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山城守のブログ一覧

2015年10月20日 イイね!

四国ツーリング5(完)まだ見ぬ峠、知られざる快走路へ

四国ツーリング5(完)まだ見ぬ峠、知られざる快走路へ9月・SWに出かけた四国ツーリング2日目の午後、中年オヤジとGTIは、R197・檮原(ゆすはら)街道から須崎を経由して、太平洋の黒潮を望むエリアへと東進を続けます。
ところで、高知の海岸線といえば、坂本龍馬の銅像が立つ桂浜のイメージが強すぎるせいか?なだらかに弧を描く穏やかな砂浜ばかりを想像していますが、実際には、変化に富んだ地形のシーサイド・ビューが各地に用意されています。例えば、県庁所在地・高知市のすぐ近くでも、入り組んだリアス式の断崖が海から屹立する自然美を楽しむことができるのです。
須崎の市街からさらに南へと進んで、県道47号・横浪黒潮ラインをめざします。太平洋沿いにリアス式地形を形成する横浪半島の高所を尾根伝いに横断するドライブ・コースですね。「海岸をトレースするように走るワインディングロード」「断崖から見下ろす太平洋は格別」と太鼓判を押すツーリングマップルの推奨コメントも、旅の興趣をそそります。四国に上陸してから、ほぼ丸一日。これまで林道・山道ばかりを走ってきたので、そろそろ海岸線の眺望を楽しみながら、のんびりとドライブを楽しんでみましょうか。



などと呑気に思っていたら、それを許さないのが土佐の交通事情でした。
黒潮ラインの方面に向かって一般県道を法定速度で走行していると、1台の軽トラックが後方から猛スピードでGTIに迫ってきました。バックミラーで確認すると、ハンドルを握っているのは地元の農家さんでしょうか?土佐の異骨相(いごっそう)といった雰囲気を醸している筋骨隆々のお兄さんです。
露骨に煽ってくる気配こそみせませんが、見慣れない県外ナンバー(しかも北関東!)の青いハッチバックが地元の道をノンビリ流しているのがお気に召さないらしく、どんどん車間を詰めてきます。
観察してみると、高知県内を走っている軽トラはこのクルマに限らず、地の利と土地勘をフルに活かして一般道でもかなりのハイスピードでかっ飛ばしている車両が少なくないようです。一方、こちらはといえば、秋の交通安全運動による取り締まりを意識しているので、見知らぬ道で無理をしたくありません。センターラインは黄色表示のまま。軽トラに進路を譲ろうにも譲ることができず、横浪黒潮ラインの登坂が始まる地点まで、テール・ツー・ノーズの神経戦が続きました(汗)。



しかし、いつまでもお付き合いしているわけにはいきません。行く手の勾配が少しきつくなってワインディングの様相を呈してきたポイントを見極め、アクセルをグン!と踏み込みました。DCCをスポーツモードに叩き入れ、GTIにゴーサインを送ると、異骨相の操るスバル・サンバーはあっけなく視界の外へと消え去りました。我ながら大人げない振る舞いだと思うけど、仕方がないよね・・・・。

横浪黒潮ラインは、タイトなコーナーが迫ると黄色い減速帯がやたらと頻出するなど、爽快なドライブを満喫できる路面状況ではありませんでしたが、時おり顔をのぞかせる太平洋の眺望が評判どおりGood!
おまけに、横浪半島の東端に位置する国民宿舎土佐にピットインすれば、太平洋の絶景を高所から一望する展望露天風呂をたったの500円で楽しめます。このお風呂、残念ながら温泉ではありませんが、眼下に望む土佐湾を素っ裸で見下ろせば、世界征服の野望を成し遂げた英傑のような気分を誰でも味わえるのですから、悪くありません。是非一度、立ち寄りすることをお薦めします。







さて、2日目のお宿・高知市内で鰹のたたきを満喫しつつ土佐の誇る美酒に海に溺れ、目が覚めれば、ツーリングはもう最終日です。今日は、神戸のわが家へと戻らなければなりません。
高知から神戸まで。高速道路を使えば、僅か4時間にも満たないショート・トリップですが、本日も当然、寄り道・回り道を決行します。高知・徳島間は、山間の快走路R195を使って移動する予定ですが、その前にちょっと寄り道したい未踏の峠がありました。



