TTは納車後しばらく、主に通勤や買い物の用途で慣らし運転兼ねてゆるゆる乗っていましたが、ある程度走ったので少し鞭を入れようと、久しぶりに箱根ターンパイクまで足を運んできました。後半ではカレラGTSとの比較もしてみます(素人の戯れ言なので適当に流して下さい)。
東名から小田原厚木道路を経由してターンパイクを駆け上り、そこから国道1号をゆったり下ってくる、個人的に使っているいつものルート。行きの東名は時間帯もあってかまあまあ混雑していてペースを上げられずでしたが、それでも常にダイナミックモードで走りアクセルペダルのツキをチェックしてみました。
流石に2.5リッターの直5なので2000回転以下はトルクが薄くて少し苦しいですが、それ以上回せば活発になり、ダイナミックモード(というかATをSモードにしていれば)で走れば基本的に2000回転以上をキープするシフトスケジュールになるので、結果的に元気いっぱいの走りです。
逆に言うと、コンフォートモードで流している場合、7速1200回転みたいな状態からだと、キックダウンさせない限りなかなか加速せずもっさりしてます。普段乗ってるゲレンデと比較すると、ここは大きな違いですね。凄く微妙な差なんですが、1700~2000回転くらいは回しておかないと、すぐにスイッチが入らない感じがします。
(ちなみにゲレンデは先代の5.5リッターV8が低回転トルクも突き抜けて大きくアイドリング+αの回転数でアクセルを文字通り“触って”いるだけで高速走れました。現行の4リッターV8は多少低速トルクが落ち、1500回転くらい回さないと5.5リッター自体に追いつかないという肌感覚があります。どうでもいいですが笑)
直5の持つ1-2-4-5-3という特徴的な点火順序が生み出す独特のリズムは、3000~4000回転あたりになると明確に耳に入ってくるようになり、「ああ俺はいまアウディに乗っているんだ」という気持ちが強く湧き出してきます。5000回転を超えると、一気に加速力は高まり、エンジン音と排気音も一段と勇ましくなっていきます。以前R8に試乗した時とも通ずるような、5気筒エンジンの独特なリズムが心地よく、いやあ楽しいですねこのクルマ。
ターンパイクに入ると、さすがに平日だけあってガラガラです。ちょっと思い切って、1速・2速で全開走行を敢行してみました。早さを感じるのはもちろんですが、クワトロの安定感が先に来て怖さはまったく感じません。991.2カレラGTSと加速力はほぼ同一の筈(少なくとも0-100キロは同タイム)ですが、明らかにTTの方が安心して踏めます。お尻がムズムズすることもなく、矢のように一直線にかっ飛んでいくことができます。トラクション、直進安定性は圧倒的な印象でした。
(御所の入駐車場は舗装が新しくなり、駐車のラインも引かれていました!)
ただ一方で、コーナーに差し掛かると重心の高さを感じる場面が出てきました。アウディらしく、オンザレールでぐいぐい曲がっていくのはもう間違いなく、かなりハイスピードでコーナーに飛び込んでも怖さはまったく感じません。しかしカレラのような地面に張り付いていくようなコーナリングではなく、ひらりひらりと軽快にコーナーを駆け抜けていくというような印象……。語彙力なくて伝わりづらいですが。
最高出力と車重だけで比較すると、TT-RSが400PS・1490キロ、カレラGTSが450PS・1470キロとそこまで大きな差はありません。ただこの両者が生み出す走りのリズムはまったくと言って良いほど異なっていて、操作系含めて常に固さ・重さを感じさせるのがポルシェ、常に軽快でカジュアルに飛ばせるのがアウディと、まあ乗る前から想像していた通りの印象を今回のドライブでは感じることが出来ました。
TT-RSの何が凄いって、コンフォートモードで普通に走っている限り、ほぼ2シーターであることを除けば相当レベルの高い街乗り車(駐車場を選ばないという面で買い物の際はファーストチョイスです)として使えるのに、ダイナミックモードに入れた瞬間、ポルシェと伍して走れるくらいのスポーツカーに変貌できる、というところです。
異論あるとは思いますが、本質的にスポーツカーとは言えない車の成り立ちなので、コーナリングの心地よさなどで一歩譲る面はあるにせよ、総合的に考えると、多方面に面白さの詰まった車だなーと感じます。しばらく楽しく付き合って行けそうです(^^)/
Posted at 2021/04/19 18:10:25 | |
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