2017年02月24日
スプリング(バネレート)変更
※ 長文注意
今の前後バネレートだと街乗りがツライのでバネレート変更しようと考えたが、どれ位のレートがちょうど良いのか……いまいちピンと来ない。
今のフェアレディZは中古で購入してるからスプリングの詳細が不明で目視で確認出来る情報だと…
フロントがハイパコの直巻でレート不明(レートはバネ上の削ってる所に手彫りしてるらしい…)
リアはメーカー不明(色はハイパコ)のバリアブル形状で線間が狭いところと広いところがあるスプリングで、16Kと手書きで記入あり。
現状の乗り心地は…
フロントは直巻らしく、小さな段差でもコツコツと常に固いが素直な動き。
リアはバリアブル形状らしく、小さな段差では乗り心地が良いが大きな段差だと急にレートが立ち上がった様に跳ねてしまい、乗り味がとても悪い。
たぶん1G状態で線間が狭いところが密着してないので、密着するまでは柔らかいが、密着すると16kgのレートに切り替わり段差で跳ねやすくなるのかと…。
なので、今度はリアも直巻で検討する事に。
まずは、有名メーカーやショップの車高調でバネレートを確認。
今のクァンタムのダンパーをそのまま使いたいので、リアはダンパーとスプリングが別のセパレートタイプと確認出来たもので検討、スプリングとダンパーが一体のコイルオーバー化した車高調なのかどうか分からない車高調は除外。
「TEIN」(SUPER STREET) (F:7 / R:7)
「TEIN」(MONO FLEX) (F:10 / R:9)
「TEIN」(SUPER RACING) (F:12 / R:12)
「HKS」(HIPERMAX LS+) (F:8 / R:8)
「HKS」(HIPERMAX Ⅳ GT) (F:9 / R:9)
「HKS」(HIPERMAX Ⅳ SP) (F:14 / R:16)
「CUSCO」(F:10 / R:7)
「BLITZ」(F:10 / R:8)
「LARGUS」(F:10 / R:8)
「RSR」(F:10 / R:9)
「ENNEPETAL」(F:10 / R:11)
「Power House amuse」(F:10 / R:11)
「Mine's」(F:11.61 / R:10.0)
「FINAL KONNEXION」(F:12 / R:9)
「TOMEI POWERED」(F:12 / R:10)
「Central20」(F:12 / R:10)
「RACING GEAR」(F:12 / R:11)
「MCR」(F:12 / R:12)
「AUTO PRODUCE BOSS」(F:13 / R:13)
「Sun Line Racing」(F:12 / R:14)
「Garage 4413」(F:16 / R:18)
ストリートは8kg以下
ワインディングは9kg以上
サーキットは12kg以上かな…。
ただ、メーカーにより前後のバランスがバラバラで、味付けがアンダーっぽいのか、オーバーっぽいのかが分からない…。
メーカーがそのバネレートを設定した理由は?
詳細なデータが記載されているのはHKSの車高調だけで、あとのメーカーはブラックボックスで本当にテストしているのかどうかさえ怪しい…。
他の車のバネレートも見たが、車重も違うし前後の重量バランスも違う、それにレバー比も関係してるので参考に出来ない…。
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いろいろとネットを徘徊していたら車のバネレートを決定する答えに最も近いと思われるキーワードを発見…
それが、「ばね(スプリング)の固有振動数」
何となく物理で聞いた事がある様な、ない様な…。でも、身近なところにそのワードがありました。
あの有名なシミュレーションレースゲームの「グランツーリスモ」に…。
以下の内容は、ネットで集めた情報を参考にド素人の自分が勝手に書いた事なので、記載の内容が合ってるかどうか分かりません…。
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タイヤを変えたときにスプリングレートをどのくらいにすればいいかわからない・・・そんなときの指標としてスプリング固有振動数がある。単位はHz。
式は割愛するが計算すると車重(正確にはバネ上重量)1000kg、前後重量配分50:50のクルマにおいて、スプリング固有振動数が1Hzのとき1輪あたりのスプリングレートは約1.0kgf/mmである。
振動数はレートの平方根に比例するので、例えばレート4倍で振動数2倍、レート9倍で振動数3倍になる。
車重とスプリングレートは正比例なので、車重(前後軸重)とレートの比が同じなら振動数も同じ。
タイヤグレードごとのスプリング固有振動数だが、CSタイヤで1.5GHz、SSタイヤで2.4GHz、RSタイヤで3.2GHz(レーシングカーはダウンフォースの分上乗せ)あたりがひとつの目安。
【GRAN TURISMO 6 (グランツーリスモ6) 攻略Wiki】より
http://wikinavi.net/gran-turismo6/index.php?%A5%BB%A5%C3%A5%C6%A5%A3%A5%F3%A5%B0