高知県道385号線・龍河洞スカイライン
前夜、たまたまツーリングマップルを開いていた際に発見したお薦めルートですが、「尾根伝いを走る気分いいワインディング」という推奨コメントに思わず食指が動きました。約10キロと総延長はそれほど長くありませんが、高知平野を一望する展望スポットが少なくないことや、コース後半に出現する優美なヘアピンが面白そう。是非、走ってみるしかないでしょう。
高知の朝は生憎の小雨模様ですが、チンチンと走る路面電車を横目に幹線国道R55を東進し、まだ見ぬスカイラインをめざします。

何の変哲もないローカルな街並みにひっそりと用意された入口から、龍河洞へと北上する魅惑のスカイラインは走り出します。沿道にはコスモスの花が揺れ、目を前方に転じれば西洋風のお城が聳え立つ(シャトー三宝という、かつての資料館だそうです)。どこか日本離れした趣も感じる小さな尾根沿いのスカイラインなのですが、かつての有料道から一般県道に変わった現在でも、走り応え満点のワインディング・コースです!







三宝山の名も無き峠を越え、森林地帯の緑のトンネルを心の趣くままに颯爽と走り抜けます。コース後半、龍河洞に向かってダウンヒルに転じると、芸術的な角度で弧を描いていくヘアピンカーブの連続がドライバーと愛車を待ち受けています。タイトなコーナーでしたが、小雨がそぼふる天候でも路面状況はほぼドライ。最近履き替え皮むきを終えたばかりのポテンザ・アドレナリンRE003の手応えを試すには、格好のコンディションです。
トリッキーなコース構成の妙を味わい尽くし峠を下りましたが、これほど素晴らしい快走路が高知にあるとは!朝っぱらからファン・トゥ・ドライブの歓びを満喫した中年オヤジとGTIは、あじさいロードの異名をもつR195へと進路を切り替え、一路徳島へと向かいます。





R195・土佐中街道
。四国山地を縫って土佐から阿波へと真一文字に伸びる2車線道路です。道の駅に併設されたアンパンマン・ミュージアムを通り越すと、コンビニも休憩所も用意されていない過疎の山間ルートが、徳島まで何十キロも続きますが、特筆すべきは交通量の少なさ!時折、対向車は姿を現すけれど、行く手の前にも後ろにもクルマの気配を全く感ません。





道を通るクルマの台数が極小なので、獲物を狙う官憲にとっても罠を仕掛けるには効率が悪すぎるのでしょう。取り締まりの危険に怯えることもなく、適度なコーナリングでマイペースの高速クルージングを存分に満喫します。沿道風景も、杉木立の林間ルート、清らかな渓流を望むリバーサイド、豊かに水を湛えるダムサイトと変化に富んでおり、ドライバーを飽きさせることがありません。途中、道幅が狭くなる区間もあるけれど、交通量が少ないので意に介するほどの心配はなく、いつのまにか県境を越えて、土佐から阿波に入りました。快適なドライブを妨げる者は現れず、徳島県那賀町の太龍寺付近まで誰にも邪魔をされない快適な快走が続きました。「適度なコーナリングを楽しめる」というツーリングマップルの推奨コメントに、偽りはありませんでしたね。



お次は混雑気味の幹線国道の裏道を縫って、徳島以内へ。
ツーリングマップルが「また食べたくなる徳島ラーメン」とお薦めする多家良家さんに立ち寄って、ランチに名物ラーメンをいただきます。行列店と評判でしたが、この日はあっさりと入店できました。
茶色の豚骨醤油味スープ、白いご飯をお供に、チャーシューとラーメンを楽しむのが徳島流ですね。こいつは美味しい!

長いようで短かった四国の2泊3日の四国ツーリング。
四国の地は、神戸を起点に旅すれば僅か数時間で到達できる身近な場所ですが、全国的にみると、まだまだ無名の快走路や絶景ルートが点在していて興味が尽きません。
今回は未踏に終わった土佐浜街道佐田岬メロディーラインなど評判のドライブルート開拓も宿題に残っているので、遠からぬうちに再訪してみようと、心に決めています。

Posted at 2015/10/20 20:46:52 | コメント(2) | トラックバック(0) | drive & touring | 旅行/地域
2015年10月12日 イイね!

