
こんにちは。だんだんと暖かくなって皆さんも愛車を洗車する機会が増えてくると思います。 前回はスクラッチシールドについて語らせて頂きましたが、今回は洗車に使用するお水について語らせていただきます。 お水です。すいませんがまたまた読みずらい長文となってしまいましたのでご興味がある方は読んでください。
皆さん愛車の洗車するときは思いますがどんな水を使ってますか?
水道水ですか?井戸水ですか?現金ですかー?
ほとんどの方が水道・井戸でしょうか。
水といってもいろいろあり、水道水にはH2Oだけではなく、目には見えないH2O以外のいろいろな成分が溶けています。
よく暑い日に洗車するとあっという間に乾いてくれますが、乾くと同時にそのいろいろな成分が塗装の上に残ってしまいます。これが俗にいう、イオンデポジットとかシリカスケールと呼ばれるものです。
(注)ガラスに出来るものをウオータースポットと呼んだり、雨染みなどもデポジットなどと呼ばれ業者・メーカー等のカテゴリにより呼び方が一様でないためここでは総称してイオンデポジット、簡易的にデポジット、デポと呼ばせて頂きます。
これがイオンデポジットと呼ばれるもの。カーウオッシュシフト様HPより拝借いたしました
お風呂場の鏡、想像してみてください。白い丸いしみで曇ってませんか?車の塗装の上もそうなっているということです。お風呂場は石鹸とか使うのでその石鹸カスが乾いて余計に白く曇ったりしますが。
黒とかの濃色車では目立ちます。淡色車でも見えないだけでデポジットができないということは絶対ありえません。見えないだけです。
私も以前乗っていた黒のE50で、このシミが取れなくて水垢とりワックスや微粒子コンパウンドとかで一生懸命こすってた覚えがあります。そしてこすればこするだけボディーに傷が増え、残念な姿になっていきます。
その原因となる成分が 無機イオンのカルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、鉄マンガン、塩素 などです。
その成分が水1Lに何㎎溶けているかを表す単位がppmで表されます。(1ppm≒1㎎/1L=1/100000L)
一般の水道水 100~200 ppm
ミネラルウオーター 200~400 ppm というデータがありました。
ということは 水道水1Lに約100~200㎎の不純物が溶けていることになります。
洗車時、この100~200㎎の不純物が水分の蒸発時に塗装面に残りイオンデポジットとなるということです。また、すすいだ後のシャンプーの残留成分もデポジットと化すのですすぎ洗いは入念に行いましょう。
よく水の硬度で硬水・軟水なんて呼び方をしますが硬度は水1Lの中に無機イオンのカルシウム、マグネシウムのみが何㎎溶けているかを測定し、その度合で決まります。
たとえば 軟水 0~60 ppm
硬水 120~180 ppm で区分されます。
この中間は中軟水、180以上は超硬水とか。ここでは割愛します。
水の硬度を量る上での不純物の含有量はあくまでカルシウム、マグネシウムのみの含有量だけですので実際の不純物はそれ以外にも当然含まれるので不純物量はもっと多くなります。
この成分量は市販のTDSメーターというもので測定できます。

これがTDSメーター。ネットでお安く手に入ります。
TDSメーターは水に電気を流し電気伝導率を測定しその伝導度より不純物濃度(ppm)を計測するものです。不純物を多く含む水は電気を通しやすいという原理を利用しています。
ちなみに私の住んでいる地域の水道水は 不純物濃度 101ppm でした。
ちなみに井戸水は地域・環境・井戸の深さで違うので一概には言えませんおそらく少なくでも50ppm以上、多いと500ppm以上という場所があってもおかしくはないと思います。飲む水に使用していれば100~200ppm、農業用でしたら??