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スプリングの【固有振動数】が計算出来る便利なサイトがありました。
【GT5 スプリングレートの計算】
http://www.geocities.jp/gt5_0000/gt5_bane_calc.html
このサイトから、タイヤによるスプリングレートの選び方は…
コンフォートハード:1.2Hz
コンフォートミドル:1.4Hz
コンフォートソフト:1.6Hz
スポーツハード:2.0Hz
スポーツミドル:2.2Hz
スポーツソフト:2.4Hz
※ ここでの「バネ強さ」は、バネレートではなく、ホイールレート(タイヤ位置によるバネレート)を入力。
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【ホイールレートの求め方】
※「ホイールレート」
=「バネレート÷レバー比の2乗」
・10kgのスプリング
・レバー比が1.5
・タイヤ部分に300kgの荷重
バネにかかる荷重はテコの原理で
300kg×1.5=450kg
バネの縮み量は
450kg÷10kg=45mm
タイヤの移動量はテコの原理で
45mm×1.5=67.5mm
荷重と移動量からホイールレートは
300kg÷67.5mm=4.444kg
簡単な式にすると
「バネレート÷(レバー比×レバー比)」
={10kg÷(1.5×1.5)}=4.444kg
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車検証で重量と前後バランスを確認…
日産 フェアレディZ 35th アニバーサリー
車両重量:1530kg
前軸重量:830kg
後軸重量:700kg
前後重量配分:54:46 {(830÷1530):(700÷1530)}
レバー比は、HKSの【HIPERMAX Ⅳ GT】のデータから…
http://www.hks-power.co.jp/product_db/hipermax/db/13812
フロント:1.54
リア:1.59(スプリング)、1.18(ダンパー)
仮に前後スプリングが10kgだとすると…
前のホイールレートは
10kg÷(1.54×1.54)=4.21kg
後のホイールレートは
10kg÷(1.59×1.59)=3.95kg
下のサイトで入力すると…
http://www.geocities.jp/gt5_0000/gt5_bane_calc.html
前の固有振動数=1.59Hz
後の固有振動数=1.69Hz
ネットの情報から
一般乗用車の固有振動数はノーマルで「1.0Hz~1.5Hz」1.0Hz以下だとソフト、1.5Hz以上だとハード方向との事。
HKS車高調の固有振動数を調べてみると…
HKS MAX IV GT (ストリート)
前 1.52Hz(9kg)、後 1.59Hz(9kg)
HKS MAX IV SP (サーキット)
前 1.88Hz(14kg)、後 2.14Hz(16kg)
グランツーリスモと車高調メーカーなどから
スポーツラジアルタイヤに合う固有振動数は…
ストリートは、1.2~1.5Hz
ワインディングは、1.6~1.9Hz
サーキットは、2.0~2.4Hz
今度の狙いは、「街乗りの快適性」≦「ワインディングを駆け抜ける喜び」≧「サーキットも楽しめる」なので…
固有振動数は「1.6~1.8Hz」で検討する事にするに。
先程のサイトで
固有振動数を「1.8Hz」にすると
前が5.4kg×(1.54×1.54)=12.80kg
後が4.6kg×(1.59×1.59)=11.62kg
固有振動数を「1.7Hz」にすると
前が4.8kg×(1.54×1.54)=11.38kg
後が4.1kg×(1.59×1.59)=10.36kg
固有振動数を「1.6Hz」にすると
前が4.2kg×(1.54×1.54)=9.96kg
後が3.6kg×(1.59×1.59)=9.10kg
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Z33純正(ノーマル)の前後の固有振動数を確認しようと思い、バネレートをネットや本で探すも確かな数字が見つからないが、nismoの【S-tuneサスペンション】のウェブカタログが見つかったので計算してみると…。
http://k-jgk.com/pic/nismopic/katarogu/sp_suspension.pdf
フェアレディZ Z33 (S-tuneサスペンション)
1.438Hz(8.1kg) / 1.581Hz(8.9kg)
前後の固有振動数の差=0.143Hz
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他のスポーツカーの固有振動数の前後の差が気になったので検索してみると、下記サイトに辿り着きました。
【GT6 魅惑のノーマル車】