秋の気配はローカルに 丹波篠山お手軽ドライブ

秋の気配はローカルに 丹波篠山お手軽ドライブ10月の3連休最終日。秋の行楽シーズン真っ盛りとあって、各地の観光名所は大賑わい必至ですね。渋滞と行列が大嫌いな中年オヤジは、基本的に混み合う場所には行きたくありませんが、せっかくの休日にドライブにも出かけず自宅で退屈しているのも冴えません。ということで、近場の兵庫県内をGTIでひとっ走りしてきました。
今回は、9月の四国ツーリングの記事(続き)をお休みして、本日のドライブを振り返ってみます。
さて、どこに行こうか?
中年オヤジとGTIは、例によって最終目的地を決めないまま、朝、神戸の自宅を出発します。とりあえず六甲山を越えて、三田から篠山周辺の丹波エリアを北上していくローカル県道をメインに走ってみようと考えました。
六甲越えのルートは、芦有ドライブウェイで行きましょう。台風の影響でしばらく通行止めになっていた宝殿から有馬温泉の区間が夏に全通してから実走してみるのは、今日が始めてになります。
スピードは控えめに。芦屋ゲートで有料道の通行券を受け取り、慎重にアクセルを開けましたが、目の前には行く手を遮るものがない垂涎の快走路が伸びています。これは行くしかないでしょう!豪快なヒルクライムをいきなり満喫して、標高645メートルの東六甲展望台まで一気呵成に駆けあがりました。





朝の東六甲展望台から望む眺望は、晴れているけれど少しだけ曇りがち。もし快晴なら、紀淡海峡・淡路島までのパノラマを遠望できるのですが、そこまでの贅沢はなかなか望めないようです。
その替わりといっては何ですが、休日朝のパーキングには、新旧のアルファロメオ、ポルシェ911、BMWなどの欧州車がズラリと集結。よく見ると、ランボルギーニ・カウンタック!も1台いました。大阪平野を眼下に見下ろす展望台を背にして、自慢の愛車を持ち寄ったオーナーたちが、和やかに談笑しています。浮き世離れしたその光景は、まるで世界の名車ショーを見るが如し・・・・。



噂には聞いていましたが、東六甲展望台は、関西エリアに居を構えるリッチでエンスーな方々の聖地なのですね。欧州車の端くれといっても、GTIにとっては少し敷居が高そうな雰囲気に気後れがして、早々に展望パーキングを後にします。




宝殿ゲートから先、有馬温泉までのドライブウェイ復旧区間でダウンヒルを楽しんだ後は、兵庫県道82号線とR176で丹波方面に北上します。三田市街からは県道37号に乗り替え、お次は県道49号・三田篠山線へ。篠山に向かって北へと伸びる49号線は、進めば進むほど里山の風情が濃くなってきて、いい感じのカントリーロードです。気温は約20度。エアコンのスイッチを切って窓を開ければ、秋の空気が車内を満たします。紅葉の季節にはまだ少し早いけれど、楽しい秋のドライブになりそうです。

わらび餅が名物という茅葺き屋根の峠の茶屋を越えると、あたりに人家は無くなりました。幅1~1.5車線の山道区間がいよいよ始まります。とはいえ、峠に向かう49号線の勾配や屈曲度はそれほどタフなものではなく、先行車のアウディやマツダCX5などを「タマヨケ」にして追従していけば、安全・快適なドライブを楽しめます。ついこの間、GTIで実走してきた四国の林道・酷道に比べれば、実に楽ちんな山道運転です。





名も無き峠や、山里の風景を望む小さな展望台を越えて、山を下っていくと49号線は再び快適な2車線に変わります。このまま北上を続けて、篠山をめざしたいのですが、しばらく走った先で辿り着いたのが生憎の通行止め区間・・・・。どうやら、このまま篠山まで抜けるのはムリで、県道308号線に乗り換え三田方面までいったん南下し直してから、幹線国道のR176に合流するしか進路はないようです。気を取り直して、走り出します。





