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エディンバラのブログ一覧

2014年05月08日 イイね!

失念「忘れ去られてしまった時計達」

今週も後半に差し掛かりましたが、皆様は如何お過ごしでしょうか。

先述の日記で腕時計の話をさせていただいたので、今回も時計のお話でもと思い筆を執りました。
ただ、一般的な時計では面白くないので、今日では珍しくなった機構の時計について記そうと思います。

時計に興味のない方でも時計には大きく分けてクオーツ式と機械式の時計の機構が存在することは御承知かと思います。また、一寸お詳しい方はセイコー独自の「スプリングドライブ式」なんて言うのもご存知かと思います。今回はそのどれにも当てはまらない「電子時計」について触れたいと思います。

去る1969年、セイコーが「アストロン」という世界初のクオーツ式腕時計を発表する数年前までさかのぼります。

当時は当然、腕時計といえば機械式時計のみであった訳ですが、世界中の時計メーカーが試行錯誤して時計の精度を追及していた時代でした。簡単に申し上げれば、機械式の時計はゼンマイを動力として動いている訳ですが、ゼンマイがいっぱいに巻かれた状態と解けた状態ではトルクにムラが生じ、精度への影響は無視できないものとなります。その点を解決すべく、電池を動力にすればトルクのムラが生じないのではないか?という考えからゼンマイを電池に置き換えて、機構自体は機械式のままと言う「電磁天賦式」なる時計機構が生まれました。

その機構の時計を大々的に販売していたメーカーとして、米国のハミルトン、日本のシチズンが挙げられます。

この電磁天賦式の時計は精度以外にも、ゼンマイを巻き上げなければならないという手間からも人々を解放させた、大変意義深い時計であったのです。(因みに精度は、クロノメータ級の機械式と殆ど変らなかったようです。)

国産時計の雄であるシチズンは、この電磁天賦式時計に「コスモトロン」というペットネームを与え、後年は更に米国ブローバ社と資本提携をして音叉時計「ハイソニック」を世に送り出すなど、電子時計を主軸とした商品展開をしていました。

後塵を拝したセイコーは「エルニクス」という電磁天賦式時計をリリースしましたが、あまり力を入れていなかった様です。どうやら当時は、電子時計市場はシチズンの一人勝ちであったのです。

そして1969年にセイコー「アストロン」が世に出たわけですが、業界では「クオーツは高価すぎて当分は普及しない」という見方が強く、シチズンも同様の見方をしていたようで電子時計に注力していたようです。

しかし、数年の間にクオーツ時計も普及価格帯にラインナップされてくると、あっという間に電子時計は窮地に追いやられて市場から姿を消し、いつしか忘れ去られてしまったのです。

そんな悲運であった電子時計ですが、現代においても残念ながら狂信的なマニアの方々以外には敬遠されています。と言うのは、現代の電池の殆どは酸化銀電池(1.55v)ですが、電子時計に使われていた電池の殆どが水銀電池(1.35v)であり今日では入手できず、維持さえも難しくなっているのです。電池のみならず、電子回路部品の入手もままならないことも拍車を掛けています。。。

今回ご紹介する時計はシチズン「コスモトロンスペシャル」と言う時計で、既にクオーツ式時計が世に出ていた時期のモデルで、シチズンの電子時計の有終の美を飾ったモデルとなります。



コスモトロンスペシャル初期型・・・当時電子時計は高級品であったので、大変質感が良いです。



コスモトロンのペットネームが与えられた時計に付与されていたオーナメント



後期型(量産型)コスモトロンスペシャル・・・当時の26000円は手巻のグランドセイコーと同価格帯であったはず。如何に電子時計が高価な時計であったかという事が窺えます。


これらの時計はちょっとした手直しを加え、現代の酸化銀電池の電圧に対応させており、今でも正常に稼働しています。正常に稼働する電子時計は部品の問題もあって数を一気に減らしつつあります・・・。

こんな機構の時計が存在したことを、どれだけの人が覚えているでしょうか。。。^^;
Posted at 2014/05/08 22:27:16 | コメント(3) | トラックバック(0) | 時計 | 日記
2014年05月06日 イイね!

月桂「ローレルを買いました。。。」


いつも言いますが、間違ってもブルーバードは降りません。。。

連休最終日ですが、皆様は如何お過ごしでしょうか。

クルマに次いで、ビンテージ(並びにアンティーク)時計を収集する事が昔からの趣味なのですが、先日立ち寄った時計商でまんまと購ってしまった時計の事について記してみたいと思います。

高校生の頃、洋画好きであった私は主に70年代の米国映画に魅入っていた時期があったのですが、映画の登場人物が腕に嵌めている時計の秒針の動きに興味津々となり、機械式の時計に興味を持ち始めるきっかけを得ました。

実家の近所にあった時計店に高校生のお小遣いでも買える範囲のビンテージ機械式時計があった事も手伝い、コレクションを増やしていく事になりました。初めて買った機械式時計は、忘れもしないオメガの「シーマスターデビル」でありました。

以前、オメガは残存数が多く市場価格は低めでしたが、70年代製位までは内外共に美しい時計であると思っております。しかし、ここ二年位前からは某大陸の国の人々が買いあさっているので、市場価格も急騰し、状態のいいものが見つからなくなりつつあります・・・・。


写真は数年前に収集をこれで上がりにしようと思って買った時計。しかし、収集は止まらなかった・・・(オメガコンステレーションcal551 18k)

これまで国産・舶来を問わずあらゆる機械式時計を所有してきましたが、以前は機械の美しさや汎用性の高い白系の干支(文字盤)を好んで集めていましたが、最近はクラシカルで普遍的なデザインで且つ、遊び心のあるものにシフトしつつあり、そこで出てきたのが今回ご紹介するセイコー「ローレル」です。


セイコーローレル(4S28ー5010)

セイコー「ローレル」は精工舎が作った国産初の腕時計ブランド(ペットネーム)で由緒正しいブランドなのですが、今回の時計は90年代に機械式時計の人気復活に合わせて作られた三代目の「ローレル」です。(二代目は60年頃にありました)

しかし、当時は機械式時計は一部の愛好家間のみの人気復活に留まっていたにすぎず、商業的には余り芳しくなく、あっという間に市場から姿を消してしまった事もあり残存数が少ないです。。。人と被る恐れが無いのも良い点ですが。。。^^;

トノ―形(角型)と言うだけでも遊び心がありますが、ケースや尾錠が銀無垢というのもまた遊び心があり、また、手巻式、ローマ数字、スモールセコンドと言うのもクラシカルな風情があり、如何様の場面でも違和感なく使えるという点がお気に入りです。

精度ではクオーツ式や電波時計には到底かないませんが、コチコチ音を聞きながら時の流れに身をゆだねるのも良いのではないでしょうか。
Posted at 2014/05/06 18:45:27 | コメント(2) | トラックバック(0) | 時計 | 日記

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いつもお世話になっております。コメントは初めてかも知れません。失礼します。
トルクのある車なら、おっしゃる通り、断続クラッチで速度調整する方が楽ですよね!
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何シテル?   10/09 19:50
初めまして、エディンバラと申します。以前にもみんカラに登録をしておりましたが再び登録させていただきました。 愛車については出来るだけ永く綺麗に維持...
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