
お正月のラスベガス旅行の際に、現地で乗り回してきたレンタカーに関する
記事の続きです。
マッキャラン空港レンタカー・センターで、僅か3台の選択肢の中から否応なくチョイスを迫られ、急造コンビを結成することになったのが、
トヨタYARIS(
日本名ヴィッツ)。
Bセグメントの小っちゃな車体に無理矢理くっつけたドアが4枚。飾り気のない左ハンドルに、何の変哲もない4速AT。おまけにエアコンとラジオ以外の快適装備などは、ほとんど付属していません。要するに「
必要最低限」のスペックですよね。
いくら低予算レンタカーのコンパクト・クラスといっても、テンションは下がります。近距離移動のためのゲタ以上の役目は、ちょっと期待できそうにもないか・・・・。それがYARISの第一印象でした。
ところが、いざイグニッションキーを回し、ラスベガスの街へと走り出してみると、YARISのエンジンは思いのほか活発に回るし、ATの変速もスムーズ。アクセルを踏み込めば、ドライバーの意思に呼応してしっかり加速し、
キビキビと快活な走りを見せてくれるのです。さすがに、
TSI&DSGのような電光石火の加速とまではいきませんが、街乗り目的の小型車としては十分に合格点のデキでしょう。ピックアップ・トラックや大型SUVに混じって、時速50マイルぐらいのペースで流れるアメリカの交通に揉まれてみても、全くと言っていいほど怖い思いをする場面はありませんでした。
そもそも、このYARIS、米国版ホットハッチといっては少し褒めすぎになるけれど、自分のインプレッションだけを頼りに評してみると、最近のトヨタ車(現行型カローラ・フィールダーなど)の鈍重な乗り味とは、キャラクターからして明らかに違います。ひょっとして、エコ一辺倒の日本市場向けに投入されたヴィッツとは、見た目は一緒でも
中身は別物なのかも?!。短い滞在期間中にYARISのハンドルを握るたび、そんな思いが強くなってきました。
後で調べてみると、快活な走りにはやはり理由がありました。トヨタUSAが米国で展開するYARISに搭載されるのは、ボディタイプを問わず
1.5リットル直4DOHCエンジン1本のみ。こいつは
107馬力のパワーに、
14.1kgfmの最大トルクを発揮します。高性能とはいえないけれど、余計な装備を省いた軽量ボディや車格を考慮すれば十分な動力性能といえるでしょう。レンタカー・センターで、Cセグメントの
マツダ3(アクセラ)と同格の扱いを受けていたのも、これで少しは納得です。
これに対して、日本向けヴィッツの1リッター・エンジンは出力69PS・最大トルク9.4kgfm。動力性能よりも明らかにエコ優先のエンジンですね。1.5リッターを積むYARISに比べれば、その差は歴然と言わざるを得ません。それ以外にも、変速機や足回りも含めた仕上がり、座り心地硬めのシートなど、米国市場向けYARISは、クルマの味付けを日本向けとは別物の
走り志向に振っている可能性が高いと思います。トヨタくらいのメーカーになれば、それくらいの芸当など、お茶の子さいさいでしょう。実際のところ、自分の乗ったYARISの燃費は、僅かな走行距離でもみるみるガスを消費しており、けっしてエコなクルマではありませんでした。
さて、そんなYARISをお供に、中年オヤジはラスベガス郊外のドライブをエンジョイしてきました。先の記事にも書いたように、そもそもこの街に遠征してきた理由は、カジノ三昧の休暇を楽しむことにあるので、あまり遠出をする心づもりは最初からありません。中心部からほんの30分も走れば、写真のような大自然(
レッドロック・キャニオン国立公園)を満喫できることは過去に訪問済みで知ってはいるけれど、時間が勿体ないので今回は迷わずパスを決め込みます。
レンタカー・ドライブの目的は郊外の日本食レストランへのお出かけに限定です。
ラスベガスの日本食事情にまで今回は筆が及びませんでしたが、
YARISとの旅はまだまだ続きます。
現地で目撃した
GTI・MARK6。カッケー!
現地で目撃した変なステッカー。
Otaku(オタク)、アイ・ラブ・ジャパン。車種はダッジでした。
Posted at 2015/01/12 19:13:21 | |
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