラッシュライトが必須。
近所の修理屋の親父に格安でやってもらうことにした。
親父も360を珍しがって喜んで引き受けてもらったわけだ。

2スト2気筒なので爆発間隔は90度、進角ガバナーは13度、固定進角は17度。
古い車なので適当に調整しても動くことは動くが、やっぱり正確が大切。
修理屋の親父はいとも簡単に調整してくれた。感謝。
ちゃんと点火タイミングを取ると音も激変した。調子よさそうだ。



ワイパーモーターもヤフオクで手に入れた。
ワイパーのゴムは汎用品を短く切って流用することにした。ちゃんと拭ける。
ウィンカーはリレーなんて高度なものは付いていない。
ウィンカーユニット、早い話がコンデンサーである。原始的ではあるが重要な部品。
難点はバッテリーの性能に左右される傾向があることくらい。
それに1個でも球切れを起こすと動作しなくなる。
これもヤフオクで落札したものを取り付ける。カッチ、カッチと点滅した。

ストップランプ・スイッチは油圧式という変わりモノ。昔はみんな油圧式だったよね。
これは旧車パーツ専門店「Irex.JP」でブレーキ部品と一緒に手に入れた。



ブレーキは最重要保安部品。
もちろんディスクブレーキなんかじゃない。正真正銘ドラム式である。
ハブと呼ばれる中にブレーキライニングと油圧シリンダーが組み込まれているもの。
なのでハブにはブレーキ熱を冷やすためにフィンが刻まれている。
無論ハブも交換した。ただし新品ではなく中古である。新品は見つからないなぁ。

ブレーキライニングは修理屋さんに張替えを依頼。安くできたのは助かった。
スプリング、シリンダーは使い物にならないので新品に交換。が、調整に手間取る。
ネットで調べると360のメンテナンス記事の多いことに驚く。ありがたいことだ。
ネットにおける360の情報量はSシリーズよりも多いのではないだろうか?

ブレーキワイヤーはクラッチワイヤーと共に新品に交換する。
これらもヤフオクで手に入れたものである。安いのが何よりだ。



内装で一番大変なのがインパネ。というよりもメーター。
スピードメーターや燃料系などどの程度の誤差があるのか見当もつかない。
一応車を動かすとメーターは動くが20キロに満たない速度では正確とは判断できない。
しかたがないので市役所に赴き仮ナンバーを交付してもらう。
費用は必要書類が揃うことが前提で2000円かからなかった。軽自動車は安い。

社内の人間に自分の車を運転し自車のメーターを読んでもらう。
で、同じ速度で追走し360のメーターを読むという原始的手段にでた。
30、40、50、60キロとそれぞれ数回をテスト。
まぁ5パーセント前後の差、許容範囲ということで一件落着。こんなんでいいのか?
それにしても360で堂々と公道を走るのは興奮したねぇ。もう楽しいのなんのって・・・


ステアリングは悲しいくらい細い。黒いプラスチック製だ。
こいつはいずれ交換したい。ナルディのクラシックあたりを狙っている。

シートは若干破れがあるが見ないでおこう。
ビニール製で通気性はお世辞にもよくない。この時代にファブリックは高級品だし。
こいつも余裕ができた頃には取り替えたいよね。

リアガラス、というよりもアクリルウィンドウには無数の傷があって後方視界不良。
これで車検には落ちないとは思うけど、いずれ早いうちにガラスに取り替えたいところ。
アクリルは軽くていいのだが砂埃でキズだらけになる欠点がある。

さて、いよいよ車検だ。
ま、一度くらいは落とされるかもしれないが、それもまた勉強。
でも車検が通ったら日々の楽しみが失われていくような気もする。
このところこいつにどっぷり浸かって自分なりに楽しんだものだ。
見えない部分も含め実にたくさんの人たちに協力してもらった。多謝。


そういえば360ccだと黄色ではなく白色になるんだね>ナンバープレート
こいつでオフに参加したら何か言われるだろうなぁ・・・

Posted at 2007/09/10 19:45:17 | コメント(11) | トラックバック(0) | 360 | クルマ

プロフィール

気は若いが身体がついていかないもどかしさを感じる今日この頃。
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2007/9 >>

      1
2345678
9 10111213 1415
16 171819202122
232425 26272829
30      

愛車一覧

スバル インプレッサ スバル インプレッサ
多分いいクルマだと思う。 高価なパーツを身につけるだけでプレミアムというのはちょっとお ...
スバル その他 スバル その他
8万キロ走行の廃車を破格で購入、コツコツと直し車検を取りました。

過去のブログ

2010年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2009年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2008年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2007年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2006年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation