
週刊トヨタ2000GT No.11
マガジンを開いた瞬間、画像の試作ボディが目に飛び込んできました。
もういい加減記事を書くのを辞めようと思っていましたが、試作ボディを見たら抑えられなくて、えらいスンマセン(^^;)
で、記事はと言うと、今回は2000GTストーリーです。まずは画像のボディです。職人の手によってたたき出されたボディ、その技は前期型・後期型ともに受け継がれている。
現在、量産車のボディは油圧プレスで作られるのが主流。厚さ1mm前後の鉄板を上下1組の金型でプレスし、600tから2300tもの圧力をかけて成形する。しかし、これは近代においていえる事項であり、金型プレスでボディを作る以前の自動車製造は板金職人がハンマーで鉄板を1枚づつたたいてボディを成形していた。金床に鉄板を置いてハンマーでたたくと、鉄板が反る性質を利用して曲面を作る。この技法を打ち出し板金という。現在も新幹線などの鉄道車両は、この打ち出し板金の技術で作られている。カロッツェリア(イタリア語でボディのこと、または車体を製造する業者のこと)と呼ばれる工房で作られるボディとは、まさに手作りの逸品なのだ。
さて本題、2000GTの試作ボディも打ち出し板金の手作り。市販車では一部の大きな部分がプレスで製造されるようになったものの、基本は板金職人の手作りだった2000GTの市販車が1台1台微妙にラインが異なるといわれるのは、そういった理由にある。
試作車のボディ外板のベースとなったのは、木製のモックアップ。組み上げたモックアップを分解して『たたき台』とし、板金作業が進められたそうです。こうして熟練された匠の技術によって、微妙なラインが正確にたたき出された。
そして試作1号車は、1965年8月14日に完成した。
現代の試作車も、多くは職人の手で手作りされるのは変わっていない。しかし、2000GTのように生産車そのものも熟練の職人の手によって手作りされた例は、国産車では数えるほどしかない。自動車製造の匠が精魂を込めて作ったボディだからこそ、21世紀の今も新鮮で美しいのかもしれない。
う~ん、そうだったんだ、凄いです。ますます引き込まれてしまいます。

Posted at 2012/02/28 23:50:50 | |
トラックバック(0) |
模型 | 趣味