49号線との分岐からお茶畑の広がるなかを南西に伸びる308号線は、渓流沿いや杉林の木立のなかを走っていく道。途中、少し狭くなることもありましたが、道幅そのものは必要にして十分ですね。こちらも快適な山道ドライブを楽しむことができます。
山を抜けて平地に降りると、見事なまでに黄金色に実った稲穂が頭を垂れ、GTIをお出迎えしてくれます。沿道の田んぼに目を転じてみると、子供たちによる稲刈り体験イベントなども催されていて、実りの秋の訪れを実感します。





幹線国道ながら、意外にスムーズに走れる丹波の森街道・R176を経由して、篠山の市街に到達してみると、さすがに秋の3連休ですね。「丹波篠山味まつり」なるイベントが開催されていて、下手に進路を誤ると、渋滞に巻き込まれてしまいそうです。
そこで県道97号線に進路をスイッチ!北東方面に向かって、丹波の山里にさらに分け入っていきます。幸い渋滞も無く、スイスイと快走が続きましたが、途中に立ち寄ってみた観光施設・黒豆の館(道の駅のようなもの)には、各地から集ってきた観光客のクルマがいっぱい。名物という田舎バイキングのレストランには、しっかりと順番待ちの行列が出来あがっていました。秋の丹波名物・黒枝豆には少し食指を動かされましたが、お土産の購入はもう少し先でも大丈夫でしょう。早々にパーキングを離れ、ローカル県道のドライブに復帰します。



この時点で、時刻はお昼どき近く。そろそろ本日の最終目的地を決めなければなりません。向かった先は、西山酒造場。丹波市・旧市島町にひっそりと佇む小さな酒蔵ですが、90年代頃から展開してきた独自のマーケティング戦略と上質な酒造りが奏功して、清酒「小鼓」は、関西の日本酒ファンなら知らぬ者がいないほどの銘酒に育ちました。
蔵の直売店で定番の純米吟醸酒を一升瓶でゲット。この季節の名物・初手しぼり(無濾過生原酒)の発売開始がもう少し先の10月下旬なのが残念でしたが、色使いのコントラストが渋いラベルを手にとってみれば、わざわざここまで足を伸ばしてきた甲斐があったというもの。晩酌タイムが楽しみです。
小さな酒蔵からの帰り道。立ち寄った道の駅で購入した枝付きの丹波黒枝豆も戦利品に加えて、舞鶴若狭自動車道で丹波の地を後にしました。







神戸からもほど近い丹波エリアで秋の気配をたっぷりと満喫した今回のドライブ。芦有ドライブウェイを別にすれば、タフなワインディングや痛快無比な快走路を走り回ってきたわけではありませんが、マッタリとしたドライブもたまには悪くありません。
摂津・播磨・丹波・但馬、そして淡路。江戸時代までの旧国名でいうと、何と5国にも跨がっていた地元・兵庫のドライブルートも、ぼちぼち開拓していきたいところです。





次回記事では、四国ツーリングの続きを再開します。
Posted at 2015/10/12 20:36:49 | コメント(2) | トラックバック(0) | drive & touring | 旅行/地域
2015年10月04日 イイね!

SW四国ツーリング4~土佐の道。四国カルストから太平洋の黒潮へ

SW四国ツーリング4~土佐の道。四国カルストから太平洋の黒潮へ四国ツーリング2日目のお昼前、細く狭いR440の山道を辿って四国カルストの西の入口・標高1080メートルの地芳峠に到達しました。ここから、尾根道へと連なるドライブウェイを走り、日本三大カルストの一つとして称えられる四国カルストの絶景を楽しんでこようと思います。ここまで来れば、姫鶴平・五段高原・天狗高原の景勝地はすぐそこです。
・・・・と思っていましたが、峠から3キロほどの道は眺望も開けず、狭い上り道がまだ続くようです。道幅が狭まって、離合困難な一車線路に陥ることもしばしば。それでも対向車の群れが時折現れてくるので、行く手の気配には十分な注意を払って進まなければなりません。



しばらく走っていくと、突如として視界がバーンと開けました。穏やかな稜線上に緑の牧草地がどこまでも広がり、そのなかに点在する白い石灰岩と黒い放牧牛らしき姿、発電用に設置された巨大風車が目に飛び込んできます。愛媛・高知両県の県境に広がる大自然の芸術・四国カルスト台地に到着です。
いにしえの昔、海底の珊瑚礁から生まれた石灰岩地層が、地殻変動で地上に露出したという高原のカルスト台地。手つかずの自然は戦後に開拓地となり、今では黒毛和牛や乳牛の放牧地として長閑な牧場風景が広がっています。どこか日本離れしている雄大な眺めは確かに素晴らしく、できれば数時間ほどのんびり楽しんでみたい場所でしたが、そうは問屋が卸しません。