http://page.mixi.jp/recent_page_feed.pl?page_id=272749
後輪駆動車を抜粋してみました。
スプリンタートレノ GT APEX '83
1.26Hz / 1.43Hz (推測値)
トヨタ 86
1.341Hz / 1.459Hz (推定値)
RX-7 GT-X (FC) '90
1.29Hz / 1.23Hz (推測値)
RX-7 SPIRIT-R (FD) '02
1.30Hz / 1.20Hz (推測値)
RX-8 TYPE-S '07
1.06Hz / 1.15Hz (推測値)
S2000 '06
1.29Hz / 1.33Hz (推定値)
アキュラ NSX '91
1.69Hz / 1.52Hz (推定値)
ホンダ NSX Type R '02
2.036Hz / 2.094Hz (推定値)
シルビア spec-R エアロ (S15) '02
1.57Hz / 1.51Hz (推定値)
FAIRLADY 300ZX TT2シーター (Z32) '89
1.19Hz / 1.32Hz (推測値)
SKILINE GT-R V-specⅡ (R32) '94
1.199Hz / 1.474Hz (推定値)
SKILINE GT-R V-specⅡ (R33) '97
1.347Hz / 1.925Hz (推定値)
SKILINE GT-R V-specⅡ Nur (R34) '02
1.347Hz / 1.958Hz (推定値)
GT-R SPEC-V R35 '09
1.88Hz / 2.22Hz (推定値)
LAMBRGHINI AVENTADOR LP700-4 '11
1.62Hz / 1.70Hz (推測値)
COLVETTE ZR1 (C6) '09
1.87Hz / 2.05Hz
ロータス エリーゼ 111R '04
1.90Hz / 1.81Hz (推定値)
レクサス LFA '10
2.00Hz / 1.95Hz (推定値)
エンツォ フェラーリ '02
2.04Hz / 1.97Hz (推定値)
ほとんどの車は前後に大きな差がないが、
GT-Rだけ前後差が大きいのは何故?
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スプリング【固有振動数】の計算式を検索…
http://dskjal.com/car/natural-frequency-for-car-spring.html
http://www2.tokuyama.ac.jp/home/~kadowaki/top/ensyuex/2001/m3harada/souzou3/spring/siki.html#1
上記サイトから
【固有振動数】
=1÷(2×3.14)× √(9800×ホイールレート÷バネ上重量)
仮に前のスプリングを10kgとし、レバー比が1.54、バネ下重量がどれ位か分からないので前軸830kgの半分で計算してみると…
【固有振動数】
=1÷2×3.14×√{9800×(10÷1.54÷1.54)÷(830÷2)}
=1.589Hz
う~ん…、式が長くて複雑だな…orz
さらにネットを探索してみたら、
簡単でシンプルな式が下記サイトにありました。
【GT5 & GT6 セッティングメモ】
http://blogs.yahoo.co.jp/gt5_0000/7816574.html
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【固有振動数からバネレートを求める】
車重が1.53㌧
前後重量バランスが54%:46%
レバー比は前が1.54、後が1.59
固有振動数を1.6Hzにすると…
※ 重量バランス前後50%時のホイールレート
=(固有振動数×固有振動数)×車重(単位㌧)
なので…
前のバネレートは、
(1.6Hz×1.6Hz)×{(1.53㌧÷50%×54%)×(1.54×1.54)}
=10.03kg
後のバネレートは、
(1.6Hz×1.6Hz)×{(1.53㌧÷50%×46%)×(1.59×1.59)}
=9.11kg
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【バネレートから固有振動数を求める】
車重を1.53㌧
前後重量バランスが54%:46%
レバー比は前が1.54、後が1.59
前後のバネレートを10kgにすると…
※ 重量バランス前後50%時の固有振動数
=√(ホイールレート÷車重(単位㌧))
なので…
前のスプリング固有振動数は、
√{10kg÷(1.54×1.54)÷(1.53㌧÷50%×54%)}
=1.597Hz
後のスプリング固有振動数は、
√{10kg÷(1.59×1.59)÷(1.53㌧÷50%×46%)}
=1.676Hz
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スプリングメーカーの選択…
候補はフロントに付いてる「ハイパコ」か、乗り心地が良いと言われる「スイフト」にしようかと思いスプリングの特徴を検索。
