
GWの紀伊半島ツーリング2日目の続きです。GTIは熊野を出発し、紀伊半島を北上中です。
紀伊半島を南北に縦断するルートといえば、ツーリング初日に南下した
高野龍神スカイラインを擁する
R371、
谷瀬の吊り橋や
十津川温泉を経由する
R168などがありますね。今回、紀伊半島を北上するコースに選んでみたのは、そのさらに東側に位置する
R169「東熊野街道」。奈良県南部の下北山村・上北山村など山間部の谷間を縫って、吉野へと至ります。R371やR168に比べると著名な見所は少なく一見地味な印象ですが、「
ひたすら山と川の間をゆく大自然満喫ルート」と評判です(
ツーリングマップル関西版より)。
熊野市からR42→R309を経由し、
R169に合流。吉野まで約70kmのロングコースを実走してみると、雄大なダム湖の眺めを望むワインディングは、路面状況もなかなか良好です。時折現れる工事区間の片側交互通行を別にすれば、終始2車線の幅員が確保されており、交通量も少ない。いやあ、知られざる快走路を満喫できました!コーナーの一歩先に突然、ミステリアスな
素掘り風のトンネルが登場してくる演出も、秘境の趣を盛り上げてくれます。さすがに真っ暗な闇夜には、あまり走りたくないですけどねぇ。
吉野から先は、県道16号で進路を東に転じ、
R166に乗って伊勢方面をめざします。
奈良から三重県西部の山里を走って旧飯高町へと至るR166は、奈良県側では「
伊勢街道」、三重県に入ると「
和歌山街道」とその名を変えながら、東へ東へと延びていきます。
このルートも、沿道に見所や名物があるわけではありません。県境のトンネルを越えた直後に現れる
高見山ループ橋も、走ってみれば特徴を感じさせない単なる下りコーナーの一つに過ぎませんでした。
しかし、奈良から三重県西部の山里を突っ走るこの道は、とにかく交通量が少ないことが美点。相当なハイペースでの快走が可能であり、スピードメーターに注意を払っていないと、一般道ながら途轍もない速度域に達してしまいそうな状況です。こんなときは
好事魔多し。緩みがちな気持ちのネジをもう一度引き締め、五感を総動員しながら、ネズミ取りやパンダ・覆面・白バイ出現の気配に注意を払ってドライブを続けました。
さて、順調に東進を続けた結果、ツーリング2日目の最終目的地・
伊勢志摩エリアはもう指呼のうち。曇天の空模様は相変わらずパッとしませんが、翌日は雨の予報です・・・・それなら、天気が持ちこたえそうな今日のうちに
伊勢志摩スカイラインの絶景を楽しんでしまおうと腹を固め、伊勢自動車道・勢和多気ICから高速経由で一気に伊勢までのアクセスを試みました。GTIのエンジンも絶好調!伊勢に向かう交通量は疎らで、快適な高速クルージングが続きます。
ところが、ここで思いも寄らなかったアクシデントが発生!
連休の期間中の伊勢自動車道では、神宮周辺の混雑対策として、市内のICですべからく
出口規制が敷かれており、高速から降りたくても降りることができない酷い状況が待ち受けていたのです。不本意ながら、伊勢二見鳥羽ラインの手前まで誘導されたところで、やっとこさ高速を脱出。しかし、そこから伊勢志摩スカイラインの入口に至るために、混雑必至の伊勢内宮周辺まで、一般道での逆戻りを強いられる羽目になりました。人混みでごった返すお伊勢参りにわざわざ寄り道するつもりなど全くなかった中年オヤジは、酷い仕打ちに思わず閉口するばかりです。
天空のドライブウェイから望む絶景に思いをはせながら、のろのろ進む渋滞の車列を我慢していると、五十鈴川を渡ったところで、ようやく伊勢志摩スカイラインへの分岐です。いささか強気な設定と思える
通行料金1,250円を現金で支払って、いざヒルクライムに出発です。
伊勢神宮のお膝元から朝熊山頂を経て、鳥羽へと至る
伊勢志摩スカイラインは、
トヨタ86「峠セレクション2014」で全国1位の栄冠を勝ち取った名道です。伊勢料金所側から山頂パーキングまでの区間は、お伊勢参りのついでに立ち寄ってくる観光車両も少なくないため、トロい先行車に進路を塞がれ、マイペース走行が叶いませんでしたが、山頂を越え鳥羽に向かってのダウンヒル区間が始まると、状況は一変しました。
いつの間にやら他車は姿を消し、スカイラインは
貸し切り状態に。適度にタイトなコーナーと快適なストレートが連続。その先には多くの島々が浮かぶ伊勢湾の眺望が広がっています。何と贅沢なことでしょう!
GTIの真価を発揮するには願っても無い場面が唐突に出現し、中年オヤジは迷わずDCCをスポーツモードに叩き入れました。
2000CC・TSIエンジンも、「
ウォォン!」と喜びの咆哮を上げます。コーナーでは十分にグリップを効かせ、ストレートではアクセルを思い切り踏み込む。変化に富んだコースと眺望を満喫しながら、伊勢湾に飛び込む勢いで豪快なダウンヒルが続きました。
いやあ、楽しかった!伊勢志摩スカイラインは、評判に違わず走り応え満点です。全国津々浦々を見渡してみても、ここまでファン・トゥ・ドライブに徹した道というのは、ちょっと他には思いあたりません。
2日目の旅も終わりに近づき、中年オヤジの操るGTIは、鳥羽からパールロードを経由して、志摩方面に予約した本日のお宿に向かいます。
次回に続きます。
Posted at 2015/05/10 14:30:19 | |
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