秋の連休の真っ直中。マイカーで高原を訪れる観光客は引きも切らず、姫鶴平の駐車場付近はBBQとソフトクリームがお似合いの典型的観光地の喧噪に包まれていました。高原にひと筋伸びていくドライブウェイの路肩に遠慮無くミニバンを停め、スマホで記念撮影に興ずる家族連れも多数・・・・残念なことにこの景勝地は、瓶ヶ森林道のような秘境ムードとは無縁で、誰にも邪魔されず大自然の対話を楽しめるような場所ではありませんね。今度来るときは、誰もいない早朝であるとか、穴場のシーズンオフを狙ってみよう。そう心に決め、緑と白亜に包まれた山々を後にすることにしました。

四国カルストからの下山コース。手元の道しるべ・ツーリングマップルR中国・四国のお薦めは、天狗高原からR197へと下る東津野城川林道です。「気持ちのいいワインディング、雲海が見えるかも」との推奨コメントが好ましく思われ、迷わずこのルートを選択しましたが、こいつが思わぬ掘り出し物でした。



交通量はほぼゼロ、全線2車線幅の快走路!誰にも邪魔されない歓喜のダウンヒルが始まります。眺望が開けるポイントや展望台は設けられておらず、時刻もお昼頃ですから雲海の景色を望むことは叶いませんが、その代わりに変化に富んだ素晴らしいワインディングコースが次々と行く手に現れてきます。ブレーキングと荷重移動を楽しみながら、適度な角度で屈曲していくコーナーをクリアしていけば、目の前に迫るのは次のコーナー!関東のドライブコースに例えてみるなら、榛名西麓広域農道を彷彿とさせる硬派なドライブ・ルートですね。今回のツーリングで走り回った四国の道々のなかでも、屈指のファン・トゥ・ドライブを満喫できる素晴らしい道でした。
痛快なダウンヒルの後はR197・檮原(ゆすはら)街道に乗り替え、高知方面に向かい東へ。時刻はもうお昼過ぎの頃合いですから、本日のランチをどこでいただこうか?と思案を巡らせます。道の駅に立ち寄ってカレーかラーメンでも良かったのですが、道行く旅人を誘うど派手な看板に導かれるまま、布施坂トンネル手前の山賊茶屋さんにピットイン。



このお店、店名から察するにただ者ではありませんが、旅人に供される山賊料理も常識外れな一品ばかりです。豪快に炭火で炙られている「スーパー焼き鳥」のサイズは、岩手・盛岡競馬場の名物ジャンボ焼き鳥よりも明らかに巨大で(わかるやつだけわかればいい)、思わず興味を惹かれます。
しかし、焼き上がりまであと30分を要するとのこと・・・・。残念ながら今回はそれを断念して、出来上がっていた鶏の唐揚げと鶏の炊き込みご飯をいただくことにしました。しかし、この唐揚げがまたスーパーサイズ!大の大人でも一口・二口で食することは到底不可能な代物です。それが4個も供されるのですから、このお店、やはりただ者でありません。



山賊料理と格闘していると、目の前の布施坂トンネルの中からサイレンの不穏な響きが不意に鳴り渡り、あたりの静寂が破られました。暗いトンネルの入口から出てきたのは、いかにも善良そうな白いミニバン1台と得意満面な白バイ警官・・・・。秋の交通安全週間、善良な市民を狙い撃ちする官憲の狩りが強化されているという警戒心はもちろんありましたが、実際にハンターが獲物を捕らえる様を目のあたりにしたのは、初めてです。
絶対、捕まらないぜ!ベイビー。俺のダチを痛めつけたやつらには」と今は亡き清志郎が渋谷公会堂でシャウトした歌声が心の中で蘇ってきて、思わず身が引き締まります。



県庁所在地・高知市をめざすツーリング2日目のドライブ。
次回はいよいよ太平洋を眼下に眺め、土佐から徳島、そして神戸をめざしていきます。



Posted at 2015/10/04 20:40:17 | コメント(3) | トラックバック(0) | drive & touring | 旅行/地域
2015年10月03日 イイね!