【HYPERCO】
http://www.hyperco.jp
・ストローク中におけるレート変化が極めて少ない。
・初期ストローク域において、表記レートまで素早く立ち上がる。
・中間ストローク域でも、表記レートのまま、レート変化を最小限に抑制。
・有効ストロークの80%近辺まで表記レートを維持し、線間密着が始まってからのレート変化も、他社製品より少ない。
【swift】
http://www.tohatsu-springs.com/swift/swift.html
・独自の加工により、高応力域での使用を実現。柔軟かつ強剛な特性が得られる。
・スプリングの軽量化により、復帰速度(回復性)を従来に比べ約10%向上。路面に対する追従性、コーナリング時のより早い車体の安定性、スムーズな操舵性を実現。
・活用領域でのバネ定数精度を独自の技術で向上。乗り心地の良さとタイヤに対する負担軽減を実現。
また、下記サイトによると…
http://ornis1975.com/2015/03/13/適切なスプリングの選定方法を考える②%E3%80%80設計に/
http://ornis1975.com/2015/03/26/適切なスプリングの選定方法を考える③%E3%80%80材料と/
【乗り心地重視】なら可能な限りスプリング自由長を長く、耐荷重の大きい「太くて長い素線」のスプリングを選ぶべき。
【運動性重視】なら最低限必要な耐荷重とダンパーストロークを満足できる範囲で可能な限り短い自由長かつ耐荷重の少ない「細くて短い素線」のスプリングを選ぶべき。
【Swift】
「細く短い」スプリングで必要な耐荷重を満たす事が出来るのでスプリングの軽量化が図れる。高応力設計なので他社製のスプリングに比べると耐荷重は低めになっている。同じ耐荷重で「細く短い」設計にするとスプリングに掛かる応力(ストレス)は高くなるので乗り心地には厳しい方向に。この乗り心地部分に対応するためにバネ端の設計をオープンエンドにしてあえて初期レートを出さずにバリアブルレートやツインスプリングに似せた特性を持たせている。
【HYPERCO】
スウィフトに対してして真逆のアプローチ、軽量化を求めずに高応力鋼の「太くて長い」素線を用いた低応力設計によりスプリング自体で乗り心地が良くなる方向に。初期からキッチリとレートを立ち上げてフィーリングをハッキリさせることが可能。
…という事で、乗り心地を重視してハイパコに決定。
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1 in(インチ)=25.4 mm
1 kgf/mm≒9.8 N(ニュートン)/mm
N/mm から kgf/mm に変換する場合
例) 50N/mm÷9.8≒5.10kg
1 lb(ポンド)≒0.454 kg
lb/in から kgf/mm に変換する場合
例) 1000ポンド×0.454kg÷25.4mm≒17.87kg
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ハイパコのスプリングレートから
前後の固有振動数を計算してみる…
500ポンド(8.9kg) 前 1.507Hz、後 1.581Hz
550ポンド(9.8kg) 前 1.581Hz ①
600ポンド(10.7kg) 前 1.652Hz、後 1.734Hz ①
650ポンド(11.6kg) 前 1.720Hz ②
700ポンド(12.5kg) 前 1.786Hz、後 1.874Hz ②
750ポンド(13.4kg) 前 1.849Hz
800ポンド(14.3kg) 前 1.910Hz、後 2.00Hz
フェアレディZ Z33 (S-tuneサスペンション) が 前 1.438Hz(8.1kg) / 後 1.581Hz(8.9kg) で
後が前と比べて「0.143Hz」高い。
なので、次も前後バランスをニスモに合わせて前より後が「0.143Hz」高いバネレートにする。
① 前550ポンドと後600ポンドの差が「0.153Hz」
② 前650ポンドと後700ポンドの差が「0.154Hz」
今回は街乗りの快適性を重視して① のセットに決定。
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スプリングの注文前にフロントを外して確認してみたら、スプリング上部に薄く「800」と手彫りがあったので、スプリングレートは「14.3kg」でした。
フロントの固有振動数は「1.910Hz」
リアは「16kg」なので、「2.120Hz」
前後の固有振動数の差は「0.210Hz」
ニスモの差は「0.143Hz」なので比べるとリアが硬い。
リアが15kgだと「2.053Hz」になり、フロントとの差が「0.143Hz」で、ニスモと同じに。
16kgと15kgの1kgの差に違和感を感じたとは思えないので、やはりフロントの直巻きに対してリアのバリアブル形状に違和感を感じているのだと思う…。
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フロントスプリングは乗り心地重視で、8インチ(193mm)から10インチ(254mm)へ変更。
