東京に住む妹夫婦とともに1月8日(月)に修善寺に行ってきました。3年続けたので恒例行事となりましたが、昨年は1月19日、一昨年は1月16日で正月行事が落ち着いた頃の訪問でしたが今年は1週間早く1月8日です。次の週から改装工事に入って1ヶ月間休業するというので急遽前寄せしました。同じ顔ぶれで、同じ旅館(柳生の庄)の同じ部屋(九重)に泊まり、同じ仲居さん(すみえさん)に面倒見てもらいますが、仲居さんとも気心が通じたのでゆったりと緊張感のない滞在でした。
たいへん贅沢な行事だとは承知しておりますが、70歳を過ぎた3人ですから誰ひとり体調に異変を起こさず1年を経過したのは大いなる慶事です。無事なこと健康なことがどんなにありがたいかと最近はしみじみ感じているので、ここのところは節約には目をつぶって豪勢に正月の骨休めといたしました。
もう珍しいところに行きたいなんて思いません。慣れたところに間違いのない旅というのが一番です。そういう趣味の方も多いらしくて、私らなんか年に1回ですが毎月泊まりに来る常連さんも何組かいらっしゃるとのことで、上には上があって私らなんてまだまだ初心者です。
(この写真は一昨年)
妹夫婦は東京からベンツ CLS400シューティングブレーを駆って来ました。我が家に寄ってピックアップしてもらい、アスパラは助手席で寛ぎながら修善寺を目指します。どこにも立ち寄らずチェクイン可能な14時を少し過ぎるくらいを目指します。
修善寺道路(Googleマップ ストリートビュー)
ところが途中で大トラブル。修善寺道路の修善寺トンネルを抜けたところ、もうすぐ修善寺ICというところでしたが、センターラインを踏んだら「ドカドカン」とすごい音。すぐにパンクと気がつきICの目の前のガソリンスタンドに飛び込みましたが、ひと目見て「あー、これは修理できません」と言われました。右側の前輪、後輪ともサイドに裂け目が入っています。
白線の緩いカーブですから、助手席にいたアスパラも危険なんか感じませんでしたし、もちろん踏まない方が良いでしょうがこの程度なら白線を踏むことはあります。写真でもそれほど大した鋲とは思えませんが、シューティングブレークの後輪285/30R19なんてとんでもない扁平タイヤだと、この程度で前輪、後輪ともにご臨終で、あっけないものです。後でベンツの担当者さんに聞いたら「よくあることですから気をつけて下さい」とのことだそうです。
しかし、その後の対応はたいへんスムーズでした。ディーラー担当者の携帯に連絡を入れ、保険会社の窓口と証券番号を教えてもらい、保険会社に連絡したら必要事項をいくつも聞かれましたがすぐにレッカーが手配され、たちまちレッカーがやって来て、あっという間にシューティングブレークを載せて東京のディーラーに向かっていきました。
残った我々には宿から迎えが来てくれて、次の日だってハイヤーで長泉に送迎、妹夫婦はその後新幹線で帰りましたが、レッカー代、ハイヤー代、新幹線代とその次の日から用意された代車(プリウス)まで、すべて保険で賄われました。手厚いフォローがあって旅行は快適に続きました。
宿への到着は1時間半程度遅れましたが、無事にいつものお部屋に逗留です。
九重の本間(宿のHPから)
こちらが妹夫婦の寝室になります
九重の次の間(宿のHPから)
こちらがアスパラの寝室です
左:本間 右:次の間
こういうところが「柳生の庄」の貫禄です。
床の間は正月らしく設えられていて、茶道の心得がある妹ですがいたく満足しております。
お部屋だけではありません。大風呂に向かう廊下にもきれいに花が活けられています。
素人のアスパラでさえ「これは違う」と感じるほどで、後で聞いたら東京から池坊のお師匠さんがいらして活けていらっしゃるとのことです。
さっそくお茶を点てていただき、花びら餅が添えられます。
花びら餅の味噌餡とゴボウがなんとも美味しいです。
いよいよお風呂です。
今回逗留する重点のひとつはお風呂です。
武蔵の湯(宿のHPから)
大きい方の露天風呂で到着日には男湯になっていました。