SW四国ツーリング3~天空のスカイライン瓶ヶ森から四国カルストへ

SW四国ツーリング3~天空のスカイライン瓶ヶ森から四国カルストへ四国・石鎚国定公園、標高1400メートルに位置するシラサ峠の夜明け。
ブナ林の中から目映いばかりの朝日が顔をのぞかせると、西にそびえ立つ石鎚山は、みるみるうちに朝焼け色に染まっていきます。
GTIをお供に繰り出した9月の四国ツーリング2日目。どうやらお天気は快晴に恵まれそうです。絶好のドライブ日和になりそうな予感・・・・こいつは朝から縁起がいい!
初日の宿・山荘しらさで美味しい朝食をいただきお腹も満ちれば、いざ2日目のドライブに出発です。







シラサ峠からは本来なら、四国屈指のドライブルート・石鎚スカイライン方面をめざすつもりでしたが、生憎、台風による路面決壊でアクセス路(瓶ヶ森西線:よさこい峠~土小屋)が当分の間、通行止めとのこと。それなら、昨日の夕刻は霧のヴェールに覆われ、全容を目のあたりにすることができなかった瓶ヶ森林道ルートに再度乗って下界に降りてみようと思います。





瓶ヶ森林道、またの名をUFOライン。シラサ峠をめざして昨日一度走破してきたルートですが、突き抜けるように澄んだ青空が広がる早朝、その表情は一変していました。
森林限界を超える高地に広がる緑の稜線。峰伝いの山腹を縫うようにトレースしていく林道の軌跡。青空の下には、四国山地の穏やかな山並みが幾重にも重なる風景を遠望できます。嗚呼、行く手に広がるこの素晴らしくハッピーな光景を、いったい何と表現したらよいのでしょう。天空のスカイライン?いやいやそれじゃあ、言葉が足りません。
ダイナミックな四国山地の大自然を思う存分満喫しながら、1~1.5車線の狭い林道をマイペースで駆け下りていきます。対向車の気配に用心が必要なのは、霧が出ていようと晴れていようと変わりません。ダウンヒルのペースはいっこうに上がりませんが、その分、大自然との対話を楽しもうと気持ちに余裕が生まれてきて、楽しい林道ドライブの醍醐味を満喫しました。









さあ、R194・寒風山トンネルの高知県側出口に位置する林道のスタート地点に戻ってきました。ここからどこに向かって走ろうか。ツーリング2日目の宿は、県庁所在地・高知市内に予約しています。四万十川の清流を探訪するか?それとも足摺岬まで足を伸ばしてみるか?はたまた、龍馬脱藩の道を気ままに辿ってみようか?選択肢は無限に広がっていきます。
しかし、四国エリアをクルマで縦横無尽に走り回るのは今回が初めての中年オヤジは、是非一度訪れてみようと思っていた景勝地・四国カルストをめざし、高知県内陸部のカントリーロードをドライブしてみるプランをチョイスしました。





まずはR194を南下。そこからR439(悪名高き酷道区間ではありません)、そしてR33からR440へ。四国を縦横無尽に走る快適な2車線国道群を繋いで仁淀川を西へと遡上していきます。これらの内陸国道群はいずれも交通量が少なく、程よいワインディングが続く快走路ばかり!時あたかも秋の交通安全週間の真っ最中ではありますが、官憲の仕掛ける卑劣な罠の気配に必要十分な注意を払いつつ、4~5速でのハイスピード・クルージングを楽しみます。





このルートで四国カルストの高地に向かう途中には、R440から分岐する1~1.5車線の隘路が待ち受けています。しかし、瓶ヶ森林道の狭い山道で経験値を積んだGTIにとって、こんな山道はお茶の子さいさい。四国でも名高い絶景地へと向かう中高年ライダーたちの後列に加わり、山道をひいひい登るミニバン軍団の後を余裕で追走しました。

狭くて細い隘路の先に待っているのは、どんな絶景なのか?
山道を登った先に待っていた静かな地芳峠を越えて、四国カルストへと向かいます。

Posted at 2015/10/03 23:33:05 | コメント(4) | トラックバック(0) | drive & touring | 旅行/地域
2015年09月26日 イイね!

