
こんにちは。最近の日本車、やたらエコか実用面が強調されていて面白味にかけてますねぇ~。また高級車やスポーツ系はほとんどが、海外市場重視。だいたい幅が1.8m以上もあったら、この狭い日本では使いにくくてしかたありません!
ってなわけで、今回は日本車が日本で元気だった頃の思い出。日本で高級車の代名詞、大トヨタのクラウンと覇を争った日産最高級車・セドリックです。
たまたま実家で昔のカーグラフィックが出てきたんですが、なんと83年! まだ私幼稚園位ですよ(笑) ちょうどY30セドリック&グロリアがFMC、特集記事だったたんです。
しかし、当時は高級車でもエンジンは2リッターが主力(もちろん3リッターもありますが)、サイズはきっちり5ナンバー(3リッターモデルはバンパーがデカくて3ナンバー(笑))が、当たり前の時代だったんですね。まぁ、アメリカ人から見たら箱庭的なモノなんでしょうかね。
さて肝心のY30ですが、最大の特徴はV6・VGエンジンを搭載したことなんですね!日産は長らく直6・L型エンジンをセドリック&グロリア、ローレル、スカイラインと使ってきたのですが、さすがに古さは隠せず「V6こそ高級車の証!」(二谷英明氏CMにて)と打って出たわけです。今や日本の高級車は全てV6かV8なので、日産に先見の明があったわけですが、何故かローレルはV6を積んだり(C32)直6に戻ったり。我がスカイラインに至っては、「直6以外のスカイラインはスカイラインにあらず!」なんて原理主義者(かつての私もそうでした‥ )の声に押されて、V35まで積めなかったり。結局、北米向けのマキシマ位しか使えなかったのは、当時日産が抱えていた迷走ぶりを察します。
デザインは、アメリカ車っぽいコテコテ系からシンプルな直線ボディでヒットした430系を受け継いで、「これって、マイチェン?」と見まがう位のキープコンセプト。一新されたメカニズムと対照的なのも、これまた迷走日産。「せっかくメカニズムが新しくなったんだから、見た目が新しくないとアピール出来ないんじゃないか?」って私なら思うのですが。 ちなみに同じ83年にFRからFFへ変革を遂げたブルーバードも見た目はヒット作910型と余り変わらず、CMだって910と同じ沢田研二だったんだから、この辺りも日産に共通するところなんですかね。
上の写真を見てもらうと内装、やっぱり高級車はベロア地!今見ると、地方のスナックのボックス席に連れていかれたような感じですが(笑)、我々が子供の頃はこのベロアでフカフカなシートに憧れたものです。
こちらは、85年のMC後です。日産定番の、最初はシンプル→MCでメッキ多様。って流れは昔からなんですね。
当時の人気刑事ドラマ・特捜最前線ではボスである二谷英明氏扮する神代警視正が愛用していて、CMでも長らく二谷英明氏がイメージキャラクターを努めていました(放送終了&Y30販売終了まで)。特捜最前線のオープニングでは必ず、セドリック、スカイライン、グロリアの順で街を疾走するんですが、やっぱり日産純血のセドリックが先頭。旧プリンスのグロリア&スカイラインは後ろってのが、今思えば会社の事情を表しているなぁって思ったりもします。
ちなみにY30のキャッチフレーズを追いかけると面白くて、FMC直後は「V6こそ高級車の証」
V63リッターターボ追加時は「素晴らしき人生、そしてセドリック」
MC後は「素晴らしき人生、素晴らしきセドリック」
と、だんだんクルマが偉くなっていく(笑) フレーズになっています。
バリエーションは、ハードトップとセダン、ワゴン&バンがあったのですが、昔職場に30のバン(MT)があって運転したことがありました。回転数を上げてやると、高級車には似つかわしくない勇ましいエンジン音をたてながら走るトコが、いかにも日産的というか味があってよかったりしました。
次のY31では、メカニズムは踏襲するもコンセプトは大変革! 走りを強調したグランツーリスモの設定や、高級車ではタブーとされた赤のボディカラー等一気に生まれ変わります。ちなみにY31ってつい最近まで生産されていて(2014年9月末)、タクシー用として27年も生きながらえたのです。
うーん、V6搭載のY30登場時点でグランツーリスモコンセプトにすれば、より効果的なモデルチェンジだったのに‥ と思ったりもしますが、まだ時代がそれを許さなかったのかもしれません。
たまに、Y30のワゴンが走っているのを見たり(残念ながら大半がサーファー仕様に改造)すると、古きよき頃の日産を思い出したりしてしまいます。
グローバル化が進む日産ですが、また日本市場に合わせたクルマ作りをしてほしいものです。
Posted at 2014/10/26 08:09:00 | |
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