
今回は「乗り鉄」のご報告です。
新聞を読んでいたら、「和(なごみ)で旅する 山形さくらんぼ狩りと酒田で握り寿司、ご当地ブランド牛(新発田牛、山形牛、米沢牛)
食べ比べ3日間」というツァーが宣伝されているのを見つけました。後半はどうでも良いのですが「JR東日本 E655系 なごみ」に乗れるということが目を惹きます。
E655系というのは天皇陛下をお乗せする「お召し列車」として運転することを一番の目的とする電車です。天皇陛下だけでなく外国からの賓客のために使われることもありますが、不定期に発生する行幸啓に使うのに1編成しかないのですから定期列車になんか使えません。

年に数回だけ団体専用列車として運行されますが、人気が高く乗れるチャンスは滅多にありません。

アスパラはこの列車にもの凄く興味があって、天皇陛下がお乗りになる特別車両を含めてNゲージで1編成を持っています。
YouTubeでお召し列車の場面を見たりはしていますが、人前に出ることが少ない車両なので、残念ながら実物は見たことさえありません。
新聞広告を見ながら「このチャンスを逃したら一生縁が無い」と思い詰めて、冥土のみやげに乗ってみることにしました。その日のうちにネットで申込んだら、なんと予約が取れてしまいました。

行程は新潟県、山形県、福島県と展開するのですが、アスパラが乗りたいのは上野から越後湯沢までの「和(なごみ)」の区間だけで、あとはオマケみたいなものです。
団体旅行に参加するのは初めてですが、このツァーは「お一人様」の参加OKということです。気に入ったら、今後何度も使うかもしれません。
6月23日(木)出発で、2泊3日の旅に出かけました。
今回は静岡県内の浜松、掛川、静岡、新富士、三島が発地になっており、三島から乗るアスパラにはあらかじめ乗車票が送られてきて、自分で改札口を通って指定されたこだま号の指定された席までお出で下さいと案内されました。

三島駅 こだま700号 700系

9号車グリーン車の席に着いたら、さっそく添乗員さんがやって来ます。

まず渡されたのが、トラベルイヤホーン。
駅での乗換えの時なんかに、添乗員さんの声がイヤホーンに届きます。年寄りの団体を引率するには必需品でしょう。ただし、旅行中にこれを紛失すると5,500円をいただきますと注意されました。

さらに初日の行程案内をいただきます。ひとりひとり座席の指定が書かれていて、ここまで用意されればもう間違えないでしょう。

左 踊り子107号 E257系
右 ひたち7号 E657系
東京駅での乗換え時に撮りました。「鉄」の血が騒いでいます。

遂にご対面です。
上野駅13番線に待機する「E655系 なごみ」。
この色がなんとも言えません。
お召し列車の時は、先頭に菊のご紋章と日章旗がつけられますが、アスパラ様ご乗車程度では、なんの飾りもありません。

上野寄りの1号車はクロE654-101
5両編成ですが、全車グリーン車という編成です。

アスパラが乗ったのは4号車 モロE655-201
車内は(2人掛+1人掛)X9列で27席です。
背もたれもフットレストも電動です。
室内の調度はしっくりと落ち着いていて高級感が漂います。

しかも1人参加のアスパラには、1人掛けシートが2列割り当てられました。
前方の席を反転してからフットレストを持ち上げれば、そこに足を投げ出せます。
これはもう極楽です。
10時49分、上野を発車。

さっそくお弁当が配られます、
亀戸升本の香取弁当

年寄り向けですが、高級なお弁当です。
まだ11時なので、しばらく置いておこうと思ったのにみなさんどんどん食べ始めます。おつき合いしてアスパラも食べることにしました。

食事が済んだら、車内探検です。5両編成に3ヶ所トイレがありますが、となりの5号車のトイレは車イス対応でなんとも広々しています。

しかもウォシュレット付です。
ものは経験ですから使ってみましたが、広々し過ぎてどうにも落ち着きません。
上野を10時49分出発で、196.0km先の越後湯沢に到着するのが13時57分ですから3時間以上かかっており、いかにもゆっくりです。臨時の団体列車ですからどこかの駅でゆっくり停まるのだろうと考え、そのときにホームから列車の写真を撮れるだろうと企みましたが、あてが外れました。大宮、熊谷、高崎、水上、越後中里で運転停車しましたが、それぞれ短時間な上にドアは開かずホームになんか下りられません。どうして時間がかかるかと言えば、とにかくゆっくり走るからです。大宮を過ぎて高崎線に入ったら、昔の「とき」のようにフルスピードになるだろうとイメージしたのに、まったくそんなことはありません。途中駅には停まらないくせに先行している普通電車をひとつも追越さないのです。途中の籠原で前の普通電車が車庫に入ったら多少スピードが上がりましたが、まったくのんびりした走りです。豪華設備を楽しむ旅ですから、まあ問題はありません。
越後湯沢でもバスへの乗換えを急かされて、E655系の写真を撮る時間はありませんでした。今回は「乗り鉄」ですから、「撮り鉄」はあきらめます。
この先はオマケのバス旅ですが、それはまた別に。
Posted at 2022/06/28 20:19:20 | |
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