SW四国ツーリングその2~讃岐うどんと四国の深い山々の道

SW四国ツーリングその2~讃岐うどんと四国の深い山々の道9月の連休にでかけたツーリングの初日、瀬戸大橋を渡って四国に勇躍上陸した直後、まず向かった先は丸亀方面です。時刻はちょうどお昼どき、讃岐うどんの評判店・麺処綿谷で、肉ぶっかけうどんをツルツルいただいてみようかというアイディアが浮かびました。
このお店、以前出張で四国を訪れたとき、同僚に紹介してもらい訪れたことがあるので、だいたいの様子はわかっています。味はもちろん上等ですが、ボリュームの凄さがこの店のセールスポイント。うどん1玉の「小」が通常の2倍弱の量なので、大の大人でも十分に満足できます。ドライブの空腹を満たすには、もってこいでしょう。
お店に到着すると、連休中だけあって、パーキングには地元車だけでなく県外ナンバーがいっぱい。店に周りにはずらりと並んだ長蛇の行列が出来上がっていて、千客万来の様子です。運良く1台分のスペースを見つけ、すかさず駐車。善男善女が列をなす最後尾に迷わず加わりました。
ざっと観察してみると、行列の長さは30~40メートルほどでしょうか。自分の前には100人近くが待っていそうです。普通なら何時間待たされるのか予測できない状況ですが、セルフうどんの大型店は、お客の回転がとにかく早い!30分も待つことはないだろうと見当をつけました。すると予想通り、行列はスルスルと前に進んで、並らび始めてから15分も経たないうちに、店内に入ることができました。



セルフ方式のカウンター越しに、スペシャルぶっかけうどんの冷・小をオーダーします。
麺処綿谷の名物・肉ぶっかけうどんは、牛肉か豚肉のいずれかをチョイスできますが、それをどちらも載っけて、温泉卵とわかめをトッピングしたのが、このスペシャル・メニュー。こいつは一粒で二度美味しい!肉の甘さとだし汁の旨さが太めの麺に絡んで、ボリュームも満点とくれば、もう言葉は要りません。一心不乱にうどんをと具を平らげるばかりです。いやあ旨い!ごちそうさまでした。



讃岐うどんを完食した後は、いよいよツーリング初日の最終目的地の宿へとGTIの進路を向けます。再び高速に乗って、高松道・松山道ルートを愛媛に向かって西進!。
めざすは、高知と愛媛の県境付近に位置する標高約1400メートルのシラサ峠です。山荘しらさは、大自然のなかに佇む一軒宿というよりも、登山基地の山小屋といったほうがふさわしい施設ですが、アクセス路となる瓶ヶ森林道の山岳ドライブを是非一度楽しんでみたいという動機もあって、今回予約を入れた次第です。



さて、いよ西条ICで高速を脱出し、西条の街中から南の山々の様子を遠望してみると、何やら雲行きが怪しくなっています。山の頂はグレーの雨雲にすっかり覆い尽くされ、シラサ峠に向かう方向もガスに包まれていそうな気配・・・・。秋の連休中、四国エリアの全域では晴れ予報が報じられていましたが、山の天気は本当に変わりやすい。すっかり油断していました。



麓のコンビニから曇った南の空を眺め、この先どうしたものか?としばらく思案します。今、このタイミングで山荘をめざして山岳エリアに突入すれば深い霧の中で立ち往生するのが心配です。けれど、今さら目的地を変更し別の宿を確保するのも難しい。予定通り山々へ進むべきか?それとも勇気ある撤退を決断し神戸まで引き返すか?二者択一の選択を迫られましたが、ひとまず天候の回復を待って、結論を先延ばしにしました。
自問自答を繰り返しつつ1時間ほど麓で時間を潰しましたが、そうこうするうちに、南の空が明るくなって、秋の青空が戻ってきました。標高の高い辺りでは、まだ雲が残っていますが、これ以上、天候が崩れる心配はないでしょう。そうと決まれば、いざ、山岳ドライブに出発!長い長い山道走行の前に、ハイオク・満タンを給油して備えも万全です。