パンク対応で冷えた体もこの露店風呂にゆっくり浸かって、芯から温まりました。
風呂から眺める庭がとてもすてきですが、さすがにこれは個人の家ではなんともなりません。
九重の間の半露天風呂(宿のHPから)
こちらはお部屋にある半露天風呂。
こちらには寝る前に入っています。
つうの湯(宿のHPから)
小さい方の露天風呂ですが
翌朝はこちらが男湯になっていました。 武蔵の湯よりは小さいですが、お庭がよく作り込まれています。
風呂のここに座るとどう景色が見えるかなんて考えているのでしょう。
武蔵の湯でじっくり温まれば、さあお待ちかねのビールです。
この瞬間をアスパラは何日も前から心待ちにしていました。
冷え具合、泡の具合、すべてに気持ちが込められた珠玉のビールです。
記念写真に収めました。
宿からサービスされた梅酒です。
さてここからはお食事の写真です。
細かい内容ですが私どもの備忘録なのでお許し下さい。
昨年、一昨年の食事と比較するなら
「
今年も妹夫婦と修善寺に」 「妹夫婦と修善寺に」をご覧下さい。
柳生の庄 睦月献立
【初献】にごり酒
【坐附】胡麻豆腐 生雲丹
さあ、いよいよ始まります。
【坪】甘鯛かぶら蒸し
この餡がなんともおいしいです。
【羹】柚子釜白味噌仕立
柚子をくりぬいたものは、昨年は茶碗蒸しでしたが今年は汁物です。
中味をきちんと撮っておいてと妹からの指示です。
中味は雲子(鱈の白子)、車海老、牡蠣、占地
【造里】本鮪、白身、槍烏賊
土佐醤油と駿河湾塩が用意されましたが、アスパラは全部塩でいただきました。
ここで大チョンボです。
美味しいものが続いたのと酔いが回ったせいもあり、【中皿】を撮り忘れました。
【中皿】黒毛和牛ヒレステーキ(この写真は一昨年の中皿ですがほぼ近いです)
戸田塩と柚子割醤油が用意されましたが、ほとんど戸田塩で一切れだけお醤油で食べました。
【焼物】鰆柚庵焼
鰆を半分以上食べてから撮っていないことに気づきました。
【香味】嵯峨竹の子 友穂黄鶏あん
「これは初めてではないか」なんていいながら食べ始めましたが、
ブログを確認したら去年も一昨年も食べています。
人間の記憶なんか曖昧なものです。
【留椀】赤出汁
【御飯】鯛飯 蕪菜
【香物】蕪粕漬 野沢菜漬 山海みそ和え
【彩物】伊豆苺 せとか
【甘味】わらび餅 黒蜜 きな粉
ゆっくり、たっぷりいただきました。
絶妙のタイミングでひと品、ひと品部屋に運んでくれるなんてサービスは、仲居さんの目配り気配りで成り立つ技なので、いまの時代にこれを続けていくのは大変でしょう。長く続けてもらうためにアスパラも微力ながら応援していきましょう。
長くなりましたが乗りかかった船ですから朝食も。
朝食メニュー
苺ラッシー
伊豆なのり 削り節
高野豆腐 蛸柔らか煮
煮麺 たたみいわし 葱 七味
茶碗蒸し
白菜なます
芹と茸のお浸し
牛肉有馬煮
伊豆鯵干物
味噌汁 渡り蟹 葱
香物
白玉善哉
自家製シャーベット
夕食も朝食もしっかり食べたているのに風呂に入って血行が良くなったせいか胃腸は絶好調で、帰ってからも食欲は旺盛ですっかり体重が増えてしまいました。
3年連続で「九重の間」に逗留しましたが「柳生の庄」には離れもあります。朝風呂の帰りに妹のご主人と偵察に行ったら、「今度はあっちに泊まってみようか」なんて言い始めます。「あっちだとどれくらいするの」なんて仲居さんに尋ねるものだから、すぐフロントに電話を入れて調べてくれたのですが、引くに引けなくなりそうで部屋の下見までは止めておきました。「そこに泊まったら双六でいう上がりですね」とか「誰かが余命数ヶ月なんて言われたら泊まってみますか」なんて笑いましたが、三人とも健康でこの贅沢をあと何回続けられるでしょう。せいぜい体に気をつけます。
最後に玄関前で記念撮影
今年も無事に新年行事を終えました。
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Posted at
2024/01/21 16:32:55