井戸水での洗車はよっぽど気を付けないと大変なことになるかも知れませんよ。スタンドなんかは井戸水を使っているところも多いと思いますが、あとはご想像に、、、乾くまえにふき取れればいいんです。
結論を言いますと、水に溶けている不純物がデポジットの発生源となるわけですが、その使用する水(の不純物の量)によって発生する、デポジットの量が違う
ということです。簡単に言うと軟水なら少なくて済む、硬水なら、、、たくさんできる、、、です。俗にいう○○のおいしい水というのはミネラル分(カルシウム、マグネシウム)が豊富に含まれ適度なPH(塩分)によっておいしく感じるんですが、車の洗車にとっては、、、、。
デポジットはほっておくと大変なことになります。
デポジットは塗装の上に堤防みたいになりそこに水が溜まり、つぎに乗った水がまたデポを作り、、、と進行します。溜まった水が今度はレンズ効果となり太陽の光を集め、塗装を劣化させ、陥没クレーターとなります。とくに屋根とかは早く劣化していきます。
デポジットできてしまったらどーすんのー?って話になりますが、
パーツレビュー参照のカーウオッシュシフトの エスケープ。酸の力でデポジットを分解して溶かしてとります。でも塗装は酸に弱いため放置は厳禁。すぐにふき取ります。当然ガラスにも使用できますがフロントガラスには厳禁。(詳しくはパーツレビューとそのリンクより。)
あとはデポジットができないようにあらかじめ不純物を溶かしてしまう成分の入った、アンチデポジットカーシャンプー なるものも市販されています。
エスケープ等でとれなくなってしまては研磨するほかありません。磨きやさんやコーティング屋さんで10万円コースです。
塗装面にはいろんな意味で小さい凹凸もないほうがスムーズに水が流れて良好な面も維持できるってことです。だからデポジットはないに越したことはありません。またコーティングを行う意味でもコーティングのノリも違ってきますし、当然仕上がりも変わってきます。女性のお化粧と一緒ですね(#^.^#)
ここからが本題!
前置き長っ!ですがここからを語る上で重要なポイントなので。
自分も新車でエルを購入し、オプションの5yearscoatやってもらいました。水だけの洗車できれいになるなら楽でいいし、5年ももつし、ぐらいの考えでしたので、納車当時は少しの汚れも気になり、ちょこちょこケルヒャーで水浴びさせてました。ちなみに納車はお盆前。猛暑中ですからなおさら。あとでちゃんと洗車したとき、なんじゃこりゃ~ ってなりました。ボディーからガラスからデポジットだらけでした。
ディーラーに行ってみてもらったら、あぁ、まえにお客さんもこうなって取ったけど、15万くらいかかったよ、 じゅうごま~ん!?
お客さんのとこ、カルシウム多いんじゃない? という返答。まだ新車なのに、じゅうごま~ん!?がっかりです。とりあえず付属のクリーナーで一生懸命磨きました。デポジットはまだ初期段階でしたのである程度はクリーナーで取れましたが取れないものも。
それから調べました。イオンデポジット。水のこと。前置きで話した通りです。
結局15万は出せないので、徘徊でたどりついたところが クルーズジャパン、カーウオッシュ シフト のHP。
ダメもとで使ってみようと思い コーティングコンディショナー、エスケープを購入。(パーツレビュー参照)おかげさまできれいになりました。
またいろいろ徘徊していると 純水 ってのがありました。純水?純水なら不純物が溶けていないのでデポジットが限りなくできないということがわかりました。またどうやって純水を作るか調べていくうち RO逆浸透膜装置?業務用が主で何しろ高い。うん十万です。
ありました。熱帯魚コーナー。熱帯魚・海水魚を水槽で飼う際に使う海水は一度RO水(純水)を生成し塩分調整して作るみたいです。
そしたら結構いました。みんカラ大先輩で純水作って洗車している方が。(申し訳ありません参考にさせてもらいました<(_ _)>)
そしてエキスパートマリン、ヤッホー奥様で落札。(パーツレビュー参照)加圧ポンプとRGダッシュのセットでした。
これは RO逆浸透膜で水道水をろ過し純水を生成するものです。ROでろ過する際水道水に圧力がないと浸透膜を通れないため水道水の水圧がない場所では生成能力が落ちるため念のためセットの奴にしました。このRGダッシュというやつでROで取れない不純物も除去できるというので一石三鳥だと思い頑張って落札しました。(RO逆浸透膜装置の仕組みついてはふれません知識不足で)