西条市内からは、R194で南に向かいました。河原で催される「いもだき」の様子を横目に、2車線国道を快走。ワインディングで標高を稼ぎつつ、山間部へと分け入っていきます。全長5432メートルの寒風山トンネルを抜け高知県に入ると、すぐに現れる瓶ヶ森林道入口の標識に従い左折。いよいよシラサ峠をめざす本格的山岳ドライブが始まります。
地図で確認してみると、先ほど走行した寒風山トンネルの真上を縫うようにクネクネとした山道が続いており、瓶ヶ森林道の入口はその先に設けられているようです。
走り出してすぐに、道は1車線の隘路に変わって、展望のない森の中をひたすら進みます。休日のせいでしょうか?細く険しい道でも対向車が頻繁に現れわれ、油断のできない状況が続きました。そんなタフな山道を約30分も走った頃合いに、ようやく林道の入口となるポイントに到達しました。





この地点からシラサ峠へと続いていく瓶ヶ森林道は、高知・愛媛県境の深い山々を峰伝いにトレースしていく山岳道路。晴れていれば、森林限界を超えた標高1800メートルの尾根からは遮るもののない緑の稜線の眺望を存分に満喫でき、日本屈指の絶景道路と評判ですね。下の写真は「絶景ドライブ100選」というムックのページを撮影したものですが、まさしく天空のスカイライン!こんな景色を愛でながらドライブを楽しめるなら、深い山々にわざわざクルマでやって来た甲斐もあろうというものです。



しかし、めざす山荘は林道入口から20キロも離れた場所です。目的地に至るまでは、絶景路といえど、1~1.5車線幅の狭い林道をひたすら進んでいくしか手段がありません。
おまけに標高が上がってくるにつれて、お天気がまた少し怪しくなってきました。
四国の山々は雲の出るところ。高い峰々から次々とわき出す霧が、麓に向かって滝のように流れ落ちていきます。人智を超えた大自然に抱かれながら進みましたが、この先いったい何が待っているのか?期待と不安が交錯します。


東黒森登山道の入口あたりまで林道を進んでいくと、遂にGTIは、雲の真っ直中に突入しました。周りは完全にガスに覆われ、容赦なく視界が奪われます。本来であれば、この地点から瓶ヶ森登山道入口あたりまでが、絶景ルートのハイライトなのですが、白い靄にのなかでは、景色など何も見えません。それより何より、身の安全が第一。1~1.5車線の隘路では、待避可能なスペースを見つけることも難しいため、ヘッドランプとフォグランプを両方点灯して、視界を確保しながら前進を続けます。現在どこを走っているのか?もはや、よくわからない状況でしたが、時折現れる対向車をやり過ごし、地を這う亀のようにジリジリと進むしかありません。



ところが、さらに標高を上げ、林道の最高地点・海抜1800メートル付近に迫ると、雲の上に抜け出すことができたのか?夕暮れの青空が鮮やかに目の前に広がりました。
ようやく見つけた駐車スペースにGTIを停め、景色を見渡すと、北に瓶ヶ森、西に石鎚山が誇らしげに聳えており、夕陽に照らされた雲海の中からは、駱駝のコブのように面白い形をした子持権現山がひょっこりと顔をのぞかせています。神秘的でいながら、どこかユーモラスな風景を楽しむことができ、長くタフなドライブの気疲れも心持ち軽くなりました。





さあ、目的地まで残すところ僅か。下り坂のワインディングを縫うように走れば、雲海のただ中に再び突入です。白いガスの真っ直中をしばらく走って行くと、低い笹が群生する平坦地が現れ、初日の宿・山荘しらさに無事到着しました。

標高1400メートルの大自然に佇む山荘は、もうすっかり秋の気配。案内されたお部屋には早くもコタツが置かれていて、夜になると冷え込みが厳しそうです。
日の入りの頃合いには、あたりを覆っていた霧もすっかり晴れ、夕焼けのなか、石鎚山のシルエットがくっきりと浮かび上がりました。ああ、良かった!明日は、良い天気になりそうです。



自由気ままな四国の旅路、さて明日は何処へ行きましょうか?今では珍しいサッポロラガーで乾杯しながら、ドライブ計画を練るとしましょう。次回に続きます。

Posted at 2015/09/26 18:52:19 | コメント(4) | トラックバック(0) | drive & touring | 旅行/地域

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