という事で下記の商品を発注しました。
【ハイパコ】【ミノルインターナショナル】
http://www.hyperco.jp
フロント スプリング
ID65 10インチ 254.0mm
550ポンド 9.8kg
最大許容ストローク149mm
最大許容荷重1463kg
商品品番 : HC65-10-0550
リア スプリング
ID95 189.2mm
600ポンド 10.7kg
商品品番 : HC95-Z3-0600
Z33/34専用 車高調整式アタッチメント
車高調整幅:約45mm
商品品番 : HC95-Z3-BKT
【デイトナ】
フリクションレス スプリングシート
フロント用 ID65
素材 : ジュラコン
数量 : 2セット(4枚)
商品品番 : drz330004
http://shop.the-daytona.com/?pid=41245799
フリクションレス スプリングシート
リア用 ID96
素材 : ジュラコン
数量 : 1セット(2枚)
商品品番 : drz340005
http://shop.the-daytona.com/?pid=42449337
【純正】
リアスプリングの上下に装着するゴム
(正式名称不明)
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現状の車両状態を再確認…。
車両重量:1530kg
前軸重量:830kg
後軸重量:700kg
前後重量配分:(830÷1530):(700÷1530)=54:46
フロントレバー比:1.54
リアレバー比:1.59(スプリング)、1.18(ダンパー)
【地面からフェンダーアーチ中央】(空気圧2.8kg)
フロント:675mm、リア:680mm
【スプリング】
フロント:ハイパコ、直巻 14.3kg(800ポンド)
内径65φ、193mm(プリロード10mm)
リア:メーカー不明、バリアブル 16kg
内径98φ、210mm以上(プリロード10mm以上)
【ダンパーロッドの長さ】
フロント:115mm
リア:115mm
【バンプラバーの長さ/(縮み予想)】
フロント:70mm(30mm)
リア:35mm(15mm)
【バンプラバータッチまで】
フロント:115mm − 70mm = 45mm
リア:115mm − 35mm = 80mm
【1Gから0Gの伸び】(ダンパーロッド)
(ダンパーロッドにタイラップを巻いて計測)
フロント:28mm
リア:42mm
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【ダンパーストローク】と
【プリロード】について…。
クァンタムの車高調はフルタップ式ではなくネジ式なので、車高を下げて行くとバネが遊び、車高を上げたいのであればプリロードをかけて行くしかない…。
フルタップ式はロアリング部分ではなくブラケット部分で車高調整が出来るので、ダンパーストロークの伸びと縮みのバランスを変化させずに車高を変えられるが、フルタップ式でもネジ式でもバネレートを変えたら、ダンパーストロークの伸びと縮みのバランスが変わるので、ロアリング部分で調整が必要なはず…。
プリロードは基本かけない方が良いと言われているが…
硬いバネから柔らかいバネにしたら…
バネの縮み量が増えるので、ダンパーの伸び側が増え縮み側が減る。ダンパーが底付きしやすくなるので、プリロードをかけてダンパーストロークの縮み側を増やす必要あり。
柔らかいバネから硬いバネにしたら…
バネの縮み量が減るので、ダンパーの縮み側が増え伸び側が減る。凸凹道で足が浮き跳ねやすくなるので、ヘルパースプリングでバネを遊ばせない様に伸び側を増やす必要あり。
参考にしたサイトによると
・ダンパーの底付きや伸び切りが発生しない様に、乗車1G状態で伸び側と縮み側のストロークバランスを半分ずつになるように合わせるのが基準。
・プリロードをかけてもかけなくても1G状態のスプリングの長さは変わらない。= プリロードをかけてもバネレートは変わらない。
・ネジ式車高調のメリットはダンパーストローク量が長く取れるので足を良く動かせる。デメリットはダンパーストロークのバランスを決めたら車高調整は出来ない。(車高調整をするとストロークバランスが崩れてしまうため)
・全長調整式車高調のメリットはブラケットで車高調整が出来るのでダンパーストロークのバランスが崩れない。デメリットはブラケット部分で車高調整をするためにスペースが必要でダンパー自体が短いのでストロークも短く足があまり動かせない。
参考になったサイト
https://minkara.carview.co.jp/userid/296664/blog/34283022/
http://www.hidefool.com/asi02002.html
http://www.hidefool.com/asi02005.html
http://ornis1975.com/2014/04/16/プリロード調整とスプリングの特性-①/
