「ハイブリッドの次は、なんだ?」
PHVのカタログの表紙にはこう書かれている。
トヨタは20年にも渡り、世界に先駆けてハイブリッドシステムを推し進めてきた。
プリウスPHVとは、電気自動車とハイブリッドカーの言わばいいトコロ取りしたクルマであり、充電出来るプリウスと言うわけだ。
これがPHVの充電口。
左が普通充電(100V/200V)で右のは急速充電となっている。Sグレードはオプションだが、それ以外は標準装備である。
使い切った状態から、満充電になるまで、200Vの満充電にかかる時間は2時間20分。
家庭用コンセントの100Vだと14時間かかる。
コンビニや高速のSAなどに設置されている急速充電の場合、なんと20分で80%まで充電できる。
充電できるスポットも日々拡大されているはずなので、今後はもっと身近になっていくだろう。
走り出すとモーターの力強さを感じる。
そして、静粛性が素晴らしい。
このPHVにはEV/HV切替スイッチがある。
普通のプリウスにもEVモードがあるが、全く別物である。
まずはHVモードで走り出す。
ノーマルのプリウスと変わらず、2~30km/hでエンジンがかかる。
車重のせいか、プリウスより軽快感がなく、しっとりとした走り味だ。
エンジン音はプリウスと同じだが、ロードノイズが抑えられているように感じた。
HVモードの場合、プリウスと同じく走りながら回生により充電もされる。
ODOメーターを進めるとEV航続可能距離が出る。
これがかなり正確というか走りにリニアに反応して面白い。
次にPHVのメインであるEVモードに切り替える。
このクルマの気持ちがいいところは、アクセルを踏み続けてもエンジンがかからず、モーターだけで走るところだ。100km/hくらいなら余裕なのではないか。
流石に状況によって、急加速やエアコンの使用などでEVモードでもエンジンがかかることはあるが、殆どその心配はいらない。
デュアルモータードライブシステムといって、走行用モーターに加えて、発電用のジュネレーターもモーターとして動かすことで、モーター2つ分のパワフルな加速性能を発揮できる。
カタログ値では、EV走行距離は68.2kmとなっている。もちろんアクセルの踏み方やエアコンの使用などで変わってくるが、先代PHVより2倍以上伸びたそうだ。
ハイブリッド燃費も37.2km/Lと優秀。
内装の基本的なツクリはプリウスだが、11.6インチのナビが目を引く。
個人的には、エアコンのスイッチなどはプリウスの方が物理ボタンで好きだ。
メニュー画面の出方にアニメーション的な動きがあったりして面白い。
ちなみにSグレードでは、プリウスと同じインパネになる。社外ナビにしたい方やエアコンのスイッチが気になる方はSグレードを選べばいいだろう。
オススメのグレードは試乗車のAだ。
質の高いファブリックシートに、Sには付かないブラインドスポットモニターやインテリジェントクリアランスソナーなどの安全装備が
付き、400万を切る価格に抑えられている。
一番安いSグレードで326万~、Aプレミアムで422万円。
先進の安全装備、トヨタセイフティセンスPは全グレード標準装備だが、Sグレードにだけレスオプションが用意される。しかし、もらい事故などがたえない昨今、こうした安全装備は付けておくに越したことはないし、レーダークルコンなど快適な運転サポートも備わっている。
また、ソーラー発電のオプションはS、Sナビパッケージに用意されていて、価格は28万円。
クルマに光が当たる限り発電され、今回のPHVは走行用バッテリーに充電されるため、1日最大で6km走る発電量を生む。
平均でも2.9なので1週間だと約20kmとなり、意外と使えそうだ。
今度じっくり乗る機会があればPHVの実力をもっと試してみたくなった。
PHVの魅力は、電気自動車と違って、バッテリーが無くなってもエンジンで走るところだ。
しかも走りながら発電されるので無駄が少ない。
気になった方はぜひ試乗してほしい。
Posted at 2017/02/23 16:24:10 | |
トラックバック(0)