なんだかんだで約1万円の投資で純水での洗車ができるようになり、悩ましいデポジットから解放されることとなりました。
話は戻りますが、純水といっても使用する場合によっていろんな純度がありまして、工業用(主に半導体の工場等で使用)とか化学研究用とかに使用する超純水ととか、精製水とかで本当の純度は違います。おそらく工業用とかは0ppmといっても桁が違う(0.0いくつppmの世界)んでないでしょうか。
一応このエキスパートマリンでは一応TDSメーターでは0ppmになるのでほぼ純水です。(でも電気を通さない農薬洗剤等の不純物が入っているばあいはあります。(RGで除去できているかは不明))

写真上が水道水のろ過前101ppm、下がRO生成水4ppmですが放置期間もありフィルターが劣化していると思われる。購入当初は0ppmでした。
よくスーパーとかで無料でもらえる純水、ペットボトルもって汲んでくる。あの水で5ppm位みたいです。(どこかのお店のデータです。お店の純水機の性能にもよります)
極論ですがスーパー行って大量に水汲んで持って帰って洗車、なんてこともあり得ますが、汲むのにあり得ない時間かかりますのでやってみたい方は。。。
あとは生成した純水をどうやって洗車に使用するか、と使用する上での注意点です。私の場合200Lのタンクに溜めます。タンクは不要になったものを頂き水漏れ補修して再利用しました。
タンクの下部にコックをつけ自吸式のケルヒャーで吸い取る仕組みです。下部にコックがあれば捨てたり汲んだりできます。
あと純水は水道水と違って塩素(消毒作用)がないため劣化します。紫外線を当てるとコケが生えますので長期保存する場合は真空タンクが必要となります。 実際洗車に使用する水量は私のエルでもケルヒャー等を使用すれば50L程度で済みます。要はデポジットができなければよいので砂・泥の洗い流しには普通の水、シャンプー後のすすぎに純水を使用すれば30~40Lもあれば1回洗車できることになります。20Lのポリタンク2個もあればよいということです。
純水の生成にかかる時間ですが、水温や水道水の水圧にもよりますが、標準で、1分190ml(水温25度における、メーカーによる)なので1時間で約11L、生成できます。水温が低ければもっと少なくなり、フィルターの大きいものを使えば多くなります。意外と遅いです。
スーパーの純水機の時間を考えれば納得できます。業務用であんだけですから。(私のやった場所での話、他は分かりまんが)
かなり少ないんじゃないの と思いますが、毎日、一日中洗車する方はプロしかいないと思いますし、私でも月2~3回ですので洗車をする前の夜にでも純水を作ってためておけば当日に間に合うということです。
逆浸透膜のフィルター(メンブレン)は当然半永久的ではなく劣化したり詰まってきたりするので交換が必要となります。
私の場合洗車用なので数値が限りなく0に近ければデポの発生が少ないだけですし、よっぽど除去率が0にならない限り取り替えません。
洗車だけのために純水作って、って言う方もおられると思うのでフォローしておきますが(誰に?)
純水には他に利用方法があります。
加湿器のフィルターが付いたやつ。フィルターが汚れて掃除していくうちフィルターがぼろボロになり。。フィルター買うの面倒だからもう捨てちゃう
ってことがありました。フィルターにくっついていた白いのは先に話した水の不純物。純水を使えば不純物も最小限、フィルターも長持ちします(と思う、やったことないので)
あとは、ケルヒャーとかのスチーム洗浄機。使用の何回かに1回これを入れてください っていう白いやつ(名称不明)それを入れておけばタンク内に不純物とかが固まらない薬品、純水を使えば入れなくて済みます(と思う、やったことないので)。スチームアイロンとか、考えていませんがまだまだ他にも利用方法があると思われます。
長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました。
あくまで自分で調べた結果と、結果を踏まえた個人的見解によるものです。洗車をもっと簡単に、楽~にきれいにできたらとの思いで行ったことであり、イオンデポジットの発生の対策・処置を自分なりの見解で紹介したにすぎません。
イオンデポジットに対し悩んだり困ったりしておられる方に少しでも参考になれば幸いです。
もっとデポジットについて知りたい方は クルーズジャパン様 カーウオッシュシフト様のHPで詳しく説明がなされてますので参考まで。パーツレビューのコーナーからリンクしてます
またまた文章力のなさで乱文・長文で失礼いたしました。<(_ _)>