http://ornis1975.com/2015/04/01/プリロード調整とスプリングの特性-②/
http://ornis1975.com/2017/01/13/プリロード調整とスプリングの特性-③/
http://ornis1975.com/2017/01/20/プリロード調整とスプリングの特性-④%E3%80%80プリロー/
http://ornis1975.com/2014/05/28/とある車両のプリロード実計算/
http://ornis1975.com/2014/12/04/バンプラバーの考え方①/
http://ornis1975.com/2014/12/04/バンプラバーの考え方②/
http://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/q1475174304
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ダンパーストロークの設定と
プリロードを計算する…。
【フロントの条件】
・1Gでバンプラバーにタッチさせない。
・70mmの長いバンプラバーを活かす。
・2.0Gまで足が縮み切らないようにする。
830kg(前軸)÷2=415kg
415kg×1.54(レバー比)÷9.8kg(今回のバネ)=65.2mm(バネの縮み)
115mm(ダンパーロッド)−70mm(バンプラバー)=45mm(バンプタッチまで)
バンプタッチさせないために必要なプリロードは… 65mm−45mm=20mm
プリロード20mmでバンプタッチまで0mm
リバンプストロークは
65mm−20mm=45mm
バンプラバーが縮み切った長さを40mmとするとバンプストロークは
70mm−40mm=30mm
(30mm+45mm)÷45mm=1.667G
2.0Gまで足りないので、プリロードを追加…
プリロード25mmだとバンプタッチまで5mm
リバンプストロークは
65mm−25mm=40mm
バンプラバーが縮み切った長さを40mmとするとバンプストロークは
70mm−40mm+5mm=35mm
(35mm+40mm)÷40mm=1.875G
バンプラバーの抵抗もあるので、2.0Gはクリア出来ると考え、フロントのプリロードは25mmで決定。
ホイール側の伸びはレバー比で
40mm×1.54=61.6mm
2Gまでスプリングとバンプラバーのダブルレート仕様になったので、前後の固有振動数の差を決めた意味があまり無かったかも…。
【リアの条件】
・1.8Gまでバンプラバーにタッチさせない。
700kg(後軸)÷2=350kg
350kg×1.59(レバー比)÷10.7kg(今回のバネ)
=52.0mm(バネの縮み)
リアのバネとダンパーが別体式なのでバネの縮む長さとダンパーの縮む長さが異なる。
ダンパーのレバー比が1.18なので
ダンパーロットの縮む長さは
(52.0mm×1.59)÷1.18=70.0mm
115mm(ダンパーロッド)−35mm(バンプラバー)−70mm(リバンプストローク)
=バンプタッチまで 10mm
(70mm+10mm)÷70mm=1.173G
1.8Gまで全然足りないのでプリロードを追加…
プリロード15mmだと
バネのリバンプは52mm−15mm=37mm
ダンパーのリバンプは37mm×1.59÷1.18=49.8mm
ダンパーのバンプは115mm−35mm−49.8mm=30.2mm
(30.2mm+49.8mm)÷49.8mm=1.60G
プリロード20mmだと
バネのリバンプは52mm−20mm=32mm
ダンパーのリバンプは32mm×1.59÷1.18=43.1mm
ダンパーのバンプは115mm−35mm−43mm=37mm
(37mm+43mm)÷43mm=1.86G
リアはプリロード20mmで決定。
ホイール側の伸びはレバー比で32mm×1.59=50.88mm
※ バネの上下にゴムブッシュがあるので、+5mm追加して、プリロード25mmで設定。
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車を「物理学」として考えたサイト
難解だが今後の参考になりそうです。
「自動車を物理する」
http://phys.dip.jp/cars/
「自動車物理ノート」
http://netyama.sakura.ne.jp/db/db.cgi?folder=kuruma&pass=
http://netyama.sakura.ne.jp/db/kuruma/161009.pdf
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後は、実際に走ってみて減衰の調整や前後の荷重バランスを微調整して行こうと思います。
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2017/02/24 